作品タイトル不明
実験-試作1号
リジェネの試作1号が出来上がったそうだ。
あくまで試作である。
枯渇の魔導具とは、全く違う物になっていた。
縦20センチ横30センチくらいの薄い金属板みたいなものになっていた。
中央に円が刻まれている。
ここに、空の魔石を置くらしい。
円以外の場所に両手をつけると、魔法陣が発動して、魔力を引き出し魔導回路を通して魔石に魔力を入れる。と言う仕様らしい。
ずいぶんスッキリ変わったわね。
さすがに魔法陣を解析できるようになっただけあるわね。
私も魔法陣を解析してみようかしらね。
ほら、この間、解析取得したからね。
あーすごいね。
適切な量のドレインと適切な量の魔石へのチャージ。
痒いところに手が届く調整の仕方だわ。
何? 理(さとる) ってば、天才?
でも、これって完成じゃないの?
実験って何するのよ?
なんで試作なのかしら?
「これ、できた?」
「試作1号は、最初の魔力を魔石に移すってのは、出来たんだけどな」
「なにだめ?」
「これだと、全部が無属性の魔石になっちゃうんだよ」
んっ?無属性だとダメなのかしら?
「だめ?」
「ダメじゃないけど、元々の魔石の属性で復活できた方が使い道増えると思うんだよな」
なるほどー。
魔力もったいないから、魔石に戻せたらいいとしか思ってなかった。
「ましぇき、まえなにか、わかる?」
「あーわかるのと、わからないのがあるな。少しでも魔力が残ってるとわかるけど、ホントに空っぽだとわからないんだよ。それもあって試作1号なんだよな」
「ちょっと理さん、 理織(りおり) になんの話してるのよ?」
理は、苦笑して、
「リオ、またなんかアイデアのヒントとかつぶやいてくれないかなぁと」
おいおい、3歳児にどんな期待してるんだか。
「確かに、理織なら何か面白いこと言うそうだけど」
連理(れんり) まで?
つぶやいていいなら、つぶやいてみようかな?
金属板を指差して、
「じょくしぇいのに、しゅる?」
理と連理は、首を傾げる。
「みじゅ、しぇんよう。ひ、しぇんよう。べちゅべちゅにしゅる?」
「んっ?水の魔石を作成する専用の魔導具ってことかな?」
「しょれ!!」
「理織、すごい!!」
理は、魔法陣に属性追加するには、あそこを書き換えて…とぶつぶつ言ってる。
そういえば、自分で言っておいてなんだけれど、空の魔石が手に入らない時は、どうするんだろう?
ないことはないのかな?
「ママ?きらきらない、ましぇき、ないない、ある?」
ないない、あるってなんだろう。
連理の眉間にシワよっちゃったじゃない。
ごめん、連理。
魔導具の真ん中指して、
「ここ、いれる、きらきらない、ましぇき、ない、どうしゅる?」
これで通じるか?
「あぁ!空の魔石がない時はどうするのか?ってことかしら?」
「しょれ!!」
「ないことはないとは思うけど…確かに今まで使い道ないから捨ててたかも?足りなくなる可能性あるわね」
うーん…と連理は唸っている。
『アレド、フェリーラザで魔力を直接魔石に変換する方法なんてあったかしら?もしくは、魔石の代わりに魔力貯めておけるものとか』
『……見つからないですね』
やっぱりないかー。
私が忘れてるだけの可能性を考えたんだけど、アレドも見つけられないかぁ。
『水を蒸留して純度高めるみたいに、魔力も純度高めていったら、結晶化しないかしら?』
『魔力の純度…』
『まぁ今は無理だけどね。魔力まだ少ないし』
「ママ、パパ、きいて?」
魔法陣の書き換えに思考が飛んでしまった理に聞いてもらいたい。
「あぁそうね、理さん。理織が空の魔石がない時は、どうするのか聞いてるんだけど、今まで通り放出するだけしかできないかしら?」
「それは、魔石に変わるものを探さなきゃだめだろうね。試行錯誤するしかないかな」
それしかないのかな。
何か試すにしても、魔力が必要だわ。
魔力増やすのが、課題かな。
増やすための試作1号だけれども…