作品タイトル不明
昔話に倣う
途端に冒険者たちはご機嫌になって店の方へ走り出した。
もしも次に戦争をふっかけてくる国が居れば、今回の冒険者への報酬を聞いてもっと多くの冒険者が駆けつけてくれるだろう。
漢文の教科書であったなこんな話。
主にいい馬を買って来いと大金を与えられた使用人がその金の半分を使って死んだ馬を買っていた。
当然その主は怒ったが、しばらくすると商人たちがこぞって良い馬を主に売り込んできたのだ。
あの主は死んだ馬にさえ大金を払うのだ。ましてや良馬ならばと。
今の話をさっきのことに当てはめるとすると、エスリメの王は国を守ろうと立ち上がっただけで大量の報酬を出したのだ。ましてや参加すればと。
「隗より始めよで出た例え話ですね?」
「それだ!」
確か遠大な物事に取り組むなら身近な事から始めろって話だったか。
「ユースケ、早いうちにに何とかするって言ってたけど大丈夫なのか?」
「ああ。勇者を寝返らせたからな」
「地球文化でかい?」
「それでも多少揺らいでたけど、人質救出の手助けを約束したら一発だった」
「人質?」
俺がウォルテニアの勇者に対しての悪行を話すとジェノルムは怒ってリードは呆れ返った。
「悪辣な!悪辣な!」
「凄まじいね」
リードは転生でよかったとか思ってるな。
でも転生だと勇者の様な特殊能力は無いからどっちもどっちだと思う。
縁先輩に拉致された俺が一番恵まれてる。
「それじゃもうすぐ開戦だから戻る」
「おいおい、気楽だな」
「今回は司令室で命令するだけの簡単なお仕事だからな。それじゃ」
「おう」
「頑張ってー」