作品タイトル不明
116.
俺たちは関西へとむかって新幹線に乗っている。
眠っていた咲耶がふと、目を覚ます。
「お兄ちゃん」
「お、どうした?」
窓の外を、咲耶がにらみつける。
その目にはしっかり、敵意が宿っていた。
敵を倒し、そして仲間を……一般人を守る。
そんな決意の光も見て取れる。
「新幹線のレール上に、結界がある気がするんだけど、どう思う?」
「な!? 咲耶あんた……そんなのわかるの?」
幼卒さんことももかが目を剥く。
ももか、それに玉姫も、まだそれに気づいていないようだなぁ。
ふふふーん。
「微妙にむかつくんだけど」
玉姫が不服そうにつぶやく。
いやぁ、お二人さんと違って、うちの義妹は気づいちゃったようですねー。
「そうだな。多分迷わせる結界だろう。このままだと一分もしないうちに、結界に入っちまうな。よくぞ気づいた!」
うちの妹は日に日に強くなっていっているぜ。
兄ちゃん的には、妹の成長が喜ばしくてしかたないよ。