軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第184話 作戦開始

ベンが、アルスの返答を聞いて戻ってきた。

すぐに必要な兵を手配するという返事だった。

ベンが戻ってくるまで、1日も経っていない。かなりの速度で情報の伝達に成功した。ベンは、とにかく移動速度が速く、その上スタミナに優れている。地味な外見とは裏腹に、スペックは並外れていた。

現在シャドーはプレルード郡のプレルードという町にいる。

この町の近くには砦があり、そこにサイツ軍の総大将がいて、前線に指示を送っている。

プレルードは、砦の近くにあるので、軍の関係者が度々やってくる。

ここで情報収集の任務をしていたので、敵軍のブレーンについては、それなりに多くの情報を握っている。

敵の密偵が工作活動を防ぐべく働いているのだが、シャドーには情報を収集するのに非常に長けた人材が多いので、情報を入手するのには成功していた。

ファムは、ベンからの指示を聞いた後、すぐに指示を出す。

「さて、早速作戦を開始するぞ。レメンとランバース、ムラドー頼んだぞ」

今回の作戦の実行役は、この三人だ。

ファムは自分で作戦に参加する場合もあれば、内容によっては向いている部下に任せることもあった。

今回は自分でするより、三人を使うのが一番的確だと思ったので、任せることにした。

ランバースは変装の達人、レメンはハニートラップを仕掛ける名人だ。

レメンは、飛び切り美人というわけではない。そこそこ容姿が整っているが、どこにでもいるレベルだ。

容姿は並みより上程度だが、男心を喜ばせるトークや性的な技術に長けている。

美人過ぎると怪しまれることが多く、逆に向いていないので、ちょうどいいバランスだった。

ムラドーは、戦闘に長けた男である。レメンとランバースは、そこまで戦闘が得意ではないので、いざというときのために、ムラドーは必要だ。

三人は頷いて、早速作戦を実行した。

「あの男ね……」

レメンの視界の先、少し軽そうな男が歩いている。

彼は、サイツ軍の文官の一人、カイサス・ロッパードである。

と言っても下っ端であり、あまり重要な役についてはいない。

主な仕事は、輸送品のチェックである。兵糧や魔力水などに、不備がないかを確認する役だ。

彼がもし上手いこと出世したら、輸送に関する指示を出す役目を負うことになるかもしれないが、現在は下働きをしている。

今は仕事の後、酒を飲みに行くため、酒場に寄るところだった。

一人で酒を飲むのがカイサスは好きで、連れはいない。

カイサスが酒場に入ったのを見て、レメンは追いかけるように酒場に入る。

近くの席にレメンは座った。

そこまで女に関して熱を上げるタイプではない上に、一人で飲むのが好きなカイサスではあったが、レメンは言葉巧みにカイサスに取り入り、そして、気に入られることに成功する。

そして、カイサスはレメンを部屋に誘った。

酒場は宿も営んでおり、部屋を借りて泊まることもできた。

喜んでレメンはついていく。

部屋に入り、カイサスとレメンが情事を行ったり、会話をしているのを、ランバースは隣の部屋で真剣に聞いていた。

カイサスの言葉遣いや、性格などを会話を聞き理解する。

部屋にはランバースの他にムラドーもいた。

ランバースが、指でOKサインを作ると、ムラドーが先に部屋から出て、カイサスとレメンがいる部屋に入る。

ムラドーは目にも止まらぬ速さで、カイサスに接近。

悲鳴を上げる間もなく、ムラドーはカイサスの首を絞め、昏倒させた。その後、首の骨を折り、絶命させる。

彼の遺体から衣服などを剥ぎ取り、ランバースが身につける。

その後、顔をじっくりと見つめる。こうして顔を細部まで記憶して、あとで再現するのだ。

カイサスの遺体を発見しづらい場所に隠し、三人は素早く部屋を出て、酒場を後にした。