軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

49.明日

どうやら、ルヴィン王子が到着する日時も分かっているらしい。なにせウェイド辺境伯領行きの馬車に乗った時点で、御者が連絡を寄越してきたようだ。

こう聞くと、さぞかしルヴィン王子は嫌われているんだろうなと理解できる。なんていうか、可哀想だとは思うけれど、全て自分のせいなのだから擁護はできない。

まあ、彼に対して擁護をする気持ちなんて毛頭ないのだけれど。

そして、ルヴィン王子が到着するのが明日の昼頃。というわけで私たちは一旦家に戻って待機をすることになった。

時間的にも一度寝ておいた方がいいという判断だ。

私たちは家に戻り、私の自室にて会話をしていた。

「大変だねシセも。結界しかり、王子しかり、本当に考えることが多すぎる」

「王子に関しては、私が放置していたことでもあるので仕方ないです」

「放置というか、向こうから絶縁してきたんだからどうしようもないさ」

ウェイド辺境伯は心底王子に対して呆れているといった様子。まあこればかりは本当に呆れてしまうので仕方がない。

そんな中、ふとウェイド辺境伯が何かを思い出したように言う。

「そういえば寝袋はどうだった? やっぱりよかったかい」

ああ、そういえばウェイド辺境伯、寝袋についてかなり気になっていた様子だったな。朝起きてずっとバタバタしていたから、伝えることができていなかった。

「かなりよかったです。ふかふかで寝心地も最高でした」

「そうかい? それはよかった」

ずっと嬉しそうにウェイド辺境伯はニヤニヤとしている。全く、彼も可愛いところがあるな。

「ちなみに、この寝袋はどこで買われたのですか? 私、ずっと気になってて」

そう言うと、ウェイド辺境伯は嬉しそうに語る。

「ここの街にある……なんて言えばいいのかな。何でも屋みたいなところで買ったよ。食品からそれこそ寝袋まで。何でも置いているところでね。店主も珍しい格好していて面白いところだよ」

何でも屋……店主が珍しい格好をしている……か。これだけで断言することはできないが、この世界の住人が珍しい格好というのだから、恐らくは現代風の何かなのだろう。

「今度連れて行ってくれませんか。私、とても気になります」

「お、行くかい? いいね! シセとは一緒に買い物なんてしたことがなかったし、良い機会だね」

ウェイド辺境伯は何度も嬉しそうに頷いている。しかしすぐにハッとして、時計を確認した。

「そろそろ寝て置いた方がいいね。よければ寝袋、持っていっていいかい? 俺も話し聞いていると使ってみたくなっちゃって」

「いいですよ。どうぞ持っていってください」

「ありがとう! いやー楽しみだな」

ウキウキしている様子のウェイド辺境伯を見届けて、私は一度睡眠を取ることにした。