軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

魔法書【ワープ】

「ミツハ! 近くに来てくれ!」

「うぬ?」

「アイスドーム!」

ミツハが俺と密着したのを確認するとスキル【水魔法Ⅴ】を発動させ水魔法の応用により氷のドームを周囲に展開する。

それと同時に銃声が次々と俺が展開した氷のドームを抉っていく。

「――なっ!? 氷の魔法だと!? それほどの魔法を使うほどの使い手なんて知らないぞ!?」

外から、そんな声が聞こえてくるが半透明な氷のために誰が話しているかまでは確認できないが、スキル【鑑定XⅡ】を使い周囲をチェックしつつ、ホール全体の設計を確認。

氷の壁で出入口と窓を封鎖する。

その間、銃声が続いているので外部へ通じる通路が封鎖されたことに信者たちは気がつかない。

さらに、俺はホール内の中心部の頭上に巨大な水の球を作り出していく。

「アクアボール! 破裂!」

スキル【水魔法Ⅴ】で作られた巨大な水球は破裂し、ホール内を水で浸していく。

その際の水流の勢いで数百人近くの信者たちが押し合いになり倒れる。

――討伐数(18/1278)

視界内に表示されたログに討伐数がカウントされる。

そのまま俺は溜息をつきながら、水魔法Ⅴを応用し貝を大量に収穫した範囲系氷結魔法を発動させる。

「 氷結世界(コキュートス) 」

ホール内に満たされていた膝高さまである水が一瞬で凍り付いていく。

瞬く間にアイスドームの外からは阿鼻叫喚の声が聞こえてくるが、無視を決め込みつつ水球を作り出しては水を氷に変換させて凍り付いたホール内の水だった氷の嵩を徐々に上げていく。

――討伐数(229/1278)

「流石は、ご主人様。エゲツないのう」

「こっちだって家を焼かれているんだ。それに――」

俺はミツハを見る。

一日近く放心状態だったのだ。

やられたらやり返す。

水魔法と氷魔法を併用し氷エリアを増やしていく。

――討伐数(889/1278)

「た、たすけて――」

そんな声がアイスドームの外から聞こえてくるが、そんな事は俺の知ったことではない。

先に手を出してきた方が悪いのだ。

「こ、これだけの人間を殺しておいて、それが発覚すればどうなるか――」

先ほど偉そうに演説していた男が声を上げるが、死体や血、全てアイテムボックスの中に回収するので、俺達が大量に返り討ちした事実を警察は調べようがない。

そもそも、分かったところで証拠なんて残さないし。

――討伐数(1278/1278)

――クエストのクリアを確認しました。

――クエスト報酬が発生します。

――魔法書【ワープ】をアイテムボックス内に転送しました。

アイスドームを解除すると、先ほどまでドームだった場所は天井近くまで氷漬けになっていた。

そして、その氷の中には青白い人だったモノが。

「回収」

アイテムボックスから、ホール内を埋め尽くしていた人間の死体と莫大な氷と水を転移回収した。

あとに残るのは、何事もない巨大なドーム状の施設のみ。

スキル【鑑定XⅡ】で、連れてこられた施設を全部確認すると、金庫が置かれている場所を確認したので、

「ミツハ、迷惑料がもらえそうだ」

「そうなの?」

「ああ。とりあえず金庫のある部屋に向かうとしようか」

「そうね」

ミツハと共に教団の敷地内の施設を移動しようと思ったがカメラがあると面倒なのでホールに火魔法で火をつけたあと、魔法書【ワープ】を鑑定する。

魔法書【ワープ】

今まで自身が移動した場所へ任意に移動することが出来る。

移動する際にはダンジョンを経由する必要がある。

「結構、便利だな」

魔法書で【ワープ】の魔法を覚える。

そうすると感覚的に魔法の使い方が理解できた。

やはり、一度行った場所を思い浮かべるだけで移動できる魔法のようだ。

つまり金庫のある部屋には転移できないということか。

仕方なく金庫のある部屋まで移動する。

もちろん鑑定スキルを発動したまま。

どうやら鑑定スキルは、防犯カメラの位置まで教えてくれるようで俺とミツハの姿が見つからないルートで金庫のある部屋まで移動する。

部屋に入ったあとは、防犯システムのない金庫をアイテムボックスにそのまま回収し【ワープ】の魔法で養老渓谷のダンジョン11階層に転移したあと10階層に上がりエレベーターを使って1階まで上がったあと階段を昇って自宅への帰路についた。