軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

襲撃される盗賊達

森に入りミーシャと共に走る。

盗賊から聞き出した情報によると、この森の奥に洞窟があり、そこをアジトにしているらしい。

残りの盗賊は15人。

囚われている人は居ない…………今は。

私が無言でスッと手を上げると、ミーシャは立ち止まり素早く木陰に身を隠した。

「ミーシャは此処で待機、村の方から笛の音が聞こえないか注意していて」

「はい」

私が身を隠していた木の裏から顔を覗かせると、洞窟の前に2人の盗賊が暇そうに見張りをしていた。

1人は座り込み、もう1人は岩にもたれ掛かり雑談に興じている。

彼らは見張りの意味を知っているのかしら?

「【 氷矢(アイス・アロー) 】」

瞬時に作り出した氷の矢は岩にもたれている盗賊の頭を射抜く。

「え⁉︎」

「まずは2人」

仲間の死に唖然と口を開ける間抜けに肉薄すると、フリューゲルを一閃し、首を斬り落とした。

「……………」

少し様子を窺うが、異変を察知して様子を見に来る者はいない。

私はそれを確認して洞窟の中へと踏み入った。

見たところ、入り口付近は自然の洞窟のように見えるが、少し進むと明らかに人の手が入っていることがわかった。

だがこの盗賊団が此処に居座ってからそんなに時間は経っていない。

せいぜい洞窟に扉をつけたり燭台を置いてある程度か。

足音を立てないようにそっと進むと、前方の曲がり角から人の気配が近づいてきていた。

洞窟の端に屈んで息を殺す私の前を、盗賊が2人入り口に向かって歩いていく。

慌てた様子などは無いので見張りを殺したことに気付かれたわけではないわね。

多分、見張りの交代か。

「かひっ⁉︎」

「へ?」

片方の盗賊の口を背後から塞ぎ、ナイフで首の頚動脈を斬り、目を丸くするもうは1人の顎から短剣を突き上げた。

「4人」

2人を殺し更に進むと壁につけられた粗末な扉があった。

そっと開くと5人の盗賊が卓を囲んで酒を飲みながらカードに興じていた。

「だぁあ!!また俺の負けかよ」

「はっはっは、悪いな」

「へへ、今出ている奴らが女を連れて戻ったらお前は見張りだぜ」

「ぐひひ、久しぶりの女だからな。楽しませてもらうぜ」

「………………なぁ、なんか寒くねぇか?」

「ん?そう言えば…………」

「寒!!なんだ?どうなってるんだ?」

「と、とにかく外へ……」

ベリ!!

卓を囲んでいた盗賊の1人が立ち上がるが、その両腕は机に残したままだった。

「うわぁぁぁあ!!!」

「な、なん……何が……」

「ひっ!あ……」

ガシャン!!!

悲鳴を上げる盗賊の1人が脚をもつれさせて倒れ、粉々に砕け散った。

「ひっ、あ、あ…………」

「う、き……」

「…………」

残りの盗賊も部屋ごと凍り付き、次第に動かなくなった。

「これで9人」

扉から離れ、アジトを探索すると、今度は稚拙な牢を見つけた。

情報通り囚われている人は居ない。

人は居ないが、20歳くらいの女性の遺体が放置されていた。

「少し腐敗が始まっているわね。死後10日ほどって感じか」

遺体を調べていると牢につながる扉が開き、4人の盗賊が入ってきた。

手には板を持っていることから女性の遺体を始末しに来たのだろう。

「な、なんだお前は!」

「侵入者だぁば⁉︎」

「うわぁ!」

「このアマ!」

叫ぼうとした盗賊の喉にナイフを投擲し喉を潰し、驚く1人と剣を抜こうとする1人を斬る。

「クソ!ぐぇっ!」

残った1人の喉を掴み壁に叩きつける。

盗賊はなんとか首を絞めている手を外そうとするが、魔力で強化した私の手を外すことはできず、そのまま喉を握りつぶした。

「……13人」

盗賊達が出てきた扉を開けるともう1つの扉があった。

隙間から中を覗くと男が2人。

1人は酒を飲み、もう1人はハンモックで眠っている。

扉を蹴破った私は、酒で満たされた盃を持ったまま唖然とする盗賊に剣を振る。

「【空閃】」

相手との距離は5メートルほどか。

それ程の距離を【スキル】によって作られた魔力の刃が走ると、盃を持った盗賊と眠っている盗賊を纏めて両断した。

「15……コレで最後ね」