深夜のまかないお夜食で義理の家族の胃袋を掴んでいた結果、浮気夫が家から追放され、私が女公爵になりました。
作者: 茗子
本文
静まり返った公爵邸の厨房。
艶やかな栗色の髪をすっきりとまとめ上げ、深い艶のある深緑色のナイトガウンを身に纏ったリリーは、手際よくカマドの火を調整していた。
彼女の理知的な琥珀色の瞳は、鍋の中のわずかな変化も逃さない。
公爵夫人である彼女が自ら厨房に立つのは、領地経営の一環だった。
リリーがこの公爵家に嫁いできたのは三年前のことだ。夫である公爵ヴェインの前妻は、双子を出産した際の肥立ちの悪さが原因で亡くなっている。妻が難産で苦しむ中、ヴェインは領地を放り出して王都の社交界で遊び呆けていたという。
前妻の死後、無能な当主によって財政破綻寸前となっていた公爵家を救うため、莫大な持参金と共に「実質的な領主」として政略結婚で送り込まれたのが、実家で辣腕を振るっていたリリーだった。
そのため、彼女は領民の越冬用の保存食や、余剰食材の有効活用法を自ら研究しているのだ。食材の構造や性質を学び尽くしている彼女の料理の腕は、下手な料理長を凌駕している。
そして何より、この真夜中の時間は、不器用な家族たちと心安らぐひとときを過ごすための大切な日課だった。
「さて、今夜のお夜食の具合は……」
リリーが厚手のミトンでオーブンから取り出したのは、晩餐会で余って硬くなったフランスパンと、切れ端のチーズをふんだんに使った『熱々のオニオングラタンスープ』だ。
――グツグツ、ジュワァァッ。
器の縁で、黄金色に焼き色がついたチーズがマグマのように煮立ち、香ばしい音を立てている。
飴色になるまでじっくり炒められた玉ねぎの甘い香りと、濃厚な牛骨スープの匂いが厨房いっぱいに広がり、たまらなく食欲を刺激した。
「……お母様、いい匂い」
ふいに、厨房の扉が開き、小さな声が響いた。
そこに手を繋いで立っていたのは、双子の義理の子供たち、ジョーとキールだ。
寝癖のついたプラチナブロンドの柔らかい髪を揺らし、大きな空色の瞳をこすりながら見上げる姿は天使のように愛らしい。
実の母親の顔を知らず、実の父親からは見向きもされずに育った彼らは、夜な夜な不安から悪夢を見ては起きてしまうのだ。
「ジョー、キール。今夜は少し冷えますから、温かいスープが丁度良い頃合いですよ」
リリーがふんわりと微笑むと、二人は安心したようにこくりと頷き、リリーに駆け寄った。
「まったく。夜更けにこのような濃厚な匂いを漂わせるなど、公爵家の人間としてあるまじき行為ですよ。……胃袋が鳴って眠れなくなるではありませんか」
続いて背後から現れたのは、銀糸の髪を一つも遅れ毛なく隙なく結い上げた厳格な姑、イゾルデ大奥様だった。
長身を濃紺のナイトローブで包み、氷のように鋭い青い瞳を光らせる彼女もまた、愚息に代わって公爵家を背負ってきた重圧と、前妻を死なせてしまった悔恨から、重度の不眠症を患っている。
口では小言を言いながらも、その視線はテーブルに置かれた湯気を立てるグラタンスープにしっかりと釘付けになっていた。
「お義母様。硬くなったパンも、工夫次第で立派なご馳走になりますわ。これも次期冬の炊き出しに向けた重要な研究ですので、お味見をお願いいたします」
リリーは高位貴族としての気品ある微笑みを浮かべつつ、三人をごく自然にテーブルへと案内した。
スプーンで表面のパンを割ると、サクッ!とした手応えの直後、中からとろけ出す大量のチーズが糸を引き、熱々の琥珀色のスープが溢れ出した。
たっぷりとスープを吸い込んでトロトロになったパンと、飴色玉ねぎの甘みが絶妙に絡み合う。
たまらず一口かじりついた姑の険しい眉間が、ふっと解ける。
「……相変わらず、腹立たしいほど美味しいですね。濃厚なチーズと玉ねぎの甘みが、冷えた五臓六腑に染み渡ります」
「パンがとろとろで甘いの! チーズがみょーんって伸びる!」
「お母様のご飯、世界でいちばん好き……」
双子たちが花が咲いたような笑顔を見せ、ふーふーと息を吹きかけながら夢中で頬張る。
「ふふ、火傷しないようにゆっくり召し上がれ」
公爵家には、リリーを「堅苦しい女だ」と冷遇し、戦地へ逃げたまま戻らない馬鹿な夫もいる。
彼のことはとうに見限っているが、こうして気取らない食事を囲み、血の繋がらない家族と温かい時間を共有することこそが、リリーにとってこの家を守り抜く理由だった。
その数日後の、よく晴れた昼下がりだった。
一年ぶりに戦地から帰還した公爵ヴェインは、大広間に一族と使用人たちを集めると、堂々たる態度で宣言した。
太陽の光を反射する豪奢な金髪と、甘やかながらも傲慢さの透ける緑の瞳。無駄に勲章や金糸の装飾が多い派手な軍服を着崩した彼は、見栄えだけは一級品だ。
「リリー。単刀直入に言おう。お前とは本日をもって離縁する」
ヴェインの傍らには、彼の腕にすがりつくようにして立つ見知らぬ令嬢がいた。
ふわふわとした亜麻色の髪に、男の庇護欲をそそるような小柄で華奢な体。淡い桃色のドレスを着て、大きなヘーゼル色の瞳を潤ませる儚げな女だ。
広間が水を打ったように静まり返る中、リリーは表情一つ変えることなく、静かに扇を開いた。
「お帰りなさいませ、旦那様。……して、その急な戯言の理由はなんでしょうか」
「戯言ではない! お前のように冷酷で、領地の帳簿ばかり見ているような面白みのない女は、私の妻にふさわしくないのだ。戦地で傷ついた私を優しく癒やしてくれたのは、ここにいるミレーヌだけだ。彼女こそが私の『真実の愛』なのだよ!」
ヴェインが高らかに叫ぶと、男爵令嬢ミレーヌと名乗った女が、潤んだ瞳でリリーを見つめた。
「リリー様、ごめんなさい……。でも、ヴェイン様と私は、運命で結ばれていたんです。どうか、真実の愛を引き裂かないでくださいませ……っ」
芝居がかった手つきで涙を拭うミレーヌと、彼女を庇うように胸を張るヴェイン。
その滑稽な姿を前に、リリーの内心は氷のように冷え切っていた。
(真実の愛、ですか。……領地に一度も足を運ばず、双子の子供たちには見向きもせず、王都と戦地を遊び歩いていた方がよく仰る)
リリーにとって、彼への愛情などとうの昔に枯れ果てている。
むしろ、この領地を完璧に回すための「飾り」としてのみ彼の存在を許容していたのだ。その飾りが自ら出ていくと言うのなら、引き留める理由は一つもなかった。
「……承知いたしました。では、こちらの離縁状にサインをいたしましょう」
リリーが羽ペンを手に取り、一切の躊躇なくサラサラと署名をする姿に、ヴェインは拍子抜けしたように鼻で笑った。
「ふん。泣き喚いてすがりつくかと思ったが、身の程をわきまえているようだな。出て行く準備をしろ」
「ええ、すぐに出て参ります。――ただし」
リリーは冷ややかな、しかし絶対的な威厳を持った琥珀の瞳で夫を射抜いた。
「貴族間の婚姻契約に基づき、一方的な有責(浮気)による離縁の場合、私からの莫大な持参金は『全額返還』していただきます。さらに、私がこの三年間で個人的に投資し、開拓した『温室農業』および『魔石の採掘権』に関する利益も、すべて私が引き揚げさせていただきますわ」
「……は? なにを言っている。あれは公爵家の財産だろうが」
「いいえ。初期投資はすべて私の特許と持参金から捻出したものです。法的には私の個人資産となります」
リリーは氷のように冷徹な声で事実を突きつける。
現在、この公爵家が莫大な富を築いているのは、ヴェインの功績でも先代の遺産でもなく、すべてリリーの手腕によるものだ。その彼女が資産を引き揚げれば、公爵家は一ヶ月と持たずに破綻する。
しかし、領地の経営状況など一度も見たことがない馬鹿な夫は、鼻で笑って手をひらひらと振った。
「ふん、勝手にしろ。たかが女の小遣い稼ぎだろう。私が当主である限り、この強大な公爵家は揺るがない。さっさと荷物をまとめて出て行け!」
その無知すぎる言葉に、リリーは小さく息を吐いた。
これ以上、この愚か者にかける言葉はない。
「……では、ご機嫌よう。どうかその『真実の愛』とやらで、立派に領地を治めてくださいませ」
深緑色のドレスの裾を翻し、リリーが広間を去ろうと踵を返した、まさにその時だった。
「――待ちなさい、リリー」
大階段の上から、低く、しかし空間を震わせるほどの圧倒的な威圧感を持った声が響き渡った。
その場にいた全員の視線が大階段の上へと向けられる。
銀糸の髪を完璧に結い上げたイゾルデ大奥様が、双子のジョーとキールの両手を引いて、静かに、しかし地響きのような怒気を孕んで階段を下りてくる。
「おお、母上! 丁度良かった。今、この可愛げのない女を追い出すところです。これからは私の真実の愛であるミレーヌが――」
「お母様、いかないで!!」
「お母様っ、やだあぁっ!」
ヴェインの能天気な言葉を遮るように、双子の子供たちがリリーに向かって猛然と駆け出し、そのドレスにすがりついて大粒の涙をこぼした。
「ジョー、キール……」
「おいおい、お前たち。その女はもうお前たちの母親ではない。新しい母親はこの優しくて可憐な――」
ヴェインが笑いながら子供たちの小さな肩を掴み、無理やり引き剥がそうと手を伸ばした、その瞬間だった。
――パァァァンッ!!
大広間に、乾いた破裂音が響き渡った。
イゾルデが、持っていた扇の背で、実の息子の頬を容赦なく、力の限りに張り飛ばしたのだ。
「……は、ははうえ……?」
「触るな。その汚らわしい手で、私の大切な孫たちに触れることは許しません」
床に這いつくばったヴェインを見下ろすイゾルデの青い瞳は、極寒の吹雪よりも冷たかった。
「お前は、自分がどれほど愚かなことを口にしているのか分かっているのですか? リリーが引き揚げると言った資産が失われれば、我が公爵家は明日にも機能不全に陥ります。この三年間、お前が王都や戦地で遊び呆けている間、誰が徹夜で領地を守り、誰が領民を飢えから救ったと思っているのですか!」
「な、なにを……領地経営など、家令に任せておけば勝手に回るものでは……」
「黙りなさいッ!!」
姑の怒声に、大広間の空気がビリッと震える。
「それだけではない。お前は前妻が難産で苦しんでいる時も王都で遊び呆けて死に追いやり、あまつさえその忘れ形見であるこの子たちに一度でも愛情を注いだことがありましたか! 母親の顔を知らないこの子たちが夜泣きをするたびに、自ら厨房に立ち、温かく滋味深いスープを作って抱きしめてくれたのは誰ですか。私の不眠を気遣い、香草や食材の効能を死に物狂いで研究してくれていたのは誰ですか!」
「そ、それは……」
イゾルデの言葉に、リリーは小さく目を見張った。
夜中の『まかない』など、ただの自分の息抜きだと言ってごまかしていたのに。厳格な姑は、リリーが家族の健康と心をどれほど深く思いやり、どれほどの労力をかけていたかを、すべて見抜いていたのだ。
「母上! たかが女一人に何を仰るのですか! 私は当主ですよ!?」
「ええ、その通りです。だからこそ、私は先代の遺言書と、王家に提出していた『当主権限の移行書』を本日付で行使しました」
「……は?」
イゾルデが懐から取り出した羊皮紙には、王家の立派な封蝋が輝いていた。
「我が公爵家は実力主義。領地を治める能力なき無能な血族よりも、才覚ある者を優先する。……よって、本日この時をもってヴェインを廃嫡し、公爵家から勘当します。次期当主は、私との養子縁組を経たリリーが『女公爵』として引き継ぐことになりました」
その言葉の意味を理解した瞬間、ヴェインの顔から血の気が完全に引いた。
勘当されれば、身分も財産もすべて失い、平民以下の無一文として放り出されるのだ。
「ま、待ってください母上! 嘘でしょう!? ミレーヌ、お前からも何か言ってくれ!」
「えっ……と、私、急に具合が悪くなってしまって……っ! そ、そうだわ、親戚の家に身を寄せないと!」
金と権力目当てだった男爵令嬢ミレーヌは、ヴェインが無一文になると知った瞬間、見事なまでの掌返しを見せ、彼を突き飛ばして逃げ出そうとした。
「逃がしませんよ。我が家の当主をたぶらかした罪、しっかりと王宮の法廷で裁いてもらいましょう。騎士たち、その二人の身ぐるみを剥がして、衛兵に引き渡しなさい!」
イゾルデの号令により、精鋭の騎士たちが無慈悲にヴェインとミレーヌを取り押さえる。
「やめろ! 私は公爵だぞ! リリー、お前からも母上に言ってくれ!! なあ、リリーッ!」
見苦しく泣き喚きながら引きずられていく元夫の後ろ姿を、リリーはただ、哀れな虫でも見るような冷ややかな目で見送った。
そして広間が再び静けさを取り戻すと、リリーはふっと息を吐き、子供たちのプラチナブロンドの頭を優しく撫でてから、イゾルデに向かって深く頭を下げた。
「お義母様。私を買い被りすぎですわ。……ですが、感謝いたします」
「何を言うのです。感謝するのは私の方です。……リリー、よく聞いてちょうだい」
イゾルデは、いつもの厳しい表情を崩し、初めて見るような、とても穏やかで優しい微笑みを浮かべた。
「血の繋がりなど関係ありません。お前は私の自慢の娘であり、この子たちの本当の母親です。……どうかこれからも、この家で、私たちと一緒にいてはくれませんか?」
その言葉に、リリーの胸の奥で、長年張り詰めていた冷たい氷がふわりと溶けていくのを感じた。
「お母様、ずっと一緒にいて!」
「お母様の温かいスープ、これからも食べたい……っ」
「……ええ」
リリーは双子を強く抱きしめ返し、イゾルデに向かって、今までで一番美しい、心からの笑顔を咲かせた。
「ええ、喜んで。……今夜は冷えますから、とびきり美味しいキッシュと、温かい紅茶を淹れましょうか」
それから数ヶ月後。
木枯らしが吹き荒れる王都の路地裏で、薄汚れた衣服を身に纏い、震えながらゴミ拾いをしている男がいた。
かつて公爵と呼ばれ、その美しい金髪と緑の瞳を誇っていた男、ヴェインである。今は髪も泥にまみれ、頬はこけ、見る影もない。
勘当され、無一文で放り出された彼は、その日のうちに「真実の愛」であったはずのミレーヌに金目のものをすべて奪われ、見捨てられた。頼れる知人もおらず、日雇いの重労働でその日暮らしをするしかない。
吹きすさぶ寒風の中、凍える手に息を吹きかけながら、ヴェインはひもじさに腹を鳴らした。
(あぁ……寒い、腹が減った……。どうして私がこんな目に……)
その時、彼の脳裏にふと浮かんだのは、かつて自分が見下していた妻の姿だった。
深夜、激務の合間に厨房から漂ってきていた、あの香ばしいバターと肉の焼ける匂い。あれはきっと、リリーが家族のために作っていた温かい夜食だったのだ。もし自分があの時、馬鹿な浮気などせず、彼女の差し出す温かいスープを一口でも飲んでいれば⋯。
今頃は、暖炉の効いたふかふかのソファで、美しい妻と子供たちに囲まれて笑い合っていたはずなのに。
失って初めて、自分がどれほど巨大な幸福を自らの手で蹴り飛ばしたのかを悟ったヴェインは、誰にも届かない後悔の涙を流し、薄汚れた路地裏でうずくまるしかなかった。
一方その頃。リリーが正式に『女公爵』として当主の座に就いた領地は、かつてないほどの繁栄を見せていた。
無能な前当主という「お荷物」が消えたことで、リリーの卓越した経営手腕は遺憾なく発揮され、領民たちは豊かな冬を迎えようとしている。
そして、深夜の公爵邸。
当主となった今、誰に隠れる必要もなくなったが、リリーは相変わらず深緑色のガウンをふわりと羽織り、家族たちと厨房に集まっていた。
この「夜の厨房」こそが、四人にとって一番落ち着く秘密の特等席だからだ。
「さあ、焼き上がりましたよ」
リリーがオーブンから取り出したのは、黄金色に膨らんだ焼きたてのスコーンだった。
熱々のスコーンを両手でそっと半分に割ると、
――サクッ、ほろっ。
軽やかな音と共に、中からふわりと甘い小麦とバターの湯気が立ち上る。
その割れ目に、濃厚でミルキーなクロテッドクリームと、領地で採れた苺をコトコト煮詰めた真っ赤な自家製ジャムを、こぼれ落ちるほどたっぷりと乗せる。
「わあぁ……っ! お母様、美味しそう!」
「早く食べたい!」
空色の瞳を輝かせる双子たちに、リリーはミルクたっぷりのホットチョコレートが入ったマグカップを手渡した。水面に浮かべたマシュマロが、熱でとろとろに溶け出している。
「今日は特別に甘くしてありますからね。お義母様も、どうぞ」
「……ええ。いただきます」
イゾルデがスコーンを一口かじると、サクサクの生地と、舌の上でとろける濃厚なクリーム、そして苺の甘酸っぱさが絶妙に絡み合った。厳格な姑の目尻が、たまらないといった様子でふにゃりと下がる。
「……腹立たしいほど美味しいですね。この甘さが、一日の疲れをすべて溶かしてくれます」
「ジャムが甘くてお口の中が幸せなの!」
「マシュマロ、ふわふわでとろけるぅ……」
口の周りにジャムとクリームをつけたジョーとキールが、ふふっと笑い合う。
その光景を見つめながら、リリーも自分のホットチョコレートに口をつけた。カカオの香りとマシュマロの甘さが、心の中までじんわりと温めてくれる。
(真実の愛、か……)
かつて愚かな元夫はそう宣ったが、血の繋がりや婚姻契約などなくても、ここには確かな愛がある。
美味しいものを「美味しいね」と笑い合いながら、温かい食卓を囲むこと。それこそが、リリーが見つけた何よりも尊い『真実の愛』だった。
「お母様、明日のお夜食はなあに?」
「そうですね……。領地で美味しいチーズがたくさん手に入りましたから、たっぷりのチーズとお肉を使った、とびきり濃厚なパイにしましょうか」
「「やったー!!」」
真夜中の厨房に、満ち足りた家族の笑い声が響き渡る。
誇り高き女公爵の美味しい領地経営は、これからも温かいスープの匂いと共に続いていくのだ。