軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

44 卵を手にいれた

「回収終わりました」

「おっ、ありがとう。確認するからちょっと待ってろ」

「はい。それと、こっちの卵が床に落ちていた分です」

「ああ、拾ってくれたのか。その卵は廃棄するから置いといてくれ」

「捨てちゃうんですか?」

「いつの卵かわからないからな。普通は鳥小屋で産むんだが、たまに違うところで産んじまうヤツがいて、気付かずに放置して腐ることがあるんだ」

「へぇ~、もったいない」

「腹壊すよりマシだろ。あれ、きっついぞ」

「壊したことあるんですか?」

「ああ、いけると思ったんだけどな。だから、床に落ちていた卵は全部捨てることにしたんだ」

「もらっていいですか?」

「腹壊すからダメだ」

「食べませんよ。別のことに使うので」

「ならいいが、絶対に食うなよ!」

鑑定で食べられるか調べて、いけそうなら食べるつもりだ。言ったらもらえないだろうから言わないけどね。完全に腐ったやつも使い道はあるからもらっておきたい。

「じゃあ追加分の報酬を分けよう。この仕事分なら10個ってところだな」

まずまずだな。落ちていた分も合わせると30個ぐらいになる。しばらくは持ちそうだ。

「少し遅いが昼飯にするか。セスが坊主の分も用意したから、家に戻るぞ」

「ありがとうございます。ハクは先に食べさせるので、終わったら行きます」

パドスさんが家の中に入ったのを確認してから、ハクにご飯をあげる。ボール遊びでお腹がすいたのか、朝ご飯の時よりもたくさん食べていた。

この分だと近いうちにお肉がなくなりそうだな。明日はレベル上げしながらハクの食糧調達をしよう。

家の中に入るとセスさんがリビングまで案内してくれた。テーブルの上には料理が並べられている。

「来たか、早く食べよう」

そう言うとパドスさんはガツガツと食べはじめた。メニューはパン、スープ、サラダ、何かのお肉を焼いたものだ。

パンとお肉は固いし、味付けは全部塩のみのシンプルなメニューだったけど、すごく美味しく感じた。誰かと食べるのは久しぶりだからだろう。

セスさんがたくさん話をしてくれたので、楽しい食事だった。

「少し休憩したら牛が戻ってくる時間になるから、報酬分の牛乳を準備しよう。何か入れる物はあるか?」

「水筒を持っています」

「それだけじゃ少ないだろう。入れる物を持ってきてやるからそれにも入れるといい」

「ありがとうございます」

本当はアイテムボックスにそのまま入れちゃおうと思っていたんだよね。カモフラージュ用に水筒を使うだけだから、入れ物はなくても大丈夫だ。

わざわざ持ってきてくれるなんて優しいな。見た目はめっちゃ怖いのに。

休憩するとのことなので、外に出てハクと一緒に遊んで時間をつぶすことにした。

パドスさんにボールを貸してもらって遊ぶ。ハクはやっぱり犬だな。楽しそうにボール追いかけている。

普通に投げたんじゃ全然飛ばないから、全身を身体強化して本気で投げた。すぐにバテたから、もう少し鍛えないといけないな。

30分ほど遊んでいると休憩を終えたパドスさんが家から出てきた。

「そろそろ牛が帰ってくるから牛舎にいこう。俺は売る分の搾乳をするから、坊主は持って帰る分を自分でしぼれ」

おぉ、人生初の乳搾りか。テレビでしか見たことないけど、ちゃんとできるかな?

牛舎につくとすでに牛が帰ってきていた。……想像よりも大きいんですけど。

自分の身体が小さいからかと思ったが、パドスさんと並んでも牛のほうがかなり大きい。前世の牛の1.5倍くらいかな。黒色の毛で、頭に鋭い角がはえている。踏まれたらすぐに死ぬな。気を付けて作業しないと。