軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

【発売記念】マーガレット・カナン・ソフィアの幸せなお茶会

「マーガレット様お誕生日おめでとうございます」

「おめでとうですわ!」

ルイス様にお誕生日のお祝いをしていただいた1週間後に、私は学園を卒業して以来約2ヶ月ぶりにソフィア様とカナン様に王立図書館の近くのカフェで再会した。

「ありがとうございます。今日は久しぶりにお二人にお会いできることがとても楽しみでした」

お友達にお誕生日をお祝いしていただけるなんてとても嬉しくて私は浮かれていた。それにこのカフェは、ルイス様と初めてデートをした場所なので私にとってとても素敵な思い出の場所なのよね。

「私も今日をとても楽しみにしていました」

久しぶりのソフィア様の笑顔、やはり癒されるわ。

「マーガレット様にプレゼントがございます!」

相変わらずのカナン様の嵐のような勢いも懐かしいわ。

「……プレゼント……ですか?」

「これですわ!」

カナン様は、きれいな小箱を私に向かって差し出した。

「お誕生日プレゼントですわ! ……開けてみてくださいませ!」

「……カナン様……。ありがとうございます」

私はカナン様から受け取った小箱のリボンを取って蓋を開けた。その中には、青い宝石のブローチが入っていた。

「……これは……」

「……私は、卒業式でマーガレット様の着けていたブローチを『次期宰相婦人には相応しくないですわ』と言ってしまいました……。けれどあのブローチがマーガレット様のとても大切なものだとルイス様に教えていただいたのですわ」

カナン様は申し訳なさそうに俯いた後で、まっすぐに私を見つめた。

「あの時は申し訳ございませんでした。あのブローチは宝物としてこれからも大切に保管するべきなのです。なので私からは普段使いできるブローチを贈らせてほしいのですわ」

「カナン様。……ありがとうございます。……でも、こんな高価なもの……」

「みくびらないでくださいませ! 私は、自分が渡したいから渡すのです! ……遠慮などせず受け取ってほしいですわ」

ほんの少し顔を赤くされたカナン様がとても可愛らしくて、私は思わず笑顔になった。

「カナン様。とても素敵なブローチを本当にありがとうございます」

私がカナン様にお礼を伝えると、妖精さん達もとてもはしゃいでいた。

(マーガレットの新しいブローチー)

(マーガレットの宝物が増えてくのー)

(カフェ中にブローチの雨を降らせてやろうか)

「……卒業式でマーガレット様が着けていたブローチは……」

ソフィア様が何かを言いかけたタイミングで、注文していたメニューが届いた。

「お待たせしました」

店員さんは慣れた手つきで私達の前に紅茶とモンブランを並べて去っていった。

「美味しそうですわ!」

カナン様の言葉をきっかけに私達は一旦会話を止めて、夢中になって紅茶とモンブランを楽しんだ。

「マーガレット様に私からもプレゼントがあるんです」

モンブランを食べ終わった後でソフィア様が優しく微笑んだ。

「いつものメンバーで心を込めて作りました。シルバー公爵家の料理長も休暇を取って手伝いに来てくださったんですよ」

そう言ってソフィア様は、机の上に可愛くラッピングされた5つの透明な袋をそっと置いた。

「ショコラミントクッキー? でも、この形は……」

「マーガレット様とルイス様に、3人の天使達です」

「……えっ!?」

「きっと私の妄想なのですが、マーガレット様とルイス様の結婚式の時に、幸せそうなお二人を取り囲んで祝福する天使達が見えた気がしたんです。」

(これくっきー!!)

(僕がいるー!しょこらー!)

(なんとみんとである!)

ソフィア様の作ってくださった天使の形のショコラミントクッキーは、くっきー、しょこら、みんとの特徴を少しづつ捉えていて、妖精さん達は今まで見たこともないくらいに興奮していた。

「ソフィア様……。もしかしたらまたお庭がミント畑になってしまうかもしれません……。」

「庭師も喜びます。」

ソフィア様はそう言ってにっこり笑った。カナン様も隣で楽しそうに笑っていた。そんなお二人を見ながら私は、お友達と笑って過ごせる喜びを感じていた。

1年前には想像も出来なかった幸せな気持ちを私はひたすら噛みしめていた。