作品タイトル不明
アースラの工房
まず始めに連れて行かれたのはアースラと言うジェイの同期の鍛冶士の工房だ。
ごちゃごちゃした路地を抜けた先は工房ばかりの通りで何処からともなく金槌の音が聞こえる。
「職人街ってところか」
「アースラの工房はこちらからです」
イティが向かった工房は通りの中で一番大きかった。
「へぇ、あいつがこんな大きな工房を持つなんて。偉くなったもんだなあ」
中は入るとすぐに店があって奥に鍛冶の音が聞こえる。
店の売り子がイティに気づいて声をかけた。
「イティの姐さんじゃないですか。今日は何用で?」
「アースラに伝言してくれるかしら?ジェイが会いに来たって」
「ジェイ?…………分かりました」
売り子はキョトンとした顔をしたが、奥に入っていった。
少しすると野太い叫び声となにか倒れた音がして奥からオヤジが一人転げ出てきた。
「ジェイ⁉やっと戻ってきたか!って若っ!一体何をしたんだ?」
「久しぶりアースラ…………老けたね」
アースラは俺の思ってるドワーフの姿そのものだった。
顔はひげで覆われてずんぐりした体型。
この世界に来て初めて見たドワーフっぽいドワーフだ。
珍しい。
ここでは何だということで、工房の奥にあるアースラの家に俺たちは通された。
ジェイが今まで何をしていたのかとここに何をしに来たのかを言うと、アースラはしばらく目をつぶって深呼吸をした。
「ダンジョンマスターになっただとお?はあ……いつも儂の想像の斜め上を行くよなお前は」
「何を想像してたの?」
「Lランクのモンスターのそざいを求めて魔界にでも落っこちたのかと思ってた」
アースラの想像もだいぶぶっ飛んでるな。てかそんな想像されるジェイが変わり者なのか?