軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第1071話 真っ直ぐな子供たち②港ぐみ

アダムはまずセローリア公爵さまに手紙を書いた。

情報入手。船荷でセローリア家を陥れる動きあり。

こちらは港に行き、荷を確認しに行く。

身内や業者を秘密裏に至急調べられよってなことを書いて、ロサの判子を押す。封筒に入れ、封蝋を施した。

すぐ乾くアレ、父さまも使っているけど、わたしも欲しいなと余計なことを思っているうちに、伝達魔法にて送っていた。

それ以外にもアダムはいくつものところに伝達魔法を送る。

そしてブライにも、騎士団長にこのことを知らせてほしいと段取りをする。

荷はセローリア家と関係ないようにするが、荷は違法物だと思うから騎士を港に寄越してくれと言った。

セローリア公爵さまから返信がくる。

バーベル港に9時半到着のセローリア家の荷がある。3番着の船便。

古くからセローリア家に仕える者が港に取りに行く、とのこと。

やっぱり王都から一番近い港、バーベルだった。

制服は目立つから着替えるように言われる。アダムとブライは秘密基地に行き着替えるそうだ。ブライにはアダムの服を貸す。

ロビ兄とわたしは王都の外れの家にいき着替え、そしてエリンとノエルを連れてウッド商会13番倉庫のルームで合流しようということになった。

倉庫のルームから外に出るときは注意が必要なので、もふさまやもふもふ軍団の感知がいる。だから倉庫のルームから出ないようお願いする。

聖樹さまにもう一度お礼を言って、わたしとロビ兄は領地の外れの家へ。そして着替えた。

母さまとハンナに挨拶して、急いでいてエリンとノエルがどうしているかを尋ねる。勉強の時間だったようだけど、ふたりの力が必要になるかもなのとお願いして、倉庫へと移動した。なんとなく状況を説明。

アダムとブライはすでに待機していた。

「リディア嬢、いきなり不躾なことを尋ねるけど、収納袋はいくつ持ってる?」

「え?」

「恐らく出て来たら困るようなものを船で運んできていると思う。

船が港に到着する。人が降りてから荷を下ろす。その間に逆に中に入り、違法となる物は排除する。物であったら収納袋に入れられるから、あるとありがたい」

「ああ、人数分あるわ」

とわたしは早速みんなに配った。

「もし、収納袋みたいなもので運んでたら困りますね」

ノエルが呟く。

「いや、それだと誰かがセローリア家の荷物に紛れ込ませたのかもと、セローリア家に有利な理由を作ることになる。だから誰が見てもセローリア家が発注し送られてきたものと納得できるようにするはずだ。そして事故により中身が見えてしまったていを作り、多くの人に目撃させる筋書きだと思う」

なるほど!

港におろされるセローリア家の荷物。それが倒れるか何かして中身が見えてしまう。それが違法なものだったら……。

「船にはどうやって入るの?」

アダムは黙って、尋ねたわたしを上から下まで見る。

「……リディア嬢は僕が運ぼうか。入るのは問題ないと思う。船が荷船でなければ、まだ降りてない客となるのは簡単だ」

みんなふんふん頷いている。

船には乗船、下船、手続きがいる。入り口は一つじゃないっけ?

みんなそこは重要視していないのがおかしい。

一応手順は分かったので、部屋から出ることにする。

探索で周りに人がいないことを確認し、もふさまにも確認してもらう。サッと部屋を出て、すぐに外へと出る。

あたたかい光が地面を照りつけていた。

あ、潮の匂い。

船着場に波があたる水の音もしている。

海鳥の鳴く声がひっきりなしにして。

「船が近づいているのかな」

とアダムが言った。

船は3番着だからとキョロキョロして、桟橋に掲げられた標識を辿って行く。

いくつかの商会が積荷を載せる馬車を待機させていた。

積荷の大きさもあるし、商会の規模もあるけれど、おろされた積荷は馬車で運んでいくのが一般的だ。ウッド商会は扱う量が多いので各港に倉庫を借りている。

船は到着したばかりのようだ。船からぶっといロープが下りてきて、水兵さんの格好をしている職員がボラードに巻きつけている。

あ、船上にドレスを着たご婦人の姿が。

ってことは荷物だけを運ぶ船ではないようだ。

陸から野太い掛け声。水兵さんたちが声を掛け合い、何やら運んでいる。階段? あ、タラップみたいなものか?

これを船に掛けるのか? 魔法も使っているみたい。

船と地上の橋渡しが終わる。船の一部が外開きのドアとなっていた。

げ。あそこしか出入り口ないじゃん、どうするの?

そう不安に思うと、よし回り込もうと、アダムが合図。

エリンとノエルも俊敏な動作でついていった。

わたしたちが桟橋へ歩き出したからか、迎えにきた人たちがあそこまで行っていいところかと思ったようで、ゾロゾロとやって来て、待ち人が降りてくるのを待っている。

船は二階建てのように甲板が見える。その上の甲板に階段が渡され、お客さんたちが降りてくるようだ。

下の甲板も桟橋よりは高い位置にある。

え?

みんながタラップを見上げている横で、船の1階の甲板手すりに向かいロビ兄がぶら下がって中に入った。

船がいくら陸地に着けているといっても3メートルは離れているし、波に揺れているから動いているのに。

そんなロビ兄のやり方を手本にして、危なげなく続いたのがエリン。

わたしはヒィーと悲鳴をあげそうになって、アダムに口を塞がれた。

む、無理。エリンにできてもわたしにはできない。

次はノエルが行って、難なくクリア。

ブライもだ。

「怖かったら目を瞑ってて」

アダムがそう言って、わたしを抱きあげた?と思った時には浮遊感があり、もう船の甲板の上で、外から見えないよう、内側に引っ張られた。

もふさまも入ってきて体をふるっと振っている。

アダムはロビ兄とエリンとノエルにあちら側を調べるように指で指示をし、わたしとブライとアダムは反対方向を回った。

最初にあった部屋は客室で、もう人が出たあと。

荷物といえばやっぱり地下かと船の中の階段を探した。

時折、下船のため荷物を持ったお客さんや水兵さんとすれ違ったけど、コミュニケーションは求められなかった。

船上に子犬いて大丈夫かと思ったけど、堂々と歩くもふさまを注意されることもなかった。

お、階段発見!