作品タイトル不明
運営が不正をしてる!
タッパーの上に、サランラップを敷く。
そして土属性の魔鉱石を置いたあとに指先から魔力を送る。
すると色が変わっていく。
「これは……」
鑑定すると、表示されたのはアンチモンインゴット、500グラム。
ネットで検索するとレアメタルに分類される鉱物らしい。
相場は、500グラムだと750円くらい。
「旦那様、どうでしたか?」
「なんというか……、良く分からないし、微妙だな」
もっと! こう、分かりやすい金属に変換されればリアクションも取りやすいんだが、俺は鉱物系などサッパリなので、鑑定スキルを使って鑑定しても値段の価値が分からない。
「そうなのですか?」
「まぁとりあえず次行くか」
魔鉱石の質量は500グラムなので、どの鉱石に変化しても500グラムなのは代わらない。
なので、せっせと魔鉱石に魔力を流して変換していく。
「石だな……」
「はい。石ですね……。どこからどう見ても……」
「次も石か……」
「みたいですね。旦那様」
もはや鑑定スキルを使うまでもない。
魔鉱石から生産されていく大量の500グラム均一の石。
時々、石英が混じるが、結局は石だ。
「200連回してアンチモンインゴット1個とか……。このガチャ渋くないか?」
「妾にはガチャという単語は分かりませんし、200連とは一体何なのでしょうか?」
ミツハが俺の言葉の意味が分からないとばかりに首を傾げて疑問を呈してくる。
そんなミツハの姿を見て、俺はアプリのガチャをしていた気分になっていた事に気がつき頭を左右に振る。
いかん、いかん、ガチャ脳になってた。
「ミツハもやってみるか?」
「妾もですか?」
「ああ。横から見ているだけだとつまらないだろ?」
「旦那様が、そう言われるのでしたら」
もう一つタッパーをミツハは、自身の目の前に起き、サランラップでタッパーの上部を覆ったあと俺が出した土属性の魔鉱石を受け取ったあと、魔力を注いでいく。
すると、魔鉱石が真紅の輝きを持つ丸い石へと変化した。
「鑑定してみるか」
――賢者の石(500グラム)。
500グラムの賢者の石で10トンの金塊か 最上級万能回復薬(エリクサー) を10個精製することができる。
「どうでしたか? 旦那様」
「賢者の石だった」
「……ミツハ、頑張りました?」
「お、おう……」
どうやら、たまたまミツハはガチャでSSRを引いたようだ。
まぁ、ガチャは時の運だからな。
とりあえず、俺も賢者の石が出るまで頑張るとしよう。
そう思い、日が昇るまで土属性の魔鉱石を変化させていく。
結果……。
俺が魔鉱石に魔力を流した結果、得られた性質変化の鉱物は、亜鉛インゴット1個、ニッケルインゴット1個、鉛インゴット3個、アンチモンインゴット1個、石英7888個、石42892個だった。
比べてミツハは、
賢者の石12個、 神格金属(オリハルコン) 81個、 魔法金属(ミスリル) 288個、アダマンタイト42個、金のインゴット882個、ダイアモンド88個、アクアマリン2289個であった。
「……おかしい。これは、明らかに統計から見ておかしい」
「旦那様?」
「このガチャは、絶対に運営が不正をしているに違いない!」
「旦那様……少し、休まれた方が……」
「……い、いあ……、だ、だだだ、大丈夫だ。ここまで外れが連発しているってことは、そろそろ仕様変更とか内部確率が変わったりとかそんな感じで揺れ戻しで凄い事が起きるはずだ……」
くそっ、座っているのに立ち眩みが……。
「旦那様っ、魔力不足です!」
どうやら魔力を使い過ぎてしまったようで意識が途切れる間際、ミツハが心配そうな表情を俺に向けていた事だけは理解できた。