作品タイトル不明
神凪一族緊急招集7〜理芳
色々確認しねぇーとダメなことばかりで、今日は俺が招集させてもらったぜ。
「みんな集まってるな?確認したいことが山であるが、その前に報告がある。うちの 笑理(えみり) と 東雲(しののめ) が結婚することになった。東雲は神凪姓になって、神凪コーポレーションの護衛隊から俺や 理結(りゆう) のサポートに回ってもらうことになった。よろしく頼む」
笑理と東雲に祝福の言葉がとんでいる。
うん、めでたいな。
多少のひっかかりはあるが、東雲は誠実なヤツなのはわかっているからな。
「で、 理人(りひと) のポーションか 理理(りのり) の治癒で東雲の背中の傷治らねぇだろうか?」
「古傷?」
「20年近く前の傷なんだ」
東雲の視線が下を向いている。
子供達は知らないか覚えてないかの年齢の子しかいねぇから。
「そんなに前の傷なのか、まだ快癒ポーションもエリクサーもレシピがわからないんだよな。上級のポーション使ってみる?」
「おい、理人。上級ポーション出来たのか?」
「まぁ、なんとかって感じだけど。たまたま素材が集まったんだよ」
「それは数は出せないってことか?」
「来月とかになったらいけるかも?」
「どういうことだ?」
「魔力増えたら、複写でいけそうかなって」
魔力の実かっ!
「理結、これ複写するのに魔力量どんくらい必要だ?」
「1個複写するのに、20万。10個複写するのに180万、100個複写するのに1600万」
「あーそれなら、来月複写できるな」
「なので、ちょっと使うのは保留にしてもらいたい」
それはしかたねぇな。
20年近くほったらかしだったんだ、あと1ヶ月くらい待てんだろ?
「理理はどうだ?」
「背中なんだよね?うつ伏せで横になってくれないかな?スキャンしてみる」
俺は東雲に頷いて、横にならせる。
笑理は理理がスキャンする様子を、心配そうにみている。
理理の手から魔力が出ているのがわかる。
あれがスキャンのギフトなのか?
「治せそうだよ。ただ5回くらいに分けて治療したい。一気には治せないと感じる。ちょっと気になるのは、傷にほんの少しだけど呪いがある気がする。サンクチュアリで先に呪い消してもいいかな?」
笑理と東雲のお願いしますが重なった。
息ピッタリかよ。
呪いって、あのクズ野郎かっ。
笑理を殺そうとし、自分の息子に呪いを刻むだと!?
東雲、20年近く呪いも背負ってたのかよ。
さっさと、すっきりさっぱりしちまえ。
理理がギフトのサンクチュアリを使うと、東雲の体が一瞬光って落ち着いた。
「うん、呪いはなくなった。あとは治療の日程を後で決めたいんだけどいいかな?」
2人とも頷いて、嬉しそうに笑っている。
良かったな。
で、本題はここからなんだが。
「報告は以上だから、確認事項に移りたいが大丈夫か?」
みんな頷いてるから、始めるか。
「まず、ギルドに報告してあることと、ないことの線引きをしたい。報告してあることを教えてくれ」
報告と言いつつ、情報料はもらってる。
当たり前だろ?
俺たちが独占したっていい情報だ。
それが欲しいなら買うのがスジだろ?
「スキルオーブとスキルカードは報告済みだよな、オークションやったくらいだし」
そうだな。
結構な額になったんじゃなかったか?
理織(りおり) の口座にも振り込まれてたみたいだからな。かなりの金持ちだぞ、理織。
本人は知らないみたいだけど。
「隠し部屋の存在はどうしたんだっけ?」
「報告してないんじゃないか?普段その階層にはいない魔物が出たことはスキルカードのときに報告した気がするけど」
「転移装置のことは報告してないよな?」
転移装置は神凪ダンジョンは独占しても問題ないけど、新宿ダンジョンとかはなぁ。
今は 灯理(あかり) たちが行ける階層の転移装置は独占状態だけどな。
「あの段階だとまだ各階層にあるかもわからなかったしな」
いずれは、報告しなきゃダメだろうな。
「タッチパネルも報告してないよな」
普通にしてたら、見えねぇみたいだしな。
ダンジョンによって、タッチパネルの場所が違うらしいしな。
ただどのダンジョンも隠し部屋に転移装置があることだけは、確定だと思うぜ。
「あとは裏庭関係は、どれも報告してないな」
「報告はしてないけど、世界樹の葉から抽出した抽出液で、化粧水とか色々すでに売り出してるよな?」
売ってるな、すごい売り上げなんだよ。
あんな高いのに、入荷待ちとかになるんだよ。
女性の美に対する執着がすげぇし、怖いんだよ。
「裏庭の説明は難しいんだよ、精霊のことも秘密にしてるしな」
「 神凪(かんなぎ) ダンジョンと 一(にのまえ) ダンジョンで取れたことにしたらよくない?どうせ他人を入れることはないんだから」
「それだと世界樹が厳しくないか?あれ?スキルの実とかは報告したんだったか?」
「スキルの実も裏庭案件だから、秘密なんじゃね?」
「でもあれなら、ダンジョンで採取したとかでも大丈夫な気がするけど」
「スキルオーブとかスキルカードと一緒で何が取得できるかわかんないから、外に出しても良さそうだけど」
あれも売りに出せるか?
「あっ、結構前に速度上昇のタネ植えなかったか?なんの速度上昇か食べるまでわからないヤツ」
「あっ、リナとリリとハルで持ってきたヤツ!忘れてた!」
持ってきた本人も忘れてんのかよ。
「それも売っても良さそうだな。所有者の意見はどうだ?」
「俺たちは食べたければ裏庭にいけばいいしな?売れたら少し俺たちに還元してもらいたいかな」
「そこは心配すんな。ちゃんとする」
「それならいーよー」
相変わらず 理哉(りなり) は、あんま考えてねぇな。
まぁいいけどよ。
「理織はどこにいる?」
「はいです」
フォークにさしたケーキを頬張りながらの返事だった。
うん、理織はそうだよな。
どんだけスイーツ大好きだよ。
「この間、果樹の樹の実の加工なしは売らないって言ってたが、属性の実は売っても良くないか?スキルツリーが生えやすくなるだけだろ?スキルポイントの存在しらねぇんだから、ツリー生えやすくなるくらいはいいんじゃねぇの?って、スキルポイントも報告してねぇよな?」
「報告してないね。存在だけは伝えるのもありじゃない?増やし方や使い方は各自模索してもらえばいいし。これでスキル取れるようになれば、ダンジョン攻略も進むかもよ?」
それはいえるかもな。
って、うちのダンジョンの攻略は進んだか?
いや、うちはスタンピードが起きなきゃ問題ないってだけだからな。
美味しい魔物も多いしな。
「あっ、魔物の肉の報告もしてねぇよな」
「それもあったね。これは伝えた方が色んな魔物のお肉が手に入るようになるのでは!?」
「お肉!?」
理織よ、食い物だけに反応するなよ。
「美味しい肉を食うためには、消える前にインベントリ…は簡単に手に入るのは俺たちくらいだから、マジックバッグに収納してもらうことは、伝えてもいいよな?」
「はいです、属性の実も売るのは任せるです。ダイエットの実も任せるのです。ただ魔力の実は売るならルール必要、問題おきたら売るの中止するです」
「あー絶対、転売するヤツとかでそうだしな。こんなルールでどうだ?」
・1日1人1個しか売らない。
・買ったらその場で食べること。転売防止。
・購入者がいつ何個目の購入かわかるようにする。
・連続じゃなくなったら、また1から開始する。何回目のやり直しかも管理しておきてぇところだな。
・ルールを守らないやつには売らない。それで問題が起きれば全ての人に販売しない。
「で、どうだ?」
「魔力の実、いくら?」
「魔力量増加と同じで、魔力の実の金額も増やす。魔力量増加✖️100でどうだ?1粒目は100円、2粒目は200円、3粒目は400円…10粒目は51,200円とかにすれば、アホみたいに買わねぇだろう?11粒目以降は10万超えてくるからな。まぁ10日食べた時点で10万は払ってんだけどな」
理織はわかってるのか、いないのか、うーん?と唸ってから頷いた。
「それでいいです。毎日何粒用意するです?ティルとキャルに確認しないとダメです」
「今すぐじゃねぇよ、ギルドにも話通してからだし、まず俺たちの魔力総量上げてからにしないと、難癖つけられても対処できるようにな」
「わかったのです。りおたちはいつから食べる?」
理織の了承も得たし、あとは俺の仕事だな。
東雲にも活躍してもらわねぇとな。
「明日から始めてみるか!」