軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第292話 情報収集

数日後。

ファムたちとヴァージの情報収集が終わったので、再びクアット城で軍議を行った。

「商人ギルドの長の情報を仕入れてまいりました!」

最初にヴァージが報告する。

「商人ギルド長は冷静に物事を見るお方で、あまりローベント家に良い印象は持ってない様子でしたが、うまく付き合っていかないとと思っているようでしたよ! 交渉しようと思えばできると思います。ローベント家が商人に利益を与えられるということを示せば、協力も得やすいと感じました。あと、商人ギルド長は美術品を収集しているようで、手土産として持っていけば、好印象を与えられると思います!」

話を聞く限り、商人らしく感情より利益を優先するタイプの人物のようだ。

商人ギルドは街の商人たちを取り仕切っている。クアットの街に対しての影響力ももちろん大きい。

味方に付ければ、かなり統治しやすくなるだろう。

利益を優先するタイプなら交渉もしやすいし、味方に付けるのは楽かもしれない。

美術品をプレゼントすれば好印象も与えられるだろう。こう言う時のために、何点か美術品は買ったりしているので、プレゼントしてみるのもいいかもしれない。

「職人ギルド長はローベント家をかなり嫌っているようだ。ただ、その下はそうでもないようで、手を組みたがっている者も大勢いる。手を組みたがっている者たちは、飛行船などミーシアンの技術に関心を持っていた」

今度はファムが職人ギルドについて報告を行った。

「なるほど……しかし、ギルド長が嫌っているというのは交渉が難しくなりそうですね」

ギルドの方針は基本的には合議して決められるが、ギルド長の影響力は大きい。

「現在の職人ギルド長はあまり評判が良くない人物のようだ。黒い噂も色々立っている。細かく調べていけば、もしかするとギルド長の弱点を掴めるかもしれない。引き続き調査を続ける」

ファムは最後にそう報告した。

ギルド長が悪いことをやっていて、その影響で失脚した場合、今より交渉はしやすくなりそうだ。

「なるほどね。黒い噂を掴んで、ギルド長を脅して意のままに操るわけだ。いい手だね」

ミレーユは悪い笑みを浮かべてそう言った。

流石にそれは悪どいので、悪事の証拠を掴んだらそれを職人ギルドに告発するという感じにするべきだろう。

ギルド長をどうするかは、職人ギルドのメンバーに決めてもらうのがいい。

どんな悪事を働いているか次第だが、元々評判の良くない人物なら、ギルド長の座から下ろすという流れになりそうだ。

親ミーシアンの人間がギルド長になれば、うまくやっていけるかもしれない。

職人ギルドを味方に付けると、クアット郡の産業をより盛り上げることが出来る。商人ギルドと並んで、クアット郡の商業を活性化させる場合は、味方に付けなければいけないだろう。

ほかにもクアット郡にはいくつかのギルドがある。

薬屋ギルド、魔具ギルドなどである。

ただ、規模に関しては、商人ギルドと職人ギルドの二つが大きいので、この二つを味方に付ければ、クアット領民の印象を良くすることは出来るだろう。

「まずファムには引き続き、職人ギルドの調査を。その間に、商人ギルドとの交渉を進めていこう」

私は今後の方針を決め、会議は終了した。

今後の方針を決めた後、商人ギルドとの交渉を進めるために、美術品をカナレ城から取り寄せた。

絵画や名品の皿などである。

どれも一級品のもので値段は高い。

これを買うと決めたのは私ではなく、リシアである。

最初は美術品が好きなのかと思ったが、「相手と仲良くなるために贈り物をするのは効果的ですわ」と言われたので、一理あるかもしれないと思い購入した。

実際にこうして役に立つ日が来るのだから、リシアの言葉は正しかった。

美術品が好きだと分かってから買うのは難しいからな。

本当に良い美術品は、金があったとしても中々買うのは難しい。

そこそこの品なら街の市場にでも行けば、すぐに買えると思うが、美術品を集めている商人がその程度の品で満足するとは思えない。

私は商人ギルド長と会談をしたいと書状を書いて送った。

返事の手紙はすぐに返ってきて、ぜひお願いしたいとの事だった。

ここで断られないのは予想通りではあった。

こちらから商人の屋敷に出向くと書状を書いて、商人ギルド長の屋敷に行くことになった。