軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

59話 初クエストはテッパンの薬草採取……ではない

俺らが騒いだからか、この世界が早起きなのかわからないが

いつの間にかダンとマルクもリビングにいた。

歯を磨いてスッキリしたあっちゃんとユイちゃんもアリサと一緒に張り切って朝食作りに参加していた。俺もちょこっとお手伝いした。

8人で朝食を食べた後、仕事を探しにギルドに行く。あっちゃんとアリサは家事。マルクはお留守番。

ギルドへ行くのは俺カオ、ヨッシー、ユースケ、ユイちゃん、ダンの5人だ。ギルドへはもちろんテレポートで行くつもりだ。

ふと疑問が沸いた。この世界にテレポート魔法ってあるんか?ダンに聞いてみたがわからないとの事だった。

ふぅむ。いくつか検証する必要があるな。

昨日、あっちゃん達とエリアテレポートは出来た。つまり、ゲーム経験者でないユイちゃんにも“エリアテレポート”の魔法は効いた。

では、ダンはどうだろう?

この世界の人間にも俺の魔法は有効だろうか?あと、俺に触れないでも飛べるのか。ちょっと試してみようと思う。

「魔法のテレポートを試すからさ、ちょっと俺の周りに集まって」

「おお、魔法使い殿のテレポート!」

「ちょっとドキドキしますね」

ユイちゃんが俺の腕に捕まろうとした。

「あ、今回は触れずに飛べるか確かめる。もし俺だけ飛んじゃったらすぐ戻ってくるから待ってて」

俺がそう言うとユイちゃんは手を引っ込めた。俺を中心に集まった4人の視線を確認してから唱えた。

「エリアテレポート」

目の前に出たブクマ一覧から『ギルド』をクリックした。

一瞬で目の前の風景が部屋の中からギルドの裏庭へと変わる。

周りのみんなと一緒に。

ユイちゃんを除く3人は口を開け驚愕の顔のまま周りをキョロキョロと見回していた。

「すごい……ギルドだ、ここギルドだ! ふわああああぁぁ、これが魔法使いの…移動魔法…」

ダンが震えた様な声で呟いた。ダンの声に反応してヨッシーやユースケの口からも驚きの声が漏れた。

「ちょ! マジスゲーんだけど! どーなってんだ???」

「カオさん! 魔法使いってすごいですね」

「俺も魔法使いになりたいんだけど! どうすりゃあいいんだ? 知ってる事を吐け! 吐け!」

ヨッシーが両手で俺の肩を掴み揺さぶってきた。

「ちょっ、ちょっと、石原さん! 痛い。知ってません。俺にもわからないから!」

「チッ、今後その手の情報は入手次第、即、やまと会議だかんな」

「はいはい。それよりギルドに入ろう、仕事探さないと」

肩からヨッシーの両手を外し、背中を押して裏庭から表へ回る道にでた。

「ダンは ステータスの職業は何になってるの?」

俺とヨッシーの後ろでユースケがダンに聞いていた。

「まだ探索者です」

「まだ? 探索者?」

「ランクEは街中の仕事しかできないし、最初の仕事をクリアすると職業欄に探索者って出ます」

ほおお、そんな仕組みなんか。

「俺も詳しくは知らないんですけど、スラムの仲間が話してるの聞いた事があって、ランクがDに上がって街の外で魔物を倒すと職業欄が別のものになるとか」

「へえ、そうなんだ」

「ほおおお、なるほど」

「そーなのかー」

後ろの会話を盗み聞いていたヨッシーと俺も会話に加わった。

魔物を倒すと職業欄に何か出る、と。って事は、町の外で薬草採取やイノシシ倒しても職業はブランクなままなのか?

魔物じゃないとアカンのか?

ま、それ以前にまずは町中の仕事でランクをDに上げねば外に出られないのか。

いや、もっとそれ以前にまずはランクEの依頼を達成してみんなの職業欄に“探索者”が出るかどうかだだな。

ん?俺の職業欄にも出るかな?探索者。

表の入口からギルドに入り受付カウンターの前を通り過ぎて奥の部屋へと進んで行った。

そこには依頼が貼られたボードがあり仕事を探す冒険者で混み合っていた。

が、負けてはいられない。

クエスト(依頼)が貼られているボードの人混みに突入して貼られている依頼をサササっと見ていった。

自分らが受けられるEランクの紙を探したが、Eの仕事は案外少なかった。