軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

初陣の場所

天正三年(1575年)五月十九日

三河国 某所にて

「さて、六三郎殿。六三郎殿の初陣の場所は、武田の一部が三河国での拠点のひとつとして使っている、あの鳶ヶ巣山砦の攻略になるが、どの様に攻撃し武田を撃退するか、お聞かせ願えるかな?」

「六三郎殿。領地にて色々教えている儂も、楽しみにしておるぞ!」

皆さんおはようございます。現在、初陣の攻撃目標の近くに陣を構えております柴田六三郎です。

2日前に殿から「お前なら、武田をどの様に攻撃する?」と聞かれたので、インチキ歴史知識を含めつつ、こうしたら良いかと思います。

と、説明したら、「そこまで考えているなら、お前も当然働くよな?」という事になりまして、俺の出した策を原案に、大人達が改良した結果、

設楽原と長篠城の中間くらいにある鳶ヶ巣山砦の攻略が俺の初陣となりました。まあ、此処には俺以外にも、徳川家の酒井様と、俺や赤備え達や三吉の師である水野様が参戦しているんだけど、

それでも全員合わせて、二千二百人の軍勢になるんだけど、砦に籠っている武田の数が分からないから流石に力攻めは選べない。

て言うか、俺よりも戦経験豊富な2人が考えてくれてもいいんじゃないのか?こんな若造に別働隊とはいえ、総大将を任せていいのか?

俺と同じ事を親父も思っていたから珍しく殿に反対したんだろうけど、この2人が居るから何とかなるだろうとの計算もあるから、殿はそのまま実行させたけど。これは諦めるしかないけどさ

改めて見ると、砦の攻略が難しいよなあ。他の砦は、親父の同僚の金森さんを筆頭に火縄銃の腕がいい人達で軍勢を組んで、四千人くらいで攻めてるらしいけど、

う〜ん。難しい。俺が悩んでいると、

「若様。よろしいでしょうか?」

源太郎が声をかけてきた

「何かあるか源太郎?」

「はい。若様が砦の攻略に悩んでおられる様ですので、拙者の少ない戦経験から何かしらのきっかけでも。と思いまして」

「心配させてしまった様じゃな。すまぬ。しかし、何かしら得られるかもしれぬなら、聞かせてくれ」

「いえ。それでは話をさせていただきますが、若様は定石どおりの戦をやろうと思っておいでではないでしょうか?

師である水野様が居られるから、これまでの教えを見せようと思っておられるかもしれませぬが、若様が大殿や織田様へ献策した内容は、定石どおりでなくとも、

採用されたのであれば、若様は定石にとらわれない策で、我々に暴れて来いと命令してくだされば良いのです!なので」

「分かった」

「若様?」

「源太郎。お主の言葉で、目の前の霧が晴れた様じゃ。感謝するぞ」

「勿体なきお言葉にございます。それで、若様。どの様に攻撃を?」

「まあ待て。その前に確認したい事がある。酒井様。ひとつ確認したい事が」

「何ですかな?」

「あの砦、壊しても良いでしょうか?」

「え?そ、それは出来るなら止めはしませんが、どの様に」

「まあ、お任せください。策は決まりました」

さあて、策は決まった。だけど、実行はもう少し後だ。