軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

剣聖は変人でした

俺が現場まで行くと、激戦を繰り広げていた二人は既に戦いをやめていた。

「おぉユースケ様。どうなされましたかの?」

「どうもこうも、聞きたいのはこっちの方だよ」

「なんだ?こいつが爺の主か?ヒョロくて弱そうな坊主だな」

このジジイ、言いたい放題言いやがるな。

「すいませんの。コヤツはちと頭があれでして。礼儀がなっとらんのです」

「あ?」

「へえ、それで老師、彼の目的は分かったのか?」

「そいつは俺様から言わせてもらうぜ。この足を見てくれ」

ジジイが足を出すと、そこは木の棒が付いてるだけだった。

義足ってことか?てか両足義足であの動きかよ。全盛期はどれほど強かったんだ?恐ろしい。

何よりも恐ろしいのはジェノルムと義足キャラが被ることだな。

「治療か」

「話が早いぜ。ドクタースライムってので治せねえか?」

「ドクタースライムは再生まではできないんだよなぁ。回復魔法も治ってからここまで時間が掛かってしまうと……あっ…………ああでもなぁ……」

「なんだ?はっきり言えよ」

「俺のスライムに望んで捕食されれば、自分の意識と自我を保ったままヒューマンスライムになれる。スライムだから欠損部位は簡単に修復できるんだが、存在自体は俺のスライムだから強制的に俺の配下になってしまうんだ」

「なんだ、治るんじゃねえか。それで頼むぜ」

即決かよ。もうちょっと逡巡というものをしてほしいな。

聖女といい、この剣聖といい、この調子だと勇者もろくなやつじゃない気がする。

「俺様は強いやつと戦えればそれで良い。お前の下に付いてたらいつでもこの爺や他のダンジョンマスターと戦えるんだろ?望むところじゃねえか」

あー、こういうやつね。戦闘狂と。

まあ自分の欲望以外だと常識はあるらしいし、戦力向上の面でも仲間に加えることに文句はない。

「それじゃあよろしく。えーっと」

「マスターソードだ。よろしくな坊主」

まだ坊主呼びかよ。一応ヒューマンスライムになるなら俺が主になるんだけどな……何はともあれ強い仲間が手に入ってよかった。

俺とマスターソードはガシッと強い握手をした。

マスターソードの握力が強すぎて指が折れたが、ここで痛がるとかっこがつかないので、素知らぬ顔でこっそりポーションを飲んでおいた。