数回の乗り換えと、あの凄まじい満員電車を乗り越え、二人はついに目的地へと降り立ちます。
朝陽くんにとっては「自らの意志で距離を置いた場所」、凛ちゃんにとっては「命を吹き込む物語の舞台」。
同じ景色を見ているはずなのに、二人の胸に去来する想いは全く対照的でした。
けれど、彼女が隣にいてくれるだけで、見慣れたはずの潮風は、いつもより少しだけ優しく感じられて――。