軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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あのあと彼は自分ことを少しだけ教えてくれた。

名前はジン、年齢は15歳、冒険者になって2年ですでにランクはAだとか。

ちなみにランクにはA~Fがあって、Aの上はS、SS、SSSと前世でよくある設定だった。

少し違うのは最初は薬草採取や、ドブ掃除などの依頼から始めるのかと思いきや、指導者(私の場合はジンね)のランク次第ではいきなりの魔物討伐もダンジョンに潜ることも許されるということ。

高ランク冒険者と一緒に行動するのだ、そりゃあランクも上がるのは早いだろう。

だからと言って、審査はそう甘くはない。

これは後々冒険者登録をする時に教えられるそうだが、冒険者ギルドにある水晶に触れると倒した数、その種類などが浮かぶそうで詐称は出来ないらしい。

すごいなその水晶!

ジンを信じると決めてからは私にも少し心の余裕ができた。

細かいことはこれから教えると言って、明日の同じ時間にギルドの酒場で待ち合わせを約束して今日は帰ることにした。

彼には聞きたいことが沢山ある。

それと予知能力のある 相(・) 棒(・) のことも気になる。

兄姉には『Aランクの冒険者から直接指導を受けることが出来るようになった』

と、伝えた。

何か言いたげな2人だったけれど反対はしなかった。兄姉は私を信じて見守ることに決めたようだ。

ただ、どんな些細なことでも報告はすることを約束させられた。

「おはようフィー」

「おはようございますジン」

フィー・・・・・・フィオナのフィーね。知り合って1日で気安いな。

それよりも気になるのはジンの隣の人。

「紹介する。昨日言っていた俺の相棒のサラだ」

「貴女がフィオナね。ジンと同じ15歳よ。わたしもフィーって呼ばせてもらうわね。わたしの事はサラでいいわ」

この人が予知能力を持っている人なの?

「フィーでいいです。よろしくお願いします。サラ」

「ああ、敬語は止めて。戦闘になった時にいちいち敬語使ってたらその間に死ぬわよ」

本当に15歳だよね?年齢偽ってないよね?話し方もそうだけれど見た目はどう見ても20歳はいっているように見える・・・・・・そう、サラは出るとこ出てる黒髪、金色の瞳のお姉さんだった。

ジンはこの色っぽいお姉さんと2人で住んでいるってことは・・・・・・い、今は考えるな!

「わかった。そうする」

「まずは場所を変えようか」

ジンとサラに続いて酒場を出てついて行く。

もちろん今日も私服の元冒険者の護衛2人が少し距離を置いて着いてきている。

道すがら今から行くところは2人が借りている一軒家だと教えられた。それはギルドから10分ほど歩いた場所にあった。

こじんまりとしているが2人で住むには十分な広さだと思う。

玄関を開けるとすぐに殺風景なリビングと奥にキッチンが見えた。

「まあ座れよ」

ジンに進められて座ったソファは派手さは無いが座り心地の良いそこそこいい物だった。

サラは真っ直ぐにキッチンに向かいお茶を用意してくれるようだ。

「で、 何(・) が理由で強くなりたい?」

「何勝手に話を進めようとしてるのよ。わたしが来るまで待ちなさいよ」

お茶を並べながらサラがジンの足を蹴っている。

サラが空いているソファに腰を下ろしたので私も話すことにした。

「サラ、私もジンと同じ転生者なの。フィオナは何度も何度も 転(・) 生(・) 者(・) に殺されて、それでも繰り返す度に抗ったけれど・・・・・・」

私はフィオナと交代する時にフィオナの経験してきた人生を す(・) べ(・) て(・) 話した。

家族にも言えない心を壊す最後の時のことも・・・・・・。今回のフィオナが『無』だったことも・・・・・・。

「頑張ったのね フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) は・・・・・・」

「同じ転生者としてその女は許せねぇな」

人生を繰り返しているという突拍子もない話しを信じてくれたの?

「大切な家族がいるの。私は自分の身を守るためだけじゃなく家族も守りたい」

「わたしが予知したのは『無』のフィオナが死ぬ場面だった。何故見ず知らずの令嬢の死を予知したのか分からなくて少し調べさせてもらったわ。・・・・・・彼女は本当に『無』だったわ。それが次に観た予知が2つの異なる未来だった。1つは以前と同じ死。もう1つは楽しそうに笑っているフィオナの姿。その側にはわたしとジンがいたわ。そして・・・・・・フィーが冒険者ギルドを訪れる日。だからわたし達はこの国に来たの。きっとわたし達はフィーにとって必要になると思ったから」

「おう!そんな 転(・) 生(・) 者(・) を返り討ちに出来るだけの力を与えてやるから安心しな。で、その 転(・) 生(・) 者(・) の顔や名前はフィーにも分からないのか?サラの予知でも顔がボヤけて見えなかったそうなんだ」

「私も何度も思い出そうとしたんだけれど塗り潰されたように顔だけが見えなかったの」

「じゃあ仕方ないな。まっ、会えば分かることだし、それまでに俺たちがみっちり生き残る力を叩き込んでやるよ」

「そうね。まずは『転移』からね。ずっと領地に居られないんでしょ?行ったり来たりするのに時間を省けるのと、フィーにそんな無駄な時間はないわよ」

「転移!!おお!!異世界らしくなってきた~!」

これよこれ!

「はしゃぐ気持ちは分かるが、『転移』の前にその目立つ髪色を変える。その2つを覚えたら本格的に鍛えてやるから覚悟しろよ」

ニヤリと笑うジンの目に私の背中に冷たいものが流れた。

こうして私はジンとサラ2人の協力のもと13歳になった。そして今日、念願の冒険者になった。

・・・・・・よく生きて冒険者になれたな。

容赦のない2人の地獄のようなスパルタに何度も死にかけたわ。

三途の川って本当にあるのね・・・・・・

おかげで私の治癒魔法はかなりのレベルだ。

まだスタート地点にも立っていない。

本番は学院に入学してからだ。

それまでにもっと力を!!