軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第472話 収穫祭②家族パーティー

わぁ、わぁ、わぁ、わぁ!

テーブルの上に所狭しと並ぶご馳走。

母様とハンナが頑張ってくれた。

エリンの好きなきのこ盛り沢山のグラタン。

ノエルの好きなチーズたっぷりハンバーグ。

わたしの好きなものもある。

ベアジャケのオーブン焼きだ! 芋を潰したのも、ついている。

ベアジャケのオーブン焼きは今頃、この町外れの家で作るのが一番味がいいと思っている。

炊き込みご飯だ! 甘辛い味つけの、お醤油の香りで、お腹がキューって鳴った。

わたしは一度祝ってもらっているのに、双子とまた一緒に祝ってくれるみたい。

みんなでお腹いっぱいご馳走を食べた。

食事中は主に双子の暮らしぶりを聞いた。

ノエルが公爵さまに教わっている時の、転移の話が面白い。

クジャク公爵さまはお茶目な方のようだ。教え方がユニークで、ノエルが楽しんで学ばせてもらっているのが伝わってくる。

転移もイメージが大切みたいで、たどり着く場所をしっかりと思い描けないと、変なところに着いてしまうこともあるそうだ。そこが一番難しいところらしい。シュタイン領の小さい村に行くはずが、ふと山のことが頭をかすめてしまい、魔物狩りをした山に行ってしまった失敗談では、顔を赤くしていてかわいかった。

食後はケーキとお茶だ。ケーキはノエルの好きなチョコレートケーキにした。去年はエリンの好きなチーズケーキにしたからね。

チョコレートケーキにはペアーンをはさんだ。上品な甘さになるんだよね。

ノエルだけじゃなく、みんな喜んで食べてくれた!

エリンとノエルがわたしに毛皮をくれた。白い狼系の毛皮みたいだ。

これで大きなぬいぐるみを作るといいと。

父さまと一緒に狩りに行って、取ってきてくれたものだった。

わたしはお礼をいう。これで、もふさまのぬいぐるみ作ってもらおうかな。

嬉しすぎる。

わたしからのプレゼントは後から発表するねと、ふたりをギュッとする。

わたしたち家族からの贈り物は、ウチの秘密を教えるというと、ふたりがゴクリと喉を鳴らした。

「エリンもノエルも、この秘密を絶対に守れると思って話すことにする」

そうしてハウスさんにお願いして、みんなをメインルームへと運んでもらう。

エリンとノエルは目をまん丸にしている。そしてホログラムのハウスさんを見て、さらに目を大きくした。

『エリンお嬢さま、ノエルお坊っちゃま、顔を合わせるのは初めてですね。はじめまして、わたしはメインハウスです』

「「メインハウス?」」

「ふたりとも、ハウスさんに挨拶しなさい?」

母さまが双子に注意した。

ふたりは正式な礼をして、ホログラムのハウスさんに挨拶をする。

「この家を……ここらの土地を守ってくださっているハウスさんだ」

父さまは何かあった時、強制的に避難場所に転移する話はここのことで、ここがメインルームだと教えた。

アラ兄が、町外れの家がメインハウスで、サブハウス、サブサブハウスとサブサブサブハウスがあると伝える。

「サブハウスっていうと、町の家ってこと?」

ノエルが首を傾げた。

「惜しい! サブハウスの管理者はアオで、ミラーハウスなんだ」

「「ミラーハウス??」」

「先に紹介しよう。リディー」

父さまに促されて、わたしは頷く。

「アオ、レオ、アリ、クイ、ベア、出てきて」

もふさまのリュックからポンポンと飛び出してくる。

「ぬ、ぬいぐるみが動いてる!」

「この姿になってもらっているの。みんな本当の姿はもっと大きいの」

テーブルの上に乗ったアオがヨチヨチ歩いて、エリンとノエルの前に進みでる。

「サブハウスの管理をしてるアオでち」

「「喋った!」」

双子の息はぴったりだ。

『偉大なるシードラゴンのレオだ!』

「偉大なるシードラゴンのレオだって言ってるでち」

『アリだ。もう投げるなよ』

「アリだ、もう投げるなよって言ってるでち」

『クイだ。ギュッとするなよ?』

「クイだ、ギュッとするなって言ってるでち」

『わたくしはベアです。よろしくお願いします』

「わたくしはベアでち、よろしくお願いしますって言ってるでち」

双子は口を開けっ放しだ。

「そしてこっちが聖獣・スノーウルフのもふさま」

もふさまは軽く吠えた。

「せ、聖獣?」

ふたりの顔がこわばっている。

「姉さまって、聖獣の言葉がわかるの?」

「うん、もふさまや高位の魔物の言葉がなぜかわかるの」

「姉さま、すごい!」

「さすが、姉さま!」

なんかカブが上がった。

「さて、ではサブルームへ」

『その前に、エリンお嬢さまとノエルお坊っちゃまの仮想補佐とつながりたいのですが』

ハウスさんに言われて、父さまは顎を触った。

「そうだった。エリン、ノエル。ステータスと言ってごらん」

「「ステータス?」」

首を傾げ呟いた後に、ふたりはまた目を見開き、口を開けた。

「それがお前たちの能力が数値化されたものだ。その後にオープンとつけると皆にも見えるから気をつけなさい。それから、今まで話してきたことは全て家族だけの秘密ごとだ。守れるな?」

口を開けたまま、父さまを見て、そして頷く。

「エリンたちのステータス、見たい。見せて」

ロビ兄がいうと、ふたりはオープンと付け加えた。

おお、わかってるね。

うわー、HPもMPも桁が違うわ。

やっぱり、全属性持ってるね、わたしと同じだ。

「嘘、だって教会で、属性は2つだった」

「それはリディーに隠蔽をかけてもらっているんだよ、目をつけられないようにね」

「隠蔽?」

「姉さまが?」

「わたしのギフトは大きくいうと支援系なの。ふたりは赤ちゃんの時から規格外だったから、教会での結果がそのまま伝わったら目立つと思って、隠蔽をつけたの。スキルに隠蔽があると思う。ハウスさんに手伝ってもらって、わからないようにしていたの。わたしからふたりへの誕生日のお祝いは、ダンジョンに行った時、ふたりに戦うときの何かを支援をしようと思っているのよ」

わたしは打ち明けた。

「ハウスさん、仮想補佐は大丈夫そうですか?」

『はい、お嬢さまもお坊っちゃまも魔力が高いですから、もう育っているようですわ』

「え、なんか喋った!」

ふふふ。最初の頃を思い出すな。わたしも仮想補佐であるタボさんが話して、驚いたっけ。

父さまは仮想補佐が繋がるとどうなるかを話して、ふたりに繋がるかどうかを決めさせた。ふたりが繋がるというと、ハウスさんがふたりの仮想補佐と繋がる。次はアオも繋がっていいかを聞いて、ふたりとアオも繋がった。

メインルームから、サブルームへ移動する。

そして、各ルームに設置した魔具を触れば、もふもふ軍団と話せることを伝える。

「今度休みの時に、ダンジョンに行こう。そして今日は、サブサブハウス・町の家にはいけないから、サブサブサブハウスの王都の家だな」

「王都の家?」

「ではサブサブサブルームへ行こう」

「フリンキー」

アオが呼ぶ。

フリンキーはサブサブサブハウスの管理人だと伝え、繋がる。

そして移動。

「いらっしゃいませ」

王都の家のサブサブサブルームで待機してくれていた、アルノルトにふたりは驚く。

そしてサブサブサブハウスを、ふたりは見て回る。

「本当に王都の家だわ」

「アルノルトもいるし」

「本当にここは王都なの?」

「そうだよ」

父さまは双子に優しく言った。

「す、すごい! 凄すぎる!」

「転移なんかいらないぐらいね」

「これは我が家だけの秘密だよ。だから、ハウス間を移動できることは誰にも知られてはいけないんだ」

そっか、とふたりは考えこんだ。