軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第17話 菜園隠蔽

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ジオの家庭菜園

レベル15 13/75

菜園面積:1000/800000

スキル:塀生成 防壁生成 ガーディアン生成 菜園隠蔽

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〈レベルが上がりました〉

〈塀生成から派生し、防壁生成を習得しました〉

〈スキル:菜園隠蔽を習得しました〉

〈新たな作物の栽培が可能になりました〉

回復ポーションが安価で手に入るようになったことで冒険が捗り、セナが持って帰ってくる魔石の量と質が大幅に上がった。

そのお陰で、短期間のうちにレベルが15まで上昇、菜園はさらに進化を遂げた。

「防壁生成? 塀生成の上位版ってことか? でも塀と何が違うんだろうな?」

〈防壁を生成しますか?〉

とりあえず試してみることにした。

ズゴゴゴゴゴッ!

「は?」

今まで菜園を取り囲んでいた塀は、せいぜい高さが二メートルほどだった。

しかしそれが一瞬にして高さ五メートルを超える分厚い壁へと変化したのだ。

「ちょっ、要塞か!」

もはやちょっとした要塞である。

こんなものが庶民の一軒家を取り囲んでいてはどう考えてもおかしい。

「も、元に戻してくれ!」

幸い元に戻すことができるらしく、慌てて叫ぶと以前の塀へと戻ってくれた。

「これは使い道がなさそうだな……」

一体どんな状況を想定してこんなスキルを習得できるようになっているのかと訝しみつつ、僕は続いて新しく習得した菜園隠蔽というスキルを確かめてみることにした。

〈菜園を隠蔽しますか?〉

はい。

「……あれ? 特に変化なし?」

菜園は何も変わっていなかった。

「えええええええええええっ!?」

どういうことだと首を傾げていると、外から大きな悲鳴が聞こえてきた。

セナの声だ。

冒険から帰ってきたらしい。

「家がない!? どこに行ったの!?」

「おかえり、セナ。どうしたんだ? 家の前で騒いでいたら近所迷惑だろう?」

「お兄ちゃん!? 今どこから出てきたの!? 家はどこ行っちゃったの!?」

「え? 何の話だ?」

セナが我が家を指さして喚いている。

僕は家の方を振り返った。

「家ならここにあるだろう?」

「何を言ってるの、お兄ちゃん!? 空き地になってるよ!」

「空き地? お前こそ何を言っているんだ?」

と、そこでようやくピンときた。

なるほど、これがさっきのスキルの効果か。

僕には見えてセナには見えないのは、これが僕のギフトだからだろう。

自分自身でも見えなくなっちゃったら不便だしね。

「家はちゃんとあるぞ。ほら」

僕はセナの腕を引っ張って門を潜った。

するとセナが声を上げる。

「あっ!? 家だ! どうして!?」

僕は新しく覚えたスキルの確認中だったことを話した。

「何だー。びっくりしたよ、もー。これからお外で寝なくちゃいけないのかと思っちゃったじゃん!」

安堵の息を吐くセナ。

「なんか聞きたいことあったのに、びっくりし過ぎて忘れちゃったし。なんだったっけ?」

「僕に聞くなよ」

だけどこのスキルも使えそうにないな。

いきなり家が消えたら近所の人たちに驚かれるだろう。

「隠蔽を解除して」

〈隠蔽を解除しました〉

さっきの防壁といい、ガーディアンといい、随分と防衛機能が充実している菜園だよね。

最後に、新しく作れるようになった作物を確認する。

小麦 高品質

大麦 高品質

米 高品質

ジャガイモ 高品質

ニンジン 高品質

玉ネギ 高品質

トマト 高品質

ナスビ 高品質

カボチャ 高品質

ニンニク 高品質

白菜 高品質

レタス 高品質

キュウリ 高品質

カブ 高品質

ピーマン 高品質

魔物の卵 小

「あっ、すごい。高品質の野菜を作れるようになってる!」

種類は最初の十五種と同じ――

あれ? 十六個ある気が……?

魔物の卵 小

「……魔物の卵?」

◇ ◇ ◇

「で、できた……」

マーリンは完成したそのポーションを前に、詰めていた息を吐き出した。

「すごい、初めて見る色のポーションですね!」

「うん……」

助手であるデニスの感嘆の声に、マーリンは頷く。

それは蒼氷の色をしていた。

回復ポーションの青とは違い、見ているだけで身体が冷えてきそうだ。

「ヒヤリ草から作った氷冷ポーション……飲めば、身体が冷えて、火や熱への強い耐性が得られる……」

「ヒヤリ草? それって、ジオさんが持ってこられたやつですか?」

「そう……滅多に手に入らない……極寒の地域にしか生えないとされているから……」

「ええっ? 何でそんなものをジオさんが?」

「分からない……この近くにそういうダンジョンはないし……」

ともかく、完成はしたものの、実際にその効果を確かめてみなければならない。

マーリンは自ら実験台になるつもりで、そのポーションを口にしようとする。

「ちょ、ちょっと待ってください。マーリンさんが飲むんですか?」

「うん……確かめてみないと……」

「そ、そういうのは助手の役目だと思うんですけど……っ! 身体を冷やすポーションなんですよね? マーリンさんが風邪を引いたらどうするんですか!」

「大丈夫……風邪を引いたらデニスちゃんに看病してもらう……汗を拭いてもらったり、着替えさせてもらったり、ご飯を食べさせてもらったり……ぐへへへ……」

「気持ちの悪い笑い方やめてくださいよっ!」

そのとき、店の方から来客を知らせるドアベルの音が聞こえてきた。

「い、いらっしゃいませ! あっ、シーファさん」

「こんにちは、デニス。このあいだ買った回復ポーションのことで聞きたいことが……」

そこにいたのはお得意様の冒険者であるシーファだった。

「……ちょうど……よかった……」

「マーリン?」

「……このポーション……試供品として、あなたにあげる……」