軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

84 餌付け、順調です

しばらく作業を続け、とりあえず明日1日分の材料の下準備はできた。大人4人分と子供1人分、想像以上に大量になった。主に大人分が多すぎる。

「明日ダンジョンに行ったら、採取手伝ってくれませんか?」

「もちろん、いいぞ。今日の飯のお礼じゃないが、これからも世話になるからな、欲しい物があるなら俺達が準備しよう」

「ねぇ、リーダー、明日市場に買い物行こうよ。ノアに作ってもらうなら、いろいろ買ったほうがいいと思うんだよね」

「賛成〜。俺達は料理しないから道具も最低限しかないけど、作る人から見たら足りないだろうし、欲しい物がみつかるかもしれない」

「デカい鍋とフライパンが必要だ…」

「ミーヤは食いすぎ!」

おおー、何か圧がすごい。めっちゃ前のめりな感じが伝わる。やっぱり、肉体労働の成人男性にガーリックステーキは正解だったようだ。

宿のご飯、薄っすい塩味だけだったからな。物足りないし、毎食あれならすぐに飽きるよ。特別美味しいわけじゃないしね。

明日食べる簡単な野菜炒めの準備はできたけど、できるなら違うものが食べたい。贅沢なことを言ってるのはわかっている。でも、食べられる可能性が出てきたからにはチャレンジしたい。

ということで、バター作って明日の晩ご飯は新しい料理を作ることにしよう!! 塩味やニンニク風味もいいけど、食事の幅を広げるのはいいことだからね。

バターは牛乳を瓶とかに入れて、振り続ければできるんだけど、ここは魔法のある世界。アイテムボックスの中でスキルを使うだけであっという間にバターが作れる。こういうのは本当に便利だ。

出来立てバターに少しだけ塩を入れて、溶けないように素早く混ぜる。じゃがいもがあるからシンプルにじゃがバターを食べるのもありだな。今度作ろう。

完成したバターを少し味見する。変なクセがなく、ほんのり甘く感じる、牛乳っぽい優しい味だ。後味がくどくないから、贅沢にたっぷりつけて食べたら美味しいだろうな。

うーん、食べたばかりなのにもう食べたくなっちゃった。お腹が空いてるわけじゃないんだけど、何か食べたくなるんだよな。今日は我慢するけど、ちょっとつまむ用のオヤツも作ってストックしておきたいな。

1つ作業が終わっても次のやりたいことが出てくるからいつまでも忙しい。あれもこれもと思いついて焦ってしまう。

「こっち、洗うの終わったけど次の分ある?」

「俺も終わった〜。ねぇ、木の根っこみたいなやつ本当に食べれるの? なんか土っぽい匂いがするんだけど」

「食べられますよ。美味しいですし、身体にもいいんですから」

「うーん、見た目がね…。美味しそうではないな」

これはごぼうで何か作らないといけないな。使える調味料が塩しかないから、よく考えないと。

「皮剥きも終わったぞ。ざく切りでいいなら下準備も手伝えるけど」

「今日はこのくらいで大丈夫です。また明日手伝ってもらいますけど」

「わかった。皮剥き、練習したほうがよさそうだな」

私も皮剥きはそんなに上手じゃない。使っている包丁が大きすぎるんだよね。道具とかいろいろ買ってくれるみたいだし、使いやすいサイズの包丁も買ってもらおう。

そういえば、ピーラーって売ってないよね。これさえあれば全員に皮剥きを頼めるのに…。私もほしいから、スキルで何とかできないか調べてみよう。

スキルが無理なら鍛冶師でも紹介してもらって作ってくれないか頼もう。Aランクの冒険者なら馴染みの武器屋くらいあるだろうし。

料理を作るのは大変だったけど、その分得るものが多い。頑張って作った対価だ、遠慮なく要求しよう。私の生活水準を上げるためにも、皆には美味しい料理を作ってあげよう。

そして少しずつ料理の仕方を教えていこう。とりあえずは下準備だけでもできるようになれば、だいぶ楽になる。

私だって面倒なことはしたくない。こういう教育は最初が肝心だ。美味しい料理で上手く操れるならやすいもんだよ。

「今日の分は終わったので、もう寝ます」

「おう、お前はこっちのテントな。中にお前の寝袋入れといたから使っていいぞ。」

「ありがとうございます。いくらですか?」

「いいから、もらっておきな〜」

「気になるなら、その分上手い飯食わせてね」

どうやら、胃袋は完全に掴んだようだ。