作品タイトル不明
モンスターの正体は分からず
崩れていったモンスターの破片はどんどん色が抜けていき、真っ白になるとチリとなって変えてしまった。
「結局あれは一体何だったんだ……」
「あんなモンスター見たことも聞いたこともありません。それに微かにこの世の理から外れている気配がしました」
「そんなこと分かるの?」
「妖精王の権能の残り滓と言うか、神に近い立場を経験したことで何となく分かるのです」
この世の理から外れているか……さっぱり分からない。
神による妨害か?先輩に脅されたダンジョンコアの父が他の神に注意くらいはしてるはずだけど……。
「ユースケ殿、あの異形は一体何だったのか分かるか?」
「いえ、我々にも見当がつきません。しかし」
「しかし?」
「倒せたから良かったじゃないですか。一応対抗はできるってことです」
俺の能天気な見解に代表たちはずっこけた。
ノリ良いなぁ。
「いささか危機感が無いが、ユースケ殿にも一理ある。倒すことができる未知のモンスターより、倒せないLランクモンスターの方が恐ろしいからな」
「新種を見れた貴重な経験だと思うか。ますますゴーレムが欲しくなったよ」
「何か見ようによっては、 うち(エスリメ) が仕込んでゴーレムの実演したみたいでしたね。あはははは」
和やかな雰囲気になったと思って俺も冗談を言うと笑いが止み、ピシッと空気が凍りついた幻聴がした。
「あ、あれ?皆さんもしかして仕込みだと思ってました?」
「う、うむ?」
「まあ、エスリメだったらそれくらいやるかなーとは思ってたり思ってなかったり」
「ゴーレムの評価をするという名目でモンスターの実験も同時進行しているのかと」
どうやらガッツリ疑われてたらしい。
強そうな新種らしきモンスターが出現して、その側にあっさりと倒せる巨大戦力が有るなんて都合がいいもんだ。
「あれガチで新種ですよ」
「そうだったか……では、冗談抜きで調査せねばならないな」
調査って言っても欠片一つ残ってないんですけどね……。