軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第205話 人材発掘

シンと話をした数日後。

新たな人材候補と面会する日となった。

戦が終わってから、人材募集の告知をカナレの町や、ランベルク、トルベキスタ、クメールなどに出していた。

応募者との面会は今日と三日後に行う。

今まで何度か募集をしていたので、そこまで大勢の志願者が来ることはないと思っていたが、予想外に人が集まっていた。五百人くらいはいた。

どうやら、サイツとの戦いで大勝利したことにより、私や家臣たちの声望が一気に上がったことが理由のようだ。

カナレ郡内だけでなく、ほかのミーシアンの郡からも様々な人材が、カナレ郡には有能な領主がいると聞きつけてやってきていた。

ミーシアンの内乱や混乱で、職を失った人たちがいることも、理由として挙げられるだろう。

大勢集まったのは良い事ではある。

しかし、1日で鑑定できる人数には限度がある。

ここまでの人数を鑑定はできない。

仕方ないので百五十人くらいに絞って鑑定をすることにした。本来は先着順にするべきだったが、ここまで集まるとは想定していなかったので、誰が最初に来たのかわからない。

次回からは先着順にして、早く来た百五十人を鑑定しよう。

城の中に仕官志望者たちを招き入れて、次々に鑑定をしていった。

前は、カナレには経済的な余裕がなかったので、採用する人を絞っていたが、今は少しだけ余裕がある。

クランから貰った分の金や、戦が終わったことで景気が良くなったので、税収の上昇が見込めそうという点。

それから、戦のために買い入れていた魔力水や敵から盗んだ魔力水などを一時的に売って、金貨に変えたりもした。

しばらく戦はないから大丈夫という判断である。

今は戦に対する備えより、優秀な人材の確保や発展のために金を使う方が優先だ。

ちなみにこの案を提案してくれたのはリーツである。私は許可を出しただけに過ぎない。

もちろん完全に売り切ったわけではない。最低限の量は残してある。

盗んだ魔力水の量は意外と多く、それなりの量が余っていた。

人材確保の資金として十分な金額がある。

採用しようと思っている人材はステータス(限界値)の平均が65を超えている人材、限界値が80以上のステータスが一つでもある人材、あとは適性の高さも考慮する。Aが一つでもあれば基本的には採用。魔法適性はB以上あれば採用する。

鑑定スキルで、出身地や家族構成なども確認可能なので、そこに関して嘘を吐かないかなども確かめる。嘘を吐いているものは基本的には怪しいので、仕官はさせない。

また、鑑定スキルでは仕えている人をどう思っているかも、鑑定可能だ。

すでに誰かに仕えているような人材は、もしかしたらスパイである可能性が高いので、能力がどうであれ採用することはない。

仮にサイツ州など、ミーシアン外の誰かに仕えていた場合は、捕らえて魂胆を吐かせる必要がありそうだ。まあ、来たらの話だけど。

早速百五十人を一人一人鑑定していく。

もちろんそう簡単に条件を満たしている人材は見つからない。

鑑定して気付いたが、前回より女性の数が増えていた。

ムーシャを採用したという事が広まりでもしたのだろうか。

もっとも、増えたと言っても、男の方が圧倒的に多いのは変わらないが。

五十人ほど鑑定して、採用したいと思った人材は三人だった。

全員男性で武勇に優れていた。飛びぬけて武勇が高いわけではないが、戦での活躍が期待できる人材である。

残りの百人を鑑定。採用したい人たちは全部で十名だった。

飛びぬけて有能な人材は十人の中にはいなかったが、人材の補強には繋がったはずだ。

三日後、先着順に変え人材募集を行った。

最初の人材と面会する。

中肉中背で、細目の男が最初の面談者だった。

「いやー、こんにちは! あなたがカナレ郡長のアルス・ローベント様ですか! いやー、まだお若いのに凄いな、郡長なんて。あ、僕はヴァージ・サマードといいます。パラダイル出身の没落した貴族の出です」

聞いてもいないのに、ペラペラと自分のプロフィールについて喋り始めた。口が回るようだ。

貴族出身はたまにだがいる。

私は鑑定してみた。

ヴァージ・サマード 23歳♂

・ステータス

統率 31/44

武勇 45/51

知略 66/74

政治 71/90

野心 30

・適性

歩兵 C

騎兵 D

弓兵 D

魔法兵 D

築城 D

兵器 D

水軍 D

空軍 D

計略 B

ステータスはこんな感じだった。

やたら政治力が高い。

経歴はさっき聞いた通りだった。

嘘は吐いていないようだ。

「知っていると思うが、私はカナレ郡長のアルス・ローベントだ。志願してきた理由を教えてほしい」

「実家が借金で没落してしまいましてね。仕官先を探していた所、カナレ郡長の噂を耳にしまして、これだっと思いまして。僕、実家が没落した後サマファース大陸の色んなところに行って、仕官先を探していたんですよー。パラダイル、シューツ、サイツ、ローファイル、帝都にも行きましたよ。言葉とか結構違うこともあるんですけど、身振り手振りで案外何とかなるんです。色々知ってるんで、僕を雇うと結構使えると思いますよ」

自己PRをしてきた。

喋りが上手いというか、言葉の抑揚の付け方が、何となくプロの芸人みたいな感じだ。

この辺が政治力が高い要因だろうか? まあ、若干喋りすぎなような気がするけど。

外交役ができる人材はもっといればいいと思っていたので、口が上手いヴァージが家臣になるのはいい事かもしれない。

「それで採用ですか!?」

身を乗り出して尋ねてきた。

彼は採用したいが、この場ではすぐに合否は下さないことにしている。

後日知らせると言って、次の人の鑑定を開始した。

今日は採用していい人が少なく、ヴァージを入れて四人だった。