軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

46 密会しよう

農場を出て市場に向かう。砂糖か蜂蜜が買えればいいんだけど、高かったら諦めよう。あと、どうしても胡椒が欲しい。絶対高いのはわかっているが、どうせ食べるなら美味しく食べたいじゃん。

胡椒の採取出来る場所はすでに確認済みだし、行こうと思えば行ける距離にあるのだが、どうやらその場所はダンジョンっぽいんだよね。

気候的にこの辺りで採れる植物じゃないのに、検索結果だとその場所になっていた。異世界だからどこでも採れる可能性はあるんだけど、地球の植物を参考にしているって言っていたから採れる場所も参考にしているはずだ。そこがダンジョンになっているなら生えていてもおかしくない。

市場で手に入りそうなら買うけど、無理ならダンジョンまで行くしかないな。すぐに行くことは出来ないけど、もう少しレベルが上がって私の身体が成長したら行ってみよう。

考えごとをしながら歩いていたら市場についた。人が多いので、ハクを抱っこして移動する。

売り物を見ながら露店をまわるが、砂糖が全くないどころか蜂蜜も見当たらなかった。勿論、胡椒も見つからなかった。市場の端から端まで探したが売っていなかったので、流通していないのかもしれない。

予想外だったが、そろそろギルドに行かないといけないので今日は諦めよう。また今度、時間をかけて探すしかないな。

ギルドにつくとすぐに応接室に連れていかれた。

「おう、来たか。まだ仕事が残っているから少し待ってくれ」

「一緒にいるところを見られたくないので先に帰ります。1時間後にスラム街の奥にある草原まで来てください。勿論、誰にも見られないように」

それだけ言うと応接室から出た。返事を待っていたら絶対に反論が返ってくる。少しでも優位に立つにはこれくらいしないと。

ハクと歩いて帰るから先に帰ってもギルド長なら追いつくだろう。のんびり歩きながら草原に向かうが、たくさん遊んだハクはもうお疲れのようだ。足取りが少しフラフラしている。

「ハク、疲れたの? 抱っこする?」

「キャン! キャン!」

顔を横に振っているから大丈夫ってことなんだろうけど、だいぶつらそうだ。疲れたというより眠いのかな? 自分で歩きたいようだし限界までは好きにさせてあげよう。

ハクはなんとか草原まで歩くことができたが、そこで限界を迎えた。

「ギルド長が来るまで休憩していていいよ。私は何か採取できるものがないか探してくるね」

「…クーン」

ギルド長が来るまではもう少し時間がかかるだろう。近くにレナウス草があったはずだから、時間までは採取していよう。

ーーーー

「あっ、来たみたい」

気配察知をしていたら、こちらに近づいてくる気配を感じた。マップで確認してみるとギルド長につけたマークがこっちに向かって来ている。

採取を終了してハクのところに戻る。今まで寝ていたみたいだが、近づくと起きて大きな欠伸をした。

まだ少し眠そうなハクを撫でながらギルド長が到着するのを待っていると、ギルド長の後ろにもう1人分の気配があるのに気がついた。1人で来るように伝えたはずだし、もしかしたらギルド長も気がついてないのかもしれない。いや、それはないか。だとしたら誰を連れてきたんだろう?

もう1人の気配を探っているとギルド長が到着した。

「こんなところまで呼びつけて…」

「すぐに移動しますよ」

「ここで話すんじゃないのか?」

「違いますよ。誰かに見られるかもしれないじゃないですか」

ギルド長が立ち止まると後ろの気配も動きを止めたから、つけられているのは確実だ。

森に入ってうまく誤魔化すしかないかな。なんとか撒ければいいんだけど……。