軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

農作物採取エリアが無くなった理由

とりあえず余計な事はしない方がいいと判断しスキル【ワープ】を使い自宅へと戻る。

「お帰りなさい、旦那様」

「お、おう」

玄関前に出現した俺をダイレクトに出迎えてくるエプロン姿の巫女服を着たミツハ。

「どうして巫女服?」

「久しぶりのデートですから気合を入れました! 旦那様は、巫女服がお好きと聞きましたので!」

「誰から?」

「弟さんからです」

「そ、そうか……。それで浩二は?」

「今日は、急ぎの用事が入ったということで私と旦那様二人でダンジョンにということです」

「なるほど……」

急ぎの用事ね……。

そういえば、浩二の奴、以前の職場はきちんと退職してきたのか?

玄関の方を見れば浩二の車が見えないので、遠くまで移動したというのが何となく分かるが。

ガソリンが高い時に、よくガソリン車乗るよなと感心しつつ、俺はダンジョンで起きたことをミツハに聞くことにした。

「ミツハ」

「はい?」

「ちょっと聞きたいことがあるんだが」

「聞きたいことですか?」

「ああ。ダンジョンのことだけどさ」

俺は、ダンジョンの地下8階層から10階層が消えておらずスキル【ワープ】を使えば移動出来ることを伝える。

「なるほど……。それって、たぶん突貫工事だからだと思います」

「突貫工事?」

「はい。じつは、冒険者協会とJAがダンジョン内から産出されている莫大な量の農作物を国外に輸出していたのです。海外に輸出されると国内循環用のダンジョン産農作物は、国土に戻らず循環の輪から外れてしまうため、それで急ぎで1階層から10階層を封印――、階段からはいけないように接続を外しているのです」

「つまり……、JAと日本ダンジョン冒険者協会が無断で国外の企業や業者にダンジョン産農作物を売ろうとしたから、国内の地下1階層から地下10階層までが利用できない状況になっているということか?」

「神ネットの情報から見るとそうなります」

「ちなみにダンジョン内から産出される農作物に関して海外に売るような真似はするなとは言ってあるのか?」

「政治家には伝えています。ただ深くは理解していなかった可能性があるので、今回は天罰を行うことはなく地下1階層から地下10階層のダンジョンは使用不可能というペナルティにしたようです」

「……」

おいおい。

つまり、ダンジョンの大型アップデートで地下1階層から地下10階層までが利用できなくなったのは、JAと日本ダンジョン冒険者協会のせいかよ。

「でも、普通に地上で獲れた作物に関しては輸出など許されているんだよな?」

「はい。あくまでもダンジョンから産出されたものとなりますので」

「それはダンジョン産の肥料を使って作った作物であったとしてもか?」

「一度、大地を通していますから問題はありません。ですが、それよりも問題なのは魔鉱石です。日本国内からの魔鉱石については輸出を許可していないので、そこについても説明はしていますが、話を聞いていない可能性がありますね」

「その点に関しては、俺の方から冒険者協会に伝えておく」

「お願いします。ただし、大陸に住み着いて繁殖している魔物から取れる魔鉱石については、管轄外になりますので自由に国外で取引して問題ないとのことです」

「なるほど……」

そこは、一度、大陸を通しているから問題ないということか。

「……(まぁモンスターが増殖するたびに大陸の地脈が使われますから)」

「何か言ったか? ミツハ」

「いえ。それよりも今日はダンジョンに向かわれますか?」

「そうだな……。ちなみに地下1階層から地下10階層までにスキル【ワープ】で行けるが作物などの採取はしてもいいのか?」

「しない方がいいかと。突貫工事とは言え悪用されるマネをされるのを嫌いますから」

「そっか」

良かった、採取活動しなくて。