軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

トーナメント 休憩

俺は特別観戦室にて、唖然していた。

第四試合の内容に呆気を取られていた。

「…………は?」

いや、いやいやいや……何だ、さっきの試合は。

確かに……お互いがお互い本気で戦闘を行っていた。

その前提があったとしても、あの猛攻の応酬は人並みの所業ではない。

ヒーロー対蛇者、その両者の戦闘は俺に絶大な衝撃を与えていた。

まさか蛇者があそこまでのPS強者だった事に驚きだし、それを真っ向から討ち伏せるヒーローも化け物だ。

そして何が恐ろしいかと聞かれれば、これから俺はヒーローと対峙するかもしれないという事実に戦慄している。

間違いない、優勝を狙うならヒーローを倒さなければ希望は無い。

「――――いや、だからこそ、俺と死闘を繰り広げるに相応しい相手!」

自然と口元が吊り上がる。

勿論、恐怖はある。

だが、それ以上に――――

俺は昂っていた。

あのレベルの化け物と戦える機会なんて、そうそう無い。

「……上等だ。お前という最大の壁を超えてやる」

軽くカップを揺らし、残っていた紅茶を飲み干した。

思考を整理し、感情を抑える。

冷静に、合理的に考えるべきだ。

ヒーローの戦闘スタイルは、近接主体の高機動型。

瞬間的な加速と正確無比な踏み込み、そして一撃の重さ。

十中八九、圧倒的なPSで殴るタイプ。

「……正面からやり合うのは愚策だな」

どこをどう考えても、その結論に結び付いた。

あれを正面からねじ伏せるなんて現実的じゃない。

――――だとしても、策と呼べる策が思い浮かばないな。

「うーん……ん?」

[準々決勝 全試合終了を確認しました]

[これよりインターバルに入ります]

ホログラムモニターに準決勝の対戦表が映し出される。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

【準決勝】

第一試合

万事屋 VS 赤月

第二試合

BAN VS ヒーロー

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

「ヒーロー云々より、まずこっちだな」

万事屋はあの祐介を下したプレイヤーだ。

敵討ち……は別に考えてないが、ついでに祐介の恨みを晴らせるチャンスだ。

「負ける気は毛頭ない。俺がねじ伏せてやろう」

その瞬間、再びアナウンスが流れる。

「――――ここまで勝ち進んだ諸君に、敬意を表します」

仮面の案内人の声が、ゆっくりと聞こえる。

「準決勝の開始は――――13時からとします。それまでの間、各自休息を取って下さい」

昼休憩ね。

流石に速攻で準決勝と決勝って訳にも行かない。

腹が減っては戦はできぬとも言うし、ログアウトして外で飯でも食べてこようかな。

「何食べようかな……つっても家に食うもん無いんだが」

適当に……レトルトでいっか。

俺は昼飯の為にログアウトした。