軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

これからの決闘

[元の空間に戻ります]

決闘が終了し、俺とBANは元の場所へと戻された。

俺はただBANを見下ろし、BANは俺を見上げている。

「……くっ、これはまた……随分と綺麗にやられてしもたなぁ」

そんな軽口を叩いてはいるが、その額には冷や汗が浮かんでいる。

視線の奥には、隠しきれない悔しさが滲んでいた。

きっと今頃コメントは荒れに荒れている事だろう。

これから炎上騒動に巻き込まれるに違いない。

「……行かへんのですか? もう決着はついとるはずや思いますけど」

「そのつもりではあるんだが……その前に言っておきたい事があってな」

「……それ、まさか憐れみのつもりやあらへんやろな?」

憐れみ……そう言われればそうなのかもしれないし、正確には違うものなのかもしれない。

無いと言えば嘘になるが、どちらかと言えば 傍(・) 観(・) 者(・) のくせにボロカス言う後ろの奴らに対して怒りが湧いている。

戦ってもいない、ただ画面越しに物を言う奴らがプレイヤーに対し罵詈雑言をぶつけて良いはずがない。

「お前、実は配信付けてるんだろ。どうせだったら 宣(・) 伝(・) に使いたくてさ」

「……どうぞ」

俺はわざとらしく咳き込む。

そして、大きな声で言いたい事を全部喋る事にした。

「――――聞こえるか〜BANのクソリスナー共。さっき決闘で勝った赤月って言う者だ。こっちからは見えないがきっとブーイングの嵐だって事は分かるぜ〜」

十中八九ブーイングじゃ済まない程の地獄絵図になっていると思うが、そんなの知らん。

何せコメント見えないから傷つきようが無いしな!

「前置きはここまでにしてだ……俺から言いたい事は――――「もし俺に恨みがあるなら、かかって来い」だ。勿論、このゲームでの話な?」

楽しいPVPライフを送るには、そもそもRelics Onlineの人口を増やさなければならない。

俺はRelics Onlineを長く続けたいとは思ってる。

それで「BANがやられたからRelics Onlineするのは辞めよう」なんてされれば、逆に傷付くからな……。

「偉そうに文句垂れ流すくらいなら、直接Relics Onlineに殴り込みして来い。いつでも相手してやるからよ」

俺はそれだけ言って『カラカラ荒野』から去った。

後ろを振り向かず、ただ前を向いて歩いて行った。

きっと、Relics Onlineは盛り上がりを見せる事だろう。

それと同時にライバルも増える事だろう。

……あぁ、楽しみだな。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

『人気配信者BAN、決闘敗北で炎上騒動か 対戦相手が“挑発発言”で波紋』

オンラインゲーム界隈で注目を集める人気配信者「BAN」が、対人戦(PvP)で敗北したことをきっかけに、コミュニティ内で大きな議論を呼んでいる。

問題の発端は、ゲーム「Relics Online」内で行われた決闘。配信中とみられる状況で、BANはプレイヤー「赤月」と対戦し敗北。

その直後のやり取りが、視聴者の間で波紋を広げている。

決闘後、BANが悔しさをにじませる中、勝利した赤月は配信を意識した発言を開始。

「BANのリスナー」に向けて、「もし恨みがあるならゲーム内でかかって来い」と挑発とも受け取れるコメントを発した。

この発言に対し、SNSや配信コメント欄では賛否が分かれている。

一部では「ある意味正論」「ゲームで決着をつける姿勢は良い」と評価する声がある一方、「煽りが過ぎる」「炎上狙いではないか」といった批判も見られる。

また、今回の一件により「Relics Online」自体の注目度も急上昇。

プレイヤー人口の増加や新規参入のきっかけになる可能性も指摘されている。

ゲーム配信文化において、配信者と視聴者、そして対戦相手の関係性が改めて問われる今回の騒動。

今後のコミュニティの動向に注目が集まる。