作品タイトル不明
54「まさかの孫じゃね?」③
さすがの夏樹も驚いた。
――「スーパーテレパシー」はさすがにネーミングセンスのかけらも感じない。
まるで小学生がノリと勢いで考えたような名前だ。
いや、そもそもとして、最近の小学生が「スーパーテレパシー」などというダサい名前を思いつくだろうか。
昨今の小学生も、格好いい技名がバンバン出てくる漫画やアニメを見ているはずだ。
「――え、だっさ」
心の声がつい口から飛び出してしまった。
刹那、夏樹の頬をいつるが叩く。
「イエローカードです」
「イエローカードで叩くの!?」
「レッドカードが出たら殺します」
「この審判殺伐すぎ!」
「まさか、私とおじいちゃんをつなぐスーパーテレパシーをダサい死ねよなどと言う輩がここにもいるとは思いもしませんでした」
「死ねよ、とまでは言ってないからね! 被害妄想だよ!」
心なしかいつるの身体が小刻みに震えている。
もしかしたら「スーパーテレパシー」に対して何かを言われたことが過去にもあるのだろう。
だとしたら悪いことをしてしまった、と夏樹は反省するが、一発叩かれたので、謝罪する必要なしと判断した。
「……スーパーテレパシーを取得するのにどれだけ時間を費やしたか……。いえ、いいでしょう。今はその時ではありません」
「立ち直るの早」
「さて、由良夏樹君。私はおじいちゃんに君を託されました。本当の意味で力の使い方を教えてあげるように、と」
「――師匠ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
「だから! 叫ばないでください!」
別れを経ても気遣ってくれる師匠に、夏樹は涙が流れそうだった。
「ご、ごめんなさい、つい感極まって」
「君は感極まると絶叫するのですか?」
「はい。そうですけど、なにか?」
「…………いえ、なんでもありません」
こほん、と咳払いしたいつるは話を続けた。
「私は君を鍛えます。おじいちゃんの残した願いですので、気は進みませんが、君を強くしてあげましょう。力だけならあるようですが、満足に使えないのであれば三流です。二流くらいにはしてあげましょう」
「めっちゃ上からでむかつくぅ! で、でもなんだろう、胸がどきどきする」
美脚の少女に悪口を言われ、不思議なことに、もう少しで扉が開きそうな予感がした。
「私が認める程度の強さに至ることができるならば、おじいちゃんと私が使う戦う術を授けましょう」
「戦う術?」
「はい。――その名も、ギャラクシー流」
――とぅくん。
「え? なにそれ、かっこいい!」