軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

100、いざ、フェアウェル村

翌朝、冒険者達はまだ我が家の前で寝ている。それにしても昨日の私はおかしかったな。六等星などの先輩達に何て口きいてんだよ。まあ彼らも全然気にしてなかったし、別にいいか。

昨夜は楽しかったからサービスしてあげよう。近くにマギトレントの湯船を置いておく。好きに入るといい。私達はこれからフェアウェル村に行くからな。

さあ、コーちゃん、カムイ。行くよ。乗って乗って。場所がいまいちハッキリしないけど何とかなるさ。

「じゃあ行こうか。まずは適当に北に向かうよ。」

「ええ、エルフの村なんて楽しみだわ。」

「ピュイピュイ」

「ガウガウ」

コーちゃん達も楽しみなのか。

危険なノワールフォレストの森上空は猛スピードで抜けた。ここから西に向かう。一旦ノルド海に出るのだ。遠回りにはなるが、その辺りからまずは海沿いを北西に向かえば村へのルートは見つかるはずだから。

途中で何匹か空飛ぶ魔物には遭遇したが、振り切ったり『狙撃』で仕留めたりと問題はなかった。

そして西、ノルド海に出た。

「よーし、ここから場所を捜索するよ。とあるポイントから北東に行けば村に着くはずなんだよね。」

「ガウガウ」

おっ、カムイが分かるか? まだ北だって? ありがたい!

「もう少し北らしいよ。」

「カムイは凄いわね。カースの危機にノワールフォレストの森や山岳地帯を超えてまで……」

「カムイが来てくれて助かったよ。もちろんコーちゃんもね。アレクにはあの時心配かけたよね。ごめんよ。」

「ううん……私なんか何もできなかったんだから……」

「何言ってるんだよ。王都から領都に戻る時、僕を守ってくれたじゃないか。本当に助かったんだから。」

「カース……」

「アレク……」

「ピュイピュイ」

「ガウガウ」

早くしろって? もー、慌てなくてもいいじゃないか。

そして海岸線に沿って北上。正確にはやや北西に進んでいる。

「ガウガウ」

おっ、カムイが教えてくれる。確かにこの辺りだったかな。

「よーし、ここから北東だね。いよいよ山岳地帯に突入するよ。アレクも周囲の警戒をお願いね。」

「ええ、いつだったかエロー校長先生が話してくれたベヒーモスがいる山岳地帯ね。あっさり来れるなんて不思議な気分よ。」

コーちゃんにカムイも頼んだよ。では行くとしよう。

以前姉上やマリーと帰った時は二日以上飛びっぱなしだったよな。今の私なら一、二時間ぐらいだろうか。

遠くにワイバーンの群れが見える。さすがに相手にしたくはないな。少し進路を変更しよう。ついでに高度も上げよう。

「あのワイバーンは集団で大物を狩っているようね。どっちが勝つか見ものだわ。」

「へぇ、どれどれ……」『遠見』

デカい……ワイバーンは全長十メイルもないとは思うが、襲われている方は軽く百メイルを超えている。

「アレク、あれ知ってる?」

「はっきりとは分からないけど、アースドラゴンかしら。ドラゴンだけど飛べないの。代わりに装甲がかなり強力らしいわ。今もあれだけのワイバーンに襲われてるけど傷が付いてるようには見えないわ。」

アースドラゴン、地竜か。さすが山岳地帯、早くもこんなに珍しいものが見れるとは。

「あっ!」『消音』

アレクが魔法を使った。何事だ?

次の瞬間あれだけたくさんいたワイバーンが次々と落ちていった。

あ、消音が解除された。

「今のはアースドラゴンの攻撃かな?」

「ええ、聞くところに寄ると、アースドラゴンの咆哮はかなり危険らしいわ。下手をすると頭が破裂することもあるとか。」

「へぇー、怖いんだね。さすがアレク、助かったよ。」

「カースには自動防御があるから必要ないとは思ったけど、一応ね。」

おこぼれでワイバーンを一匹ぐらい拾ってもいいけど、あいつに近寄りたくないからな。無視して行こう。それにしてもコモドドラゴンの全長を百メイルにしたらあんなドラゴンになるのかな。アースドラゴンの皮で装備を作ったら、もしかして無敵? 興味はあるが手を出す気はない。安全第一だ。

さて、進路を戻して再び北東へと向かう。今後どこかで本物の羅針盤を作ってもらおうかな。常にクタナツを指す羅針盤も便利ではあるのだが。

おおっ! 見えた! イグドラシル!

遥か遠くだけど飛べばすぐだ。

「すごいわ……本当に天まで届くかのようね……あれがイグドラシル……」

「すごいよね。帰りに天辺まで登ってみようか。どこまで高いんだろうね。」

「カースならできるわよね。怖いけど、興味があるわ。」

よっしゃあ行くぜフェアウェル村!