作品タイトル不明
爺様の若い頃
「お主一人の僅かな恐れですら、あれ程ガガを強くする。もしあれがギギ・ガガとなって外に出ればどれほどの犠牲が生まれるか」
考えたくもない。ギギ・ガガになったらLランクなんて次元じゃないだろう。
邪神だもんな。GODランクか?
「昔の儂はリカヤのようにガガの脅威だけを知っておった。ガガの力を削ぐために日々歌い湖の底で漫然と暮らしていた。そんな生活に我慢できなくなって当時の里長たちの目を盗んで外の世界を見に行ったのじゃ」
「それで外で幸せに暮らしている人間に嫉妬したんですか?」
「いいや、まあ多少は羨ましいと感じた。しかし、それよりも儂らが使命を投げ出してしまえば外の世界の平和まで壊してしまう。そのことがただひたすら怖くなった。じゃから儂は里に戻ったのじゃ」
…………なんて人の出来てる爺さんなんだ。自己犠牲の塊だな。
俺だったら嫉妬にかられてガガ解き放ってるな。
「昔は結界の中でならどこでも出歩くことは許されていたんじゃ。火も使っていた。じゃが、それだと儂みたいに外に出ようと考えるものが出るかもしれんから、極力湖から離れることを禁止にした。外に出た儂が禁止してしもうて里の者ら、特にリカヤたち若い世代には本当に済まないと思っておる」
確かにそこだけ、爺様だけ外出といてなんで禁止してるんだよ、と思ったが爺様は本当に申し訳無さそうな顔をしていた。
外に出たい気持ちも分かるし、使命の重さも分かる。板挟みだな。
どうにかして助けてあげたい。珍しくそう思った。
「ガガに弱点はないのですか?」
「水が駄目になったとすると、若干聖なる力に弱いくらい。あとは打撃でダメージは入らないが衝撃で怯ませれるか。昔は強者が寄ってたかって袋叩きにして疲労させたところに聖なる武具で一刀両断してギギとガガに分けたと聞いたが」
『剣の兄貴ならいけるんじゃないすか?』
『だよな?てか剣がギギ・ガガを切ったんじゃないの?』
『いやー、兄貴から聞いたことないっす。あの 剣(人) 昔の武勇伝語るの好きなんでそんなのと戦ってたらペラペラ自慢してますよ』
へー、あいつお喋りなんだ。
『多分、俺らが作られるよりも昔の話じゃないすかね?あれ?だったらやっぱり兄貴でガガ切れるかも。俺らよりも昔の聖武器って性能低いんで』
と盾は豪語した。そりゃあインテリジェンスウエポンか否かで性能は天と地の差だからな。