軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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あれ?ちょっと待って?

私たちの制服には保護魔法が付与されているよね?

多少の衝撃なら怪我なんてしないはずだよね?

でも、グレン様は骨折し、ベルティナ様もかすり傷程度とはいえ怪我を負ったと聞いた・・・・・・

付与と言ってもフィオナの繰り返す人生の中で屋上から落とされた衝撃に耐えられるほどの効果がなかったのは経験済みだ。

それに、階段から突き飛ばされて命を落としたこともあったわ。

・・・・・・この制服当てにならないんじゃないの?

ちょっと調べた方がいいかもしれない。

付与のことならサラに聞けばいい。

善は急げってことで、邸に帰ってからすぐにフォーライトの領地に転移で飛んだ。

「ん~フィーの制服にはちゃんと保護魔法が付与されているわね。フィーの言う通り階段から落ちたぐらいなら守ってくれるわよ。まあ、頭から落ちたりしたらアウトだけどね。

その怪我をした子の制服も見ないと何とも言えないけれど、同じ付与なら男の子の方も女の子を受け止めたぐらいなら無傷なはずなんだけれど・・・・・・それよりフィーだって鑑定できるでしょう」

「あっ!普段から使わないから忘れてた!えへへっ」

「笑って誤魔化さない!しっかりしなさい!」

怒られた・・・・・・

でも付与に問題がないとしたら・・・・・・?

考えられるのは付与の効果を一時的にでも無効化することが出来るとか?

それともたまたま2人の制服に掛けられている付与に問題があったとか?

ん~・・・・・・1人で考えていてもわからん!

それから2日後ベルティナ様が元気な姿で登校してきた。

ただ、うんざりした顔のベルティナ様の隣には嬉しそうな笑顔でベッタリと張り付いたグレン様が・・・・・・

ベルティナ様・・・・・・お疲れ様です。

今回の件をきっかけに寄りを戻そうと企んでいることが見え見えのグレン様だけど、そう簡単にはいかないと思うよ?

まあ、婚約解消される一歩手前だったからね。

信用を取り戻すには時間もかかるからね?

挽回するにはギリ間に合ったか?

さて、今は昼食の時間なんだけど・・・・・・なぜ貴方たちいる?しかも当然のような顔をしてベルティナ様の隣に座っているグレン様にちょっとイラッとくる。殴ってもいいかな?

エル姉様、アル兄様、私、リナ様、ベルティナ様のいつもの5人での楽しい昼食時間にドアを叩く音に嫌な予感はしたんだよね。

でも、こんな日もあってもいいかな?

エル姉様の隣に座れてすっごく嬉しそうなリオネル殿下、リナ様の隣に座って何かと話し掛けているラシュベル様、色々とベルティナ様の世話をしようとして無視されているグレン様。

そして私はアル兄様とレオニール様に挟まれて座っている。

・・・・・・か、会話がない。

アル兄様とは他愛もない会話はするものの、レオニール様に話を振ろうにも何を話せばいいのかわからない。

彼は黙々と食べ、合間に私とアル兄様の会話に相槌を打つだけだ。

たまに私と目が合うと少しだけ口角が上がる。

その顔を私は知っている。

寡黙に見えてしまうけれど、彼は フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) をいつも気にかけてくれていて、とても優しい人だということを。

彼と過ごす穏やかな空間が フ(・) ィ(・) オ(・) ナ(・) はとても好きだったことを。

で、何で?

あの時はベルティナ様を心配したグレン様が彼女から離れなかったから一緒にランチしただけだよね?

それなのにあの日以降、毎日公爵家に用意されている個室に集合するようになっているのは何で?

邪魔にはならないけれど、グレン様とラシュベル様は情けないほど必死だな。

まあこの2人は婚約を解消されていないだけで、ギリギリで崖っぷちだもんね。

リナ様とベルティナ様の心を再び取り戻すためなんだろうけど他でやってほしい。

それとリオネル殿下、綺麗な所作で食事をしているけれど、視線はエル姉様から離さない。だからここぞとばかりに自分をアピールするのかと思えば、同じ空間に居られるだけで満足なのか、それはもう幸せそうにニコニコしていてなんだか年上なのに可愛いと思ってしまう。

エル姉様も視線には気付いているだろうに・・・・・・

ちょっとリオネル殿下を応援したくなっちゃった。

そうなのだ。

彼らはフィオナが何度繰り返しても悪い人たちではなかった。

いつも一人でいるフィオナをよく気にかけてくれていた。

ただ、やり方を間違えて取り返しのつかない結果になってしまったのだ。

婚約を解消されてから日に日にグレン様と、ラシュベル様は窶れていった。

やっと自分たちが愚かな行動をしていたことに気付いても時すでに遅し、元婚約者の気持ちを取り戻そうにも近付くことも許されなくなっていた。

フィオナはそこまでしか知らない。

それからどうなったのか・・・・・・

だってその前にフィオナは殺されたから・・・・・・

うん、今の彼らの方がずっといい。

グレン様もラシュベル様も、もう一度信頼を取り戻すのは大変だと思う。

それでも2人は諦めるつもりはなさそうだ。

それに、大きな体で小柄なベルティナ様を気遣い甲斐甲斐しく世話をするグレン様は微笑ましい。

今回のことでベルティナ様の方もちょっとだけグレン様への対応に棘が取れたように見える。

ラシュベル様の方は・・・・・・リナ様にすっごく気を使っている。

いや、これは媚びているのか?

リナ様は気が強そうな見た目の迫力美人だ。

こっちはまだまだ時間がかかりそうだ。

で、エル姉様の方はというと・・・・・・リオネル殿下を視界にすら入れていない。

エル姉様は話し掛けられたら一応は返事はする。それが塩対応でもリオネル殿下は嬉しそうで・・・・・・少し憐れにも見えてしまう。

いや、この人王位継承権も持っているこの国の王子様だけど、エル姉様のこんな対応も嫌な顔一つしないんだよね。

根が素直なんだろうな。

それか、余程メンタルが強いかだよね。

で、私はアル兄様とレオニール様に挟まれて昼食を摂るのだが変わったことはない。

レオニール様はマイペースなのか私とアル兄様の会話を聞いているだけで、口を挟むことはないのだ。

まあ、思うところはあれどベルティナ様の傷も癒えて、まだ犯人探しに躍起になっているグレン様以外は穏やかに過ごしていた。

が、それも一週間ほどだった。

本当に運が良かった。

その日の授業がすべて終わり、いつもなら邸まで我慢する ト(・) イ(・) レ(・) に寄ってよかったよ。

リナ様が狙われた現場に居合わせられたのだから・・・・・・