軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

魔法とは妄想の産物である!

小一時間ほど、寺の中と、その周辺で湧いてきたゾンビを片っ端から魔法で倒していく。

その結果、分かったことは魔法はどんな呼び掛けでも発動するということ。

ただし、自分自身が起きる現象を明確に脳裏に思い描けるようではないと魔法は発動しない。

つまり、ファイアーストームと唱えたら、炎の竜巻が発生するイメージを明確にもたないと発動しない。

そしてINT値と魔法攻撃力増加スキルが低いと失敗するか、莫大な魔力消費が発生する。

なので、魔法発動に一番必要なのは事象に訴えかける妄想力が一番大事だという事だ。

あとはINT値と魔法攻撃力補正が高ければ高いほど容易に発動できるように補正が入る。

「ということは、魔法発動に必要なキーとしては、魔法スキルを習得しているのか? それとINT値と魔法攻撃力補正と妄想ってことか」

「そんな感じだな」

弟が、ファイアーストームでゾンビ10体を屠りながら答えてくる。

「それにしても、1時間少しで中堅冒険者と同じくらいレベルが上がったと思ったら全然レベルが上がらなくなってきたよ」

「階層と照らし合わせたらレベルが上がりにくくなっただけじゃないのか?」

俺は答えながらも、弟には許可をもらっていたのでスキル【鑑定XⅡ】で弟のレベルをチェックしながら、1時間の若返りの付与がついているキャベツを放り投げて渡す。

「それ一個、丸ごと食べないと回復しないから頑張って食えよ」

「でかいよ! マヨネーズとかねえの?」

「そんなもの持ってきてるわけ……。味噌があるな」

「味噌でキャベツを食べるとか……」

弟の浩二が何か言っているが俺はスルーする。

【名前】佐藤浩二

【レベル】11

【HP】F

【MP】F

【STR】G

【DEX】G

【CON】G

【WIS】G

【INT】E

職業

【剣士I】

【正義のヒーロモドキ】

スキル

【鑑定I】【アイテムボックスI】【火魔法I】【水魔法I】【氷魔法I】【風魔法I】【土魔法I】【聖魔法I】【闇魔法I】【光魔法I】【雷魔法I】

「レベル11か。順調だな」

「順調でも、兄貴を鑑定しても弾かれるなー」

「まぁ、気にするな」

流石にレベルとしては47も差があるし、所持しているスキルも多岐に渡るから見られると困る。

そのまま狩りを続行しているとゾロゾロと寺に向かって歩いてくる集団が目に入った。

「兄貴! 遠くから、大勢の冒険者がこっちに向かってくるぞ!」

「みたいだな」

その一団には見覚えがある。

たしか、菊池楓さんと一緒にダンジョンに潜った時に話しかけてきた冒険者一団だったはずだ。

「どうも、お久しぶりです。このへんにかなりのゾンビが貯まってたと思うんですが、やっぱり攻略組の貴方が倒してくれたんですか?」

「いや、他の冒険者一団が倒していた」

「そうですか……。それにしても助かりました。倒してくれて。ゾンビが多すぎて寺の中に入る道が塞がれていたので。おかげで地下13階層から12階層に上がる事が出来ずにいましたが食糧が尽きかけていたので無理矢理何とかしようと上がったらゾンビがいなかったので」

そう話してくる、この前、俺に話しかけてきた冒険者。

「なるほど……。それなら、すぐに11階層に戻った方がいいのでは?」

「はい。それでは失礼します」

俺達の横を通り過ぎて100人近い集団が寺の中へと入っていく。

そういえば気がつけば寺の中の本堂が綺麗になっていたな。

もしかしたらユニークモンスターが倒されると安全エリアに戻るのかも知れない。

「なあ、兄貴。さっきの連中と知り合いなのか?」

「――いや、知り合い未満、知り合い以下って感じだな」

「そうなのか。――で、これから、どうする? 兄貴」

「そうだな……。とりあえず地下13階層に行ってみるか? さっきの冒険者の話だと地下12階層よりも安全みたいだからな」

「だなー。でも兄貴」

「何だ?」

「食料品って買ってきてあるのか?」

「きゅうりならあるが?」

「それは食料品なのか……」

「農作物なら、10トンくらい入っているから大丈夫だ」

「ちょっと待て! 兄貴! 俺のアイテムボックスとか100キロまでしか入らないんだが、兄貴のアイテムボックスの容量とかどうなってるんだよ!?」

「まぁ、そのへんは企業秘密だな」

すでに知っているやつは知っているが、わざわざ語る必要はないだろう。

「はぁーわかったよ。――で、どっちに階段あるのか分かるのか? 兄貴」

「向こうだな」

俺のスキルであるアイテムボックスのレベルは【XⅢ】。

アイテムボックス内から範囲回収設定する際に、1キロ四方のMAPが表示されるが、それを見ればダンジョンの周囲構成状況が確認できる。

よって、先ほど地下13階層から上がってきた冒険者一団が来た方角と照らし合わせて見れば自ずと地下13階層に通じる階段のある場所が分かるという寸法だ。

「それなら、さっさと地下13階層に行こうぜ! 兄貴!」

「そうだな」