軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

32 ギルド長2

「あの、お聞きしたいことがあるのですが…」

「なんだ?」

「他の依頼も後で加算してもらえたりしますか?」

「場合による。採取系の依頼なら加算してもいいが、それ以外は要相談だな」

討伐関係は難しいかもしれないな。まぁ、普通に考えて3歳の子供が魔物の討伐を受けられるとは思っていなかったけど。

「依頼として受けられないから、当然報酬も出せない。成果のみ加算する」

「わかりました」

う~ん、依頼の成功報酬がないなら討伐依頼はなしだな。危険なのに金にならないなんて損だし。採取依頼も必要最低限にしてお金だけ稼ごう。

しばらくは見習い冒険者用の依頼でランクアップをしないといけないかな。少し面倒だけど仕方ない。ホーンラビットの討伐も加算してもらおうと思ったけどやめたほうがいいだろうな。

「買い取った分のお金を渡すわね。今日も細かくする?」

「お願いします」

お姉さんがお金を取りに別室へ行くとギルド長が話しかけてきた。

「坊主、ギフトはなんだ?」

「ありませんよ。あったら捨てられてないです」

「誰に教わった?」

「何をですか?」

「レナウス草のことだ」

「秘密です」

「母親か?」

「秘密です」

「命名式の時に会っただろ。どんな人だった?」

「秘密です」

「…チッ!!」

めっちゃ怪しんでるじゃん!! 適当に嘘をついちゃえばいいんだけど、まだ水晶を片付けてないから安心できない。

じゃあ水晶を触って答えろ、なんて言われたらすぐにバレる。ここは黙秘をするしかないな。

答えられることはちゃんと答えて、都合の悪いことははぐらかそう。まあ、それ以外に出来ることがないんだけどね。

ギルド長は何かを考えているみたいだけど、結局質問してくることはなかった。あんなに怪しんでいるのに何も聞かれないと、逆に怖いんだが…。

「あとはソニアに任せる。聞きたいことがあればアイツに聞け」

「わかりました」

お姉さんはソニアさんっていうのか。覚えておこう。ギルド長が部屋を出ていこうとするので、咄嗟にマップを表示しマークする。

絶対怪しんでる。何をしてくるか分からないから、対応できるようにしておかないと。後ろを向いていたから気づいてないと思う。……多分。

貸してもらった本を読みながら少し待つと、ソニアさんが戻ってきた。

「待たせてゴメンね。確認してくれる?」

革袋からお金を出して数える。3本で500クランが180本あったから、全部で30000クランだ。価値は違うが、3歳の子供が3万円を稼いだと思うとすごいな。

「ありがとうございます。大丈夫です」

「こちらこそ。今日も荷物持って帰る?」

「はい、全部持って帰ります」

ソニアさんはカウンターの中に置いてあった木箱を出してくれた。この量なら全部いけるだろう。

「このあとはどうするの? 依頼を受ける?」

「いえ、他にやることがあるので依頼は次にします」

「そう。いい依頼はすぐになくなるから、気になるのがあれば早く受けたほうがいいわよ」

「わかりました」

他の見習い冒険者もいるもんな。簡単に出来る依頼なら皆が狙うか。でも、絶対に受けたいって依頼は特にないし、また今度にしても大丈夫だ。

「あの子も見習い冒険者よ。確か、今5歳だったかしら。あなたより少し先輩ね」

「へぇ~。(えっ、あれで5歳なの!? デカくない!?)」

「わからないことがあったら、先輩に聞くのもいいわよ。知り合いを増やすのも大事だからね」

「わかりました。今日はありがとうございました。また来ます」

「はい、ありがとうございました」

ソニアさんにお礼を言ってギルドを出た。この金額なら買い物をしてもいいかな。

人気のないところで荷物を仕舞い、市場に向かうことにした。少しお腹がすいてきたので、アイテムボックスからお肉を出して食べる。空腹のまま買い物をすると余計な物まで買っちゃうから、しっかり食べておかないと。

よく食べるほうだから成長も早いと思ってたんだけど、違うのかな? 5歳であの身長…。アレ、私って小さい?

とりあえず肉を食べ終わり市場につくと、お昼時ということもあってたくさんの人が買い物をしている。

ご飯等を売る屋台も出ているらしく、あちこちからいい匂いがする。

「食べてきてよかった。お腹いっぱいなのに、匂いだけで涎が出そう」

誘惑に負けないように、必要なものだけを探して買おう。すでに負けそうなんだけど……。

何かちょっとだけなら買ってもいいかな…?