軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

町に着いた

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レセップの町に到達! ヒールリングを手に入れた!

効果:ヒールを使える。

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しゃあぁぁぁぁ!

なんかすごいのゲットォー!

某戦士だって回復魔法を使えるスライムを仲間にした時にこのくらいテンション上がったはず!

さて、道沿いに歩くと運よく町を見つけることができた。

魔の森に着いた時も思ったけど、この到達した時のミッションは事前に告知されない。

理由はわからないけど、これはいわゆるお約束みたいなものだと思ってる。

新しい場所に行けば何かしらの報酬が貰えると解釈していいかもしれない。

ということは旅を続けていけば、どんどんアイテムが増えるわけだ。

やっばぁい、もう次の町に行きたくてしょうがない。

しょうがないけど、この町でも何かしらのミッションは起こるはずだ。

「うん、見事に中世風ファンタジーの町だね」

様々な色合いの三角屋根の建物が立ち並ぶ外国の街並みの写真が前の世界にもあったのを思い出す。

異国情緒なんていうけど、ここは異国どころか異世界だ。

「ねぇ、あの格好……」

「どこから来たのかしら?」

「顔はかわいいのになんであんな変な服を着てるの?」

道端でヒソヒソしているおばさん達がいる。

誰がかわいいって? 言っておくけどモテた試しはないよ?

上下スウェットでくつろいでいた時に異世界召喚されたんだからしょうがない。

気にしてもしょうがないからミッションが発生する前はこのまま散策するしかないか。

このクリア報酬、あくまで受け身なのが欠点といえば欠点だ。

極論を言えば一切ミッションが発生しない時だってあるかもしれない。

え? そんなのある? 自分で考えて怖くて泣きそうになっちゃった。

そんなことになったら何のために生きればいいんだろう。

そして何も起こりそうにない。

せっかくの町だし最低限の情報収集を済ませて立ち去ろう。

ミッションがないなら長居する必要は――

「クォラァァァァァ! クソどもが道を空けんかぁぁい!」

ビクリと体が震える。

いきなり大きな声を出した主を見ると、大柄なおじさんと男が二人。

あまり広い道じゃないのに三人が並んで、道行く人を蹴り飛ばしていた。

うわぁ、なんか面倒なのきた。

あんなのがいるなら尚更、こんな町にはいられない。

さっさと出よう。うん。それがいい。

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新たなミッションが発生!

・デクトロ一家のごろつきを三匹討伐する。報酬:無限収納ポーチ

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「いや、あの?」

このタイミングでミッション、そしてごろつき三匹。

デクトロ一家があの三人で間違いない。ないのはいいんだけど匹って、あんた。

魔物扱いなのが少し悲しい。

でも魔物ならしょうがないね。

「どかんかぁぁぁい!」

「ここは公共の道だよ」

「あぁぁん!? なんじゃい!」

「正義の味方です」

いや、普通に対峙してどうする。

遠距離から火宿りの杖を振るうのがベストなはずだ。

どうして私はお約束を守ってしまうのか。

そして臭い。風呂に入ってないだろう異臭が不快だった。

「あの、お風呂とか入ったほうがいいですよ?」

「一ヵ月に一回は入っとるわぁ! なんじゃこの失礼なクソガキはぁ!」

「この衛生観念よ」

「どかんかぁい!」

ごろつきが蹴りを繰り出すけどあまりに遅い。

ヒラリボンの効果もあって、余裕ばりばりで回避できた。

それに驚いたのか、ごろつきは蹴りの姿勢のまま器用に固まっている。

「な、なんじゃい!」

「すみません。ちょっと討伐しますね。ファファイファイっと」

「ぼぎゃあぁぁぁーー!」

ごろつきが三人まとめて火の球に焼かれた。

あれ、これって殺したりしない?

さすがにそれはちょっと気が引けるので死なないでもらっていいですか?

「あ、あふっ……」

黒こげになったごろつき達が倒れた。

これ死んでない? 大丈夫?

杖の先でつつくと、かすかにピクリと動いた。よかった。

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ミッションクリア! 無限収納ポーチを手に入れた!

効果:アイテムを無限に収納できる。

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「あ、はい」

どうも戦闘不能にした時点でいいらしい。

匹扱いされてたからちょっと心配だった。

ちょっと別の意味でドキドキしたから、アイテムゲットの喜びに浸るタイミングを逃してしまった。

「あのデクトロ一家を倒すとは……」

「なんてことを……」

余計なことをしたよね。そうだよね。

報復とか怖いもんね。それじゃ私はおとなしく去りま――

「すごい! あの恐ろしいデクトロ一味を倒すなんて!」

「救世主だ!」

「凄腕の魔導士だったか!」

周囲の人達が一気に沸いた。

拍手喝采で私を称えて、ついでに魔導士と勘違いされている。

褒められて悪い気はしないけど今のごろつきってそんなに強かったの?

火の球一発で黒コゲになるような人達なんだけど。

私が頭の上にクエスチョンマークを浮かべていると、野次馬の中から一人の女の子が出てきた。

「あなたの腕を見込んでお願いがあるのです」

「あなたはシスター?」

「はい、この町の教会に務めています」

「はぁ、それはそれは……」

面倒なことに巻き込まれそうな予感がする。

でも物欲に目が眩んでごろつきを討伐したのは私だ。付き合うしかないか。