軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

左翼軍降伏

流石にまともに戦ってすらいないのに降参するというものは居ない。

むしろこれを挑発と捉えて味方を鼓舞し、士気を上げようとする部隊長らしき騎兵も居る。

「なるほど、それが諸君の答えか……ならば」

俺が片手を上げて合図を出すと、液化して塀に潜んでいたアダマンタイトスライムフル装備のヒューマンスライムたちが元の姿に戻って先程の部隊長たちを切り捨てた。

そしてすぐに煙幕を使って撤退する。

残った指揮官は降伏を視野に入れられる者や、自分は助かりたい臆病者ばかり。

兵士たちの中では強気なことを言っていた指揮官たちが一瞬で物言わぬ骸に変えられたことで混乱が生じている。

「マジックスライム部隊、威嚇射撃よーい…………撃て!」

草の下で隠れていたマジックスライムたちによる数千、数万の魔法の雨がウォルテニア軍に降りかかる。

威嚇射撃なのでちゃんとマップを見て誰もいないところに当たるようにしてるから、動かなければ当たる心配は無い。

ただ、大量の魔法にビビって逃げようとした奴に当たってしまうが、そこまで敵に気を使ってもいられない。

この攻撃のお陰で数十分後、左翼の将が左翼軍の全面降伏を申し出てきた。

「ウォルテニアにも賢明な指揮官が居たんだな」

「彼は此度の出征に最後まで反対していましたからね。さしずめウォルテニアの良心です」

左翼軍の将にヒューマンスライムを通してこちらの指定した場所に誘導すると素直に従ってくれた。

「第二威嚇射撃、撃て」

左翼軍の突然の戦線離脱を止めようとした中央軍と右翼軍に再び魔法が撃ち込まれる。

流石に精強な軍隊なだけあってしっかりと防御され、今度はマジックスライムが居ると思われる地点へ魔法と矢が放たれた。

やり返されてしまったが、目的の足止めは成功した。

俺の指定した所に来た左翼軍に指輪の入った箱をいくつも渡して、指輪を付けた者から順にテレポートゲートで一時的な収容所に送った。