軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ダンジョンを見せる意味

「ユースケ様」

隠し層に作った自室でのんびりサイダーを飲んでると、ソランがノックをして入ってきた。

「ソランか。何だ?」

「彼女たちの裏切りにはいつから気づいていたのですか?」

「最初からだよ。俺はダンジョンにいる人の素性が分かるんだ」

「そうだったのですね。我々はここに来た時点で試された訳と」

いやー、そんなつもりじゃないんだけど……初対面の相手は鑑定することが習慣になってただけ。

「勝手に探られて怒ってる?」

「いいえ全く。試されたおかげであなたはすぐに我々を信用し、己の命と同等のダンジョンの全容を見せてくれました。忠誠こそ誓えど怒る理由はありません」

「命と同等?」

「ダンジョンは己の城。それを見せるということは己の命を預けると同義ではありませんか」

え、そうなの?だからダンジョンを見せると言ったとき皆感激してたのか。

そういやあ、ヴァイオレットにうちのダンジョンの全容のデータ送ったら悲鳴あげてたな。

とりあえずここはそれっぽい態度で誤魔化そう。

「あ、ああそうだとも。俺はお前たちに期待してるからな」

「ありがたき幸せ」

そう言ってソランは退室した。

……どーれ、敵さんの進行度でも見てみるか。

うーん、まだまだだな。エルフ三人娘から第二迷路までの情報をもらってるくせに、第三迷路に辿り着いてすらいない。

スライム専用通路は壁を作って通れないようにしてるから自力で第一、第二迷路を突破しなければならないが、もうバトルが始まって3日だ。

そろそろ第三迷路に来るかと思ってたが、タンクスライム等の強力なスライムたちに阻まれてやっと三分の二まで来たくらいだ。

それに敵の様子が少し不自然だ。どうにも必死さが足りないように見える。少し気の抜けてるような。持久走ゴール直前の俺みたいな腑抜けさを感じる。

…………そうか、敵はソフィアたちの情報で第二迷路までしかないと思ってるからあちらとしてはあと一歩って所なのか。

でも第三迷路は第二迷路の五倍以上の大きさなんだよな。可哀想に、まだまだ先は長いぞ。

「マスター、こちらから攻撃しなくていいのですか?」

「まだネームドや強力なモンスターが出て来てない。第三迷路を見つけたらしびれを切らしてそいつらを投入してくるだろうからその時、相手のダンジョンが手薄になる。攻めるのはそれからだな」