軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

融合魔法

呆れたような表情をした男は、階段を何度かチラッチラッと見ていたが

「――ん? 降りてきたのは、アンタたちだけなのか?」

「ああ。地下18階層に挑戦するのは初めてだからな。少し雰囲気だけでも見てみようかと思って」

「そっか。無理はするなよ? 上の階層の連中から聞いたかどうかは知らないが、この階層から熊が集団で襲ってくるし、まったく怯まないから難易度が跳ね上がっているから気を付けるようにな」

「忠告、感謝する」

ホールから出た場所は、草原であった。

「場所的には、地下17階層の焼き回しって感じだな」

常にアイテムボックスからのMAP検索を開いたままにしておく。

1キロ四方の状況が常にリアルタイムで確認できるので、草原に居る時は便利だ。

「兄貴、移動はどうする?」

「どのくらいの難易度上がるか分からないからな。様子見として注意して歩いて移動しよう。慣れたら車でいく」

「了解」

「それがいいわね」

10分ほど、地下19階層に降りる階段がある方角へ歩くと森の方から黒い粒が出てくるのを確認する。

拡大して確認すると、熊であった。

「熊接近! 数は、10匹弱」

「了解だ! 兄貴」

熊の走る速度は時速60キロと聞いたことがあるが、あっという間に距離を詰めてくる。

しかも数は10匹近く。

その迫力は驚くほどだ。

「アイスランスX30」

空中に氷の氷柱を作り出し走ってくる熊の集団に向けて打ち出す。

いくつもの氷柱が熊の体を傷つけていくが全てが知ったことが! と、ばかりに突っ込んでくる。

「こいつは、やっかいだな」

「ウォータージェット!」

ミツハが作り出した超高圧の水撃が、熊を全て一刀両断した。

「すまない。ミツハ」

「旦那様、問題はありません。それよりも回収を」

「そうだな」

アイテムボックスから魔鉱石を選んで回収する。

もちろん魔鉱石周辺の熊肉は全部アイテムボックスに入るが両断された魔鉱石がない熊肉は光の粒子になって消える。

「これは、かなり難易度が上がるな」

「そのようですね。とくに狼と比べて耐久力が高いですね」

ミツハは熊を瞬殺していたが、俺や浩二だと瞬殺できるのかどうかと聞かれれば火力が足りない気がする。

そりゃ数を打てば倒せるかも知れないが、囲まれると厄介極まりない。

「少し技の開発が必要だな」

「兄貴。俺は熊の倒し方を見つけたぞ!」

「マジか? ――なら、ちょうど熊が近づいてきたから試してみるか?」

「ああ。見ててくれ」

浩二に熊が向かっている方角を教えると、浩二は剣鉈をアイテムボックスから取り出し構える。

空中に精製されていく土の塊。

それが圧縮されていく。

さらに風魔法で回転が加えられていき、赤く熱を帯びていく。

「ほう。土と風と火の融合魔法ね」

大きさ的には、人参くらいの砲弾が作られる。

「とりあえず足止めできるかやってみるか。コキュートス!」

水魔法と氷魔法の融合魔法。

俺が地下10階層で貝類を収獲していた時に使っていた範囲氷結魔法。

それにより14匹の熊は氷漬けになる。

「旦那様。すでに熊は絶命しています」

「兄貴……。俺の出番は……」

「すまない。まさか、俺の範囲氷結魔法の威力がここまでとは思わなかった」

結局、14匹の熊は、俺の 範囲氷結魔法(コキュートス) により範囲瞬殺してしまったので、まるごとアイテムボックスの中に突っ込んだ。

これ熊とか乱獲できるな。

そのあと再度、襲ってきた熊の集団に関しては、弟の浩二が火、土、風の融合魔法であるロックフレイムバレッドで殲滅した。

どうやら思っていたよりも地下18階層では戦えるようだ。

アイテムボックスでチェックすると、

――ヒグマ(魔鉱石:土属性)X528

思ったよりも好戦的な様子で、かなりのヒグマを倒すことが出来た。

問題は、ヒグマが大きいのでアイテムボックスが、かなり圧迫されてきたというところだろう。

そろそろ一度、アイテムボックスを整理する必要があるな。

あと降魔真理教の死体をどうするかだな。