作品タイトル不明
299話 エルド将軍邸パーティ
「俺は行かないほうがよくない?」
「そんなわけにもいかないでしょう」
エルド将軍主催のパーティへ直前になって、エリーに駄々をこねてみる。俺たちが出掛ける度にイベントが発生するのだ。初日はゴールドハウブズがケンカを売ってきて勝手に破滅して伯爵領を二つ分貰えることになって、二日目は帝都の大劇場で大トリのライブをしただけで平和で良かったが。
「俺が動く度に絶対に何かあるんだよ」
「別にマサルのせいってわけじゃないでしょうに」
別に誰のせいってわけでもないのはわかる。
「それに悪いことばかりでもないでしょう? マサルが居なければお城なんてまず行かないし、鉱毒の調査なんてなかったわけだし」
帝国との関係自体はエリーやウィルにも責任あると思うが、鉱毒に関しては俺が獣人を気にしたことで判明した部分が大きい。
「ゴールドハウブズにケンカを売ったのだって、マサルがいなきゃあんなことできないわよ」
「あいつ、かなりヤバいこと言ってなかったか? 帝王のお膝元で、パーティ会場で他の貴族も周りに居ただろ」
俺が居なくとも相当ヤバそうなんだけど。
「それも売り言葉に買い言葉よ。私が頭を下げてやり過ごしたらあいつもあそこまで言えなかっただろうし、私が上位の貴族を公然と侮辱した以上、言っただけのことはやれたでしょうね」
もちろんまともな者は眉をひそめるだろうが、王子の後ろ盾のある、飛ぶ鳥を落とす勢いの伯爵なのだ。ちっぽけな男爵家を潰すくらい造作もないことだし、伯爵家にケンカを売った男爵家が悪いまであるのだとエリーは言う。
結局エリーにしても勝ち目があるとの判断での強気だったわけだ。だからこそエリーは俺たちに迷惑をかけるとわかっていてもとことんやろうと考え、ゴールドハウブズを挑発し、仲介も拒否した。
もしあそこでクライアンス王子の仲介を受け入れていたら、もし鉱毒やダークエルフが関わってこなければゴールドハウブズは叱責される程度で終わってしまっただろう。
俺たちへケンカを売った罪はそれなりに重いが、それも謝罪や何らかの賠償で贖える。
「あいつは私たちのことをまだ知らなかったようだし、戦いにさえ引っ張りこめれば私たちの勝ちは揺るがない」
戦力でも権力でも負ける要素はない。決闘か局地的な戦闘か、あるいは領地同士の全面戦争か。どの段階でもあり得たが、エリーとしては決闘くらいの想定だったようである。
「なるべく大事にしたかったんだけど、全面戦争にはどうやってもならないでしょうね。私たちのほうが圧倒的に味方の戦力が大きいし、双方の軍が睨み合った段階でゴールドハウブズは自滅したくなければ引くしか道はないわ」
それで上手く行けばブランザ領が奪還できるかもしれない。あるいはゴールドハウブズから父の死に関しての何らかの証言が得られるかもしれない。
何もなくとも最低限の恨みはどうやっても晴らすつもりだった。
人の恨みを買うって怖いな。俺もどこかで恨みとか買ってないだろうな? 小さいことなら気が付かずあるかもしれないが、誰かを罠に嵌めて破滅させるなんてことは……たぶんないはず。バルバロッサ将軍とは和解したはずだし、ジョージ・パイロンってどうしてたっけ? ヒラギスでちらっと見かけたが……
「ジョージ・パイロンならまだフランチェスカの部隊に居たはずよ。反省してるみたいだし、そろそろ許してやったら?」
「俺は別に気にしてないんだよ。でも恨みっていうのは一〇年二〇年経っても忘れないだろ?」
「それはそうね。まあ気になるなら会う機会くらいはいくらでも作れるでしょ」
バルバロッサ将軍は今日、エルド将軍にそれとなく聞いてみよう。ゴールドハウブズの関係者の処分はこれからだが、そこに恨まれるのはもうどうしようもない。
「それで今日はどうするの? どうしても嫌だって言うならマサルは休んでいてもいいけど」
そんなわけにもいかんだろうなあ。たぶん疲れて腰が重くなってるんだな。
今日は午前中はまたウィルの修行にがっつり付き合って、それからデランダルさんをエルフの里へ連れて行って千年計画の関係者と引き合わせた。もちろん行って終わりというわけにはいかないから研究者とぎりぎりまで話し合ってやっと戻ったところだ。
やはりすんなりいかない部分が多く、助言を求められるのだ。俺としても明確に覚えていない部分なのだが、それでも一緒になって考えざえる得ない。
お祭りが始まったらしっかり休むつもりがまだ全然休暇らしくない。
今日は私的なパーティなのもあってほぼ全員でのお出かけだ。俺だけ家に居てもつまらん。たぶん残るって言えばサティとかは付き合ってくれるだろうが、ちょっと愚痴りたかっただけだし。
「行くか」
そろそろ時間なのでよっこいしょと立ち上がる。エリーが朝のうちにエルド邸に行って直接転移できるようにしてくれたから移動は一瞬である。
その転移先の光景に思わず身構える。周囲は武装した兵士たちに囲まれていた。俺たちの到着を今か今かと待ち構えていたようだ。
しかし殺気はない。そもそも武器を手に持ってもいないし、俺たちの到着で兵士たちは沸き立った。
どうやらエリーも知らされていなかったようで驚いた顔をしている。
単に歓迎のために待っていただけのようだが、やはり転移地点はホームか知られないような場所にする必要があるな。転移をする時は俺たちを中心に護衛が囲んでいるのだが、不意打ち待ち伏せを食らうのはよろしくない。
「これは?」
どうみてもパーティという雰囲気でもなく、一番の容疑者は師匠だろうと尋ねた。
「ウィルの修行よ。エルドに帝国中から手練を集めさせたのだ」
確かに装備を持ってきてくれとは言われていたが、余興でやる程度に考えていたのだ。
「こういうのは事前に言っておいてくださいって言ってましたよね?」
「おお、そうであったかな? 歳を取ると物覚えが悪くなっていかんのう」
「ウィルの修行なら俺は休んでいても?」
「もちろんお前もやるのだ」
一応言ってみたが、まあそうだよな。
「いいでしょう」
やるならさっさと済ませてしまおう。幸いにも会場は俺たちの登場で盛り上がっている。俺が前へ出て手を上げるとすぐに兵士たちは静かになる。
「面倒な話など不要だろう。この中で一番強いのは誰だ? 俺が相手をしてやろう」
ざわめきの中、すぐに自信のあるであろう三人が前に出てきた。手練を集めたという兵士たちから更に選りすぐられた、いずれ劣らぬ面構えの強者感のある者たち。三人はお互いに顔を見合わせるが誰も下がる様子はない。このうちで誰が一番強いか、甲乙つけがたいということなのだろう。
せっかく名乗り出てきてくれたのだ。順番に……いや。
「三人か。まとめて相手をしてやる。準備しろ」
これは余興だ。俺の本気を、圧倒的な強さを見せてやろう。一瞬で終わらせて後はのんびり見物に回る。
「待った。一番強いというなら俺だ」
だがそう言ってエルド将軍に伴われてやって来た者がいた。
「師匠、お久しぶりです」
そう言って頭を下げる。直弟子。俺たちの兄弟子か。
「一〇年振りか。ギュンター?」
「もう一二年ですよ、師匠。しかしまさかまだご壮健とは驚きました」
師匠が八八の時にお別れか。そこから一二年なら寿命で死んでたほうが自然まである。ギュンターは剣士や冒険者としては小柄なほうだった。それでも俺より大きいのが悲しいが、地味な感じの顔もあって兵士に紛れていれば普通に埋没しそうな雰囲気がある。一見するとさほど強そうにも見えない。
「弟子の育成が途中でな。まだまだくたばらんさ。マサル、こやつはギュンター、ソードマスターだ。そこそこ強いぞ」
ソードマスターか。ギュンターはそこそこという言葉に苦笑している。しかし俺と比べて本当に強いなら、そこそこなんて言葉は使わないはずだ。
「じゃあ四人だ」
俺が魔法もありの本気ならサティにもデランダルさんにも勝てるのだ。
「ほう。この俺も含めてまとめて相手をすると? ずいぶんと大口を叩くじゃないか」
ギュンターからゆらりと殺気が放たれる。ソードマスターになって、そこから一二年か。真面目に修行をしていればどれほど強くなっていることか。
「それくらいがちょうどいいでしょう」
勝てるかどうか微妙になってきたが、それくらいでないといい修行にはならない。魔力を集め、強力なエアハンマーを頭上に形成する。光魔法だけでやるつもりだったが、全部有りにしておこう。
極限まで圧縮されたところで打ち上げ、空気を一気に解放する。余裕を見て高度を上げたにも関わらず、強い暴風が会場に吹き荒れた。
「人を殺すような魔法は封印しておきますから遠慮なくかかってきていいですよ?」
「面白い」
もちろんその程度で怯むような者がソードマスターに、師匠の直弟子にはなれないのはわかりきっている。不意打ちで倒れても興ざめだと見せておいただけだ。
俺のほうも準備をし、十分な広さのある庭で四人と相対する。剣は刃引きだが、あとはほぼ実戦形式。ルールも特に定めない。
ギュンターを正面に他の三人がじりじりと俺を囲むように動いている。
小手調べとギュンターに普通のエアハンマーを放つ。正面からのエアハンマーをギュンターは剣で受け、まともに余波を食らいよろめいていた。威力を甘く見ていたのだろう。
その隙に他の三人に連続して小エアハンマーを連打する。避けるか受けるかされたが、それで足が止まったのでギュンターとの距離を詰めた。
一合二合三合と打ち合う。
横からのちょっかいを躱しつつ、そいつを利用して体を入れ替え、ギュンターと距離を取る。
二人が一気にかかってくるのを受け、反撃をしてみるがそれは防がれ、今度は三人掛かりで俺を仕留めようとするのに防御一辺倒になってしまう。
小エアハンマーで一人を引き剥がし、もう一人に攻撃をしてみるが、有効打をギュンターに妨害されてしまう。
なんとか包囲を抜け出し、一旦距離を取る。
「大口を叩いておいてこの程度か?」
ギュンターがそう問いかける。光魔法なしだとこの程度なのは確かだが、ギュンターが恐ろしく強いのだ。ほんの少し打ち合っただけだがわかった。俺が短期決戦の想定で全力で剣を打ち込んだにも関わらず、簡単に受けられた。まるで師匠とやった時のような手応え。動きからして大きな差はないはずだが、俺やサティより明らかに格上だ。
「がっかりはさせませんよ」
光魔法はまだいいか。もう少し試したいこともある。それでやられてしまっては恥ずかしいが、その時は泣きを入れて再戦させてもらおう。今日は修行なのだ。
ゆっくりと後退しながらエアハンマーを連発して撒き散らす。単なる足止めだが、まともに食らえば即座に戦闘不能になるだけの威力はあるのだ。きっちりとした対処を強いられる。
ギュンターが動いた。エアハンマーを今度は簡単に処理し、俺に迫る。面倒なエアハンマーを自ら止めにきたか。
ギュンターが動いた時点で即座に短距離転移の詠唱を始めた。エアハンマーは牽制と転移を誤魔化すためも兼ねている。十分な余裕をもって発動した転移で、ギュンターから離れた位置の二人の背後を取り、一気に仕留めた。これで相手はあと二人。
転移を見て警戒度があがったようだ。対応でも考えているだろう。足が止まった。そこにエアハンマーを一発。転移を発動させ、今度はギュンターの真後ろに出現した。
ギュンターは反応はしたが、それでも一瞬遅れた。取ったと思ったが、それでも強引な動きで俺の剣を回避してのけた。やはり一度見せれば対処もされるか。
体勢を崩したギュンターの追撃は後回しにして、残る一人に向かう。すでに俺に対する構えはしていたが、腰が引けている。フェイントを仕掛けるとあっさりとかかって、一撃で仕留めることができた。
残るはギュンターのみ。光魔法なしでもまだ手札は残しているし、それなりの勝算はありそうだ。ギュンターがソードマスターになって一二年。それでこの程度か。強いが思ったほどではない、常識的な範囲だなという感想だ。
「回復魔法は? 復帰できるならしてもいいですよ」
大サービスだ。そしてここからが本番となる。俺も自分に光魔法で強化をかける。倒した三人も所詮は一撃を加えたのみ。一時的な戦闘不能なら回復すればすぐに戦える。ギュンターともう一人が回復魔法を使えるようで、待ってると三人は無事復帰した。
再び向かい合うが一度倒されたことで四人ともずいぶんと警戒をしている。
ギュンターの相手をしたいが、まずは三人が邪魔だ。魔力を練り上げる振りだけして、一気に懐に飛び込んだ。
対応の遅れた一人を仕留める。ギュンターが俺の後ろを取って迫るが、そこに腕を一振り、炎を燃え上がらせて牽制する。突っ込んだところで火傷するくらいの火力しかないが、初見ではわかるはずもない。
ギュンターがたたらを踏んでいるうちに残り二人も仕留めた。強化前でも瞬殺なのに、さらに一段強化されたのだ。普通の人間で多少強い程度ではもう相手にもならない。
「驚いたな。これが勇者の本気か」
「まあそんなところです。ところでお前らはどうする? また回復するなら待つが」
俺とギュンター二人して倒れた三人を見る。しかし一人は完全に落ちていたし、残り二人も戦意を喪失したようで首を振った。
「俺一人で勇者退治か」
退治はひどいが、そんな気分なのだろう。というかまだ勝てるつもりなのだろうし、それだけの力があるのだ。俺もまったく油断はできない。強化してなお、ギュンターを含めた四人相手は厳しいとまずは数を減らしたのだ。
さて。経験を積んだソードマスターがどれほどのものか。改めて確かめさせてもらおう。
ギュンターの戦闘スタイルはオーソドックスに見えた。そもそもが同門なのだ。少し見れば予想もつくし外れることはないだろう。
強化された俺の攻撃をなんなく捌く。防御に強いタイプだな。しかし攻撃は奥義があるから油断はできない。技術と経験は上。いつものようにスピードとパワーで対処する。
どうにかしたいと思いつつ、このレベルの相手と技で互角になるまでには地道に何年もの研鑽を積むしかない。覚えるべき技はすべて教えられているのだ。あとはどう使うかだけ。
この目の前の達人と俺でどう違うのか? 動きはすべて見えている。技も知っている。
俺の技巧を凝らした攻撃もフェイントも防がれる。力押しも奥義も回避される。
ギュンターの攻撃も俺には届かない。スピードとパワーが足りない。奥義の発動も読める。目眩まし系のフェイントは俺には通じない。落ち着いて引っかからなければなんてこともない。
とはいえ俺のほうも決定打がない。防御が上手いどころか飛び抜けて上手い。俺の奥義の連打すら無傷ですり抜けられた。いっそ相打ち狙いとの踏み込みもするりと躱される。
相性がいいのか悪いのか。攻防がうまく噛み合って、全力でやっても決着が付かない。
「どうした? 魔法はもう打ち止めか?」
息を整えるために離れたところでギュンターがそう問うてくる。魔法は意味がないとまでは言わないが、読みやすすぎる。不意打ちやフェイントの効果はもうそれほど期待できないだろうし、スタンボルトみたいな決定的な魔法もあるが、それはこの場面では興ざめだろう。
魔法の手札はまだまだあるが、転移をぎりぎりにせよ防いだギュンター相手ではどれも凌がれそうな予感がある。何より誘うようなことを言ってくるのだ。躱す自信もあるのだろう。
「その必要もないでしょう」
ギュンターにはもうスタミナ切れの兆候がある。俺の本気を防御しきるのに、体力も精神力も限界まですり減らしたのだろう。特に奥義の使用はごっそりと体力を消費する。いっそ俺が魔法主体で来たほうが楽だし、隙がありそうとでも考えたのだろうか?
本来なら俺が勝てる相手ではないはずなのだが、光魔法一つでこうも差が出る。
結局はスピードとパワーなのか? それも正解なのだろうし、目の前の相手はパワーで圧倒する相手に技術でもって対抗してみせている。
だが俺の本気を防御するにも限界がある。戦いを再開し、じりじりとスタミナの切れ始めたギュンターを押していく。なるほど、そこそこの強さだと言った師匠の言葉の意味がわかった。ギュンターでは俺に勝てない、そう読んでいたのだ。
それでも意地があるのだろう。劣勢でありながら諦める様子もない。
そしてできる小さな隙。誘いだと即座にわかったが、そのまま打ち込む。同時にギュンターの剣も不自然な動きで跳ね上がり、俺の体を捉える。
双方の剣が打ち込まれ、動きが止まる。
「これが勇者か」
そう言うとがっくりと膝をついた。相打ちであるが、有利な体勢から攻撃ができた俺のほうの威力が明らかに強かったし、頑丈さも、光魔法のアシストもある。
何より俺がやりそうな相打ち狙いだ。動きが読めればダメージが少ない受け方もできる。
見物人から歓声が上がる。それを聞き流し回復をしながら考える。師匠や軍曹殿にどうやって勝つか。立場を逆にすればそれはそのまま、俺の今の状況でもある。
ギュンターはもう打つ手なしと相打ち狙いに走った。俺もよくやりそれで勝てることもあるが、それでは運任せすぎる。何より相手に読まれてしまえば、どうあっても不利だ。
スピードとパワーは頭打ちになりつつある。鍛えることで筋肉は増やせるが時間がかかるし、俺の体格では限度もある。技を磨いても、目の前の相手が一二年分の研鑽を積んだ姿なのだ。
「もし一年後に再戦して俺に勝とうと思ったら、ギュンターさんならどう修行しますか?」
俺の回復を受けて立ち上がったギュンターさんにそう問いかける。
「無理だろう。これはもう才能の差だ」
才能がないから諦める? そんな楽な話なら良かったのだが。
「それでも負けられないとしたら?」
「もし俺が一〇ほども若ければ……修行して修行して修行をするだろうな」
それしかないのか?
「それでどうにかなると思いますか?」
「残酷な質問だな」
「申し訳ない。でも切実なんですよ」
そう言ってちらりと師匠のほうを見る。
「まさか師匠に勝ちたいのか?」
師匠に勝ちたいのかと言うと少し違う気がする。
「師匠は師匠ですよ。でももしかしたら師匠と同じくらい強い敵が現れるかもしれない」
たとえば魔王とか。それで諦めて相打ち狙いをするのかという話だ。
「勇者もなかなか大変そうだな」
まったくだ。まあ俺単独で戦うなんて状況にはそうそうならないし、実戦なら逃げてしまってもいいのだ。
だからといってそんな状況はないのだと考えもしないのも手落ちだと思うのだが。
「しばらくこっちに? じゃあ修行に付き合ってくれませんか?」
「もとよりそう言われて呼ばれてきたんだ。祭りの期間はいるから気が済むまで付き合おう」
それは有り難い。軍曹殿とホーネットさんはフランチェスカ側で大会が終わるまで無理だし、アーマンドさんは姿が見えなくなってしまった。ブルーとやると毎回ガチ立ち会いになってしまう。
しかし滞在は祭り期間だけかあ。休みを削ってまでは……でもサティ以外でこれくらい噛み合う相手、しかも格上ってレアキャラはなかなか見つからんだろうし、向こうも喜んで付き合うと言ってくれているのだ。
「ギュンターさんの修行時代の話を聞いてみたいですね」
一応パーティらしい準備もしてあったようで、そちらへと誘ってみる。まあ修行だとしてもそう必死にやる必要もあるまい。のんびりやることとしよう。