軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

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うん、仕方ないよね。

5年近くも自由にさせてくれたんだもんね。

心配もいっぱいかけたもんね。

進級前の長期休暇中のエル姉様とアル兄様が私にベッタリなんだ。

序でに時間の許す限りお父様とお母様も私から離れようとしない。

だが、それがいい!

しっかり甘やかされることに慣れた私は甘えん坊だ。当然だよ、血も涙もない2人のスパルタに耐えてきたのだから。甘い環境は天国だよ。

エル姉様とお母様に抱きしめられるとほのかに香る甘い匂いと、私にはない弾力があり柔らかい胸もいい!

ああ~癒される~幸せだ~

そしてアル兄様とお父様に抱きしめられると、爽やかで上品な香りと、2人とも細身なのに硬い胸はどこにも余分な贅肉がないことが分かる。

ああ~力が抜けていく~安心する~

まだ婚約者のいない兄姉を独り占めできるのもあと僅かだと思うと寂しくもある。

お父様とお母様は私たちの気持ちが優先と言っているとはいえ、さすがに公爵家の2人がいつまでもフリーではいられないだろう。

釣書も沢山きていると聞く。

私は・・・・・・まだ考えられない。

だってその先の未来に生きているかも分からないのに。

いや、生きるために死ぬ思いをしながら地獄の特訓に耐えてきたのよ。

この努力を無駄にはしない。生き抜いてやるわよ!

それに、この優しい家族を残しては逝けない。

耐えた、耐えきった。私エライ。

この1ヶ月間、エル姉様とお母様に指示された使用人達に磨かれ、肌も髪もツヤツヤ、ピカピカ、モチモチ。

いや、冒険者している時も毎日磨かれていたけれど舐めていたわね。公爵家の使用人の実力を。

今までは時短で終わらせてくれていたんだね。

本気になった彼女たちの技術のおかげで肌が一皮も二皮も剥けた。いや大袈裟ではなくマジで!

それが毎日だよ。もともと肌は白かったけれど透き通るような白い肌になった。

そしてとうとうこの日がきた。

今日から私は兄姉と同じ学院に通う。

すでに思いつく限りの手は打っているとはいえ、気を抜くことは出来ない。

朝の朝食の席ではお父様、お母様、エル姉様にアル兄様が私よりも緊張している。

「もう、エル姉様もアル兄様もそんなに心配しなくても大丈夫だよ」

「そ、そうよね」

「そ、そうだよ僕もエルも一緒だしね」

「2人ともフィオナを頼んだわよ」

「何かあればすぐに帰ってきなさい。いいね」

「は~い!」

両親に見送られエル姉様とアル兄様と一緒に学院に向かった。

「今日、分かればいいわね」

「・ ・・・・・・僕たちのフィオナを何度も殺し続けた殺人鬼。 転(・) 生(・) 者(・) が新入生の中にいるんだね?」

「うん・・・・・・エル姉様、アル兄様、私の話を信じてくれてありがとう」

死ぬまでの人生を何度も繰り返しているなんて頭がおかしくなったと言われても仕方がないのに、疑うことなく家族全員が信じてくれた。

告白した時どれだけ嬉しかったことか。

「当たり前でしょう?生まれてから一度も感情を表さなかったわたくし達の可愛いフィオナが、あの日初めて泣きながら訴えたのよ?そんなの信じないわけがないわ」

「そうだよ。それにフィオナが覚醒しても、しなくても、僕達はずっとフィオナを守りたいと思っていたんだよ。まあ、覚醒してからのフィオナは以前の面影がないくらい元気で強く逞しくなったけれど、今だって僕達はフィオナを守りたいと思っているよ」

「そうよ。だからわたくし達を頼りなさい。甘えなさい。わたくし達はフィオナが可愛くて仕方がないのだから」

胸に熱いものが込み上げてきて視界がボヤけてくる。

「はははっ、フィオナ泣かないの」

そう言ってアル兄様がハンカチで目もとを押さえてくれた。

ああ、私は今泣いているんだ。

「ふふっ可愛い顔が台無しよ。そろそろ学院に着くわよ。さあ、笑ってフィオナ」

「は、はい・・・・・・はい」

もう2人とも大好きだ~

自然と笑顔になる私に、2人は優しい眼差しのまま微笑んでいた。

馬車のスピードがゆっくりと落ちはじめると先には何台もの馬車が渋滞となって並んでいた。

この先に校門があるのだろう。

中の様子は高い壁に阻まれて見ることはできない。

ん?渋滞している馬車を横から追い越しているのは何で?不思議そうな顔をしていた私にアル兄様が教えてくれた。

どうも王族と公爵家と侯爵家は渋滞に巻き込まれることなく優先して学院内に入ることが出来るらしい。

な、なるほど。

そりゃあ王族を待たせるなんて出来ないよね。

並んでいる馬車の中にいる人に申し訳なく思いながら、大きな門を潜った。

おおう!

目の前に大きな建物が!そこを素通りして少し離れた場所で馬車が止まった。

帰る時もこの場所に来れば我が家の馬車が待ってくれているらしい。

門の前で並んでいた馬車は、ここから更に奥の馬車止めを使用しているそうだ。

御者がドアを開けてくれて、まずはアル兄様が降りて手を差し出してくれた。

エル姉様に続いて私も降りる。

まだアル兄様の手を握ったまま周りを見渡す。この場所だけでもかなり広い。

3人で並んで校舎に向かって歩いていると、あちこちから視線を感じる。

まあ目立つよね。

両親が背が高いからか私たちも背が高い。

それでもエル姉様は女性らしい凹凸があり、アル兄様は服の上からでも分かる引き締まった体をしている。

私?私はエル姉様より5センチほど背が高く、ささやか程度にしか胸はないし、凹凸もない・・・・・・

まあ、そこは気にしていない。

それにエル姉様やお母様を見ても別に羨ましくなったりしない。しないって言ったらしない!

そんな事よりも、さあココからが本番だ。

私たちは入学式が行われる会場に向かった。