軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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この 時(タイミング) この場所(フォーライト領)に来たのは運命だったのかもしれない。

覚醒して半年。まだ10歳の私と12歳の兄姉。

当然周りにはたくさんの護衛がついていた。

この世界に来て初めての旅先での宿泊。

この日の夜だった。兄姉から丁寧語は嫌だと、気軽に話してくれと懇願されたのは・・・。

その結果、領地に到着して滞在期間の1ヶ月で兄妹で随分フレンドリーな関係を築けた。

領地にあるフォーライト公爵家の本邸は王都にあるタウンハウスの何倍も凄かった。

凄かったとしか言いようがない。

圧倒的な存在感。厳かな佇まいのお城が目の前に・・・・・・本当にお城だよ!

これが公爵家のレベルなのか?

ウチがコレなら王城はもっと凄いのか?

敷地内も馬車で移動しなければならない程広い。その為に整備された石畳の道があっちこっちに伸びている。それすらも景観を損ねるどころか風景の一部として、まるで敷地内だと言うのに避暑地のようだ。いやマジで広過ぎる。

これだけを維持するのに一体何人の使用人が必要なのか・・・・・・間違いなく維持費だけでも莫大な金額が必要になるだろう。

どれだけお金持ちなんだよフォーライト公爵家。

いや、 フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) の記憶にはあったし、 フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) も何度か家族と一緒に来ていたから中から見ていたよ?だけど風景画のように捉えていたわ。

・・・・・・私、17歳まで生きて冒険が終わったあと、この敷地の片隅にでも住まわせてもらえないかな?

終の住処的な?

大きな正門を潜ってから、かなりの時間を要し玄関に到着すれば、ずらりと並んだ使用人たちが頭を下げている。

いや、まだ馬車から降りていないんですけど!

・・・・・・つ、疲れた。

自室に案内されるまでの出来事は割愛させてもらう。

『無』の フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) を知っている執事を筆頭に使用人たちに涙ながらに喜ばれ、宥めるのが大変だったんだよ。

やっとひと息ついたところで明日からの予定を頭に浮べる。

まずは冒険者ギルドがどんな所か見に行くでしょう?

やっぱり酒場のような所なのかな?

前世の記憶では・・・・・・

・・・・・・。

あれ?私って前世でどんな人生を歩んでいたっけ?

名前は?年齢は?家族は?死んだから転生したのでしょうけど死因は?今の今まで気にした事がなかった・・・・・・これヤバくない?

アニメや漫画の記憶はめちゃめちゃある。

題名も技も覚えている。

次いでにレベルを上げて仲間とラスボスを倒すRPGも、乙女ゲームと言われる物もひと通りやったのだろう。その内容もちゃんと記憶にある。

ん?・・・・・・エスカレーター式の小中高大に通っていた気がする。

いや、通っていた。

そうそう私ってオタクだったわ(笑)

サークルもそっち方面だったし、友達もオタクばかりだった。

楽しかったな~

・・・・・・あれ?誰の顔も思い出せない。

大学生だったことまでしか記憶にない・・・・・・?

・・・・・・な、なるほど。

転生するのに人間関係や死因の記憶は必要ないって事なのかな?

そうだよね?

きっとそうだよ!

そうに決まっているよね?

ンなわけあるか~!

(頭の中では盛大にちゃぶ台返ししている)

くっそ神!

っま、今さらだな。

今の私はこの世界で生きている。

どうにもならない事を引き摺るより、この先を生きていく方が大事だね。

ふぅ~危ない危ない。

次にもし神様に会うことがあったら最大威力のかめ○め波をぶっぱなすところだった。

その時トントンっとノックの音と同時に私を呼ぶ声が・・・・・・エル姉様だ。

エル姉様に誘われ着いて行った先のガゼボにはアル兄様が待っていた。

この本宅は敷地内でも丘の上に建っていて見下ろせばお客様が訪れた時用の別館が3つ、4つ。

パーティー用ホールもあり、木々の影に隠れて騎士団の宿舎や鍛練所、使用人の宿舎などお客様からは見えない建物もここからなら見える。

「明日はフォーライトの街に何をしに行くの?」

「お買い物よね?」

「いえ、明日はフォーライトの冒険者ギルドに行く予定です」

「「冒険者ギルド?!」」

「はい!私冒険者になりたいのです!」

「フィオナ敬語」

「あ、うん、気をつけるね」

「それより何で冒険者なの?」

突然の宣言なのに頭ごなしに反対しない兄姉はとても12歳には見えない落ち着きだ。

「ん~正直に言うと、17歳まで生きていられたら、冒険者になって世界中を旅したいと思っているの。その為に今から心構えと準備が出来たらと思って・・・・・・それに、学院に入学してから17歳を迎えるまで何が起こるか分からないでしょう?だからせめて自分の身は自分で守れるだけの力が欲しいの」

「「フィオナ・・・・・・」」

「大丈夫よ!フィオナの事はわたくし達家族が必ず守るわ!」

「そうだよ!フィオナはおばぁちゃんになるまで生きるんだ!天寿をまっとうするまで僕たちが守るから!」

「ありがとうエル姉様、アル兄様。それでも自分の身は自分で守れるだけの力を身につけたい。それに私も大切な人たちを守れる力が欲しい。そしてすべてが解決したら世界を回りたい。その為には冒険者になるのが手っ取り早いの。ランクを上げていればそれだけで入国を拒否される可能性が低くなるの・・・・・・これはウチの書庫で調べたから間違いないと思う」

「そうか、ちゃんと考えているんだね」

「心配だけれど反対はしないし協力もするわ」

「!!ありがとうエル姉様!」

「僕も協力するけれど、フィオナ約束してくれる?冒険者になってもいい。旅に出てもいい。でも必ず帰ってきて。約束できるかい?」

「うん!約束する!だって私の帰る場所は家族のもとだもの」

翌日、心強い兄姉の協力のもと変装した護衛を連れて冒険者ギルドに向かった。