軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

10、颯爽登場ゴレライアス

アレクとコーちゃん、そしてカムイを連れてオディ兄宅へ向かう。

つい昨夜殺されかけたばかりなのに呑気な話だが、もういい。今なら犯人だって許してやる。

落とした携帯と財布と家の鍵をまとめて拾うより嬉しい気分だ。超幸せだ。

道を歩いていると、いつものように若い冒険者達の陰口が聞こえる。若いと言ってもみんな私より年上だろう。でもいい。何を言われても全然気にならない。うふふふ。

「おい! テメーの狼がクラーサさんを殺したんだろぉが!」

「何のうのうと歩いてやがんだ! あぁ?」

「ちいっと調子コキ過ぎじゃねぇんか?」

「ふふふ。あの人、クラーサさんって言うのか? 可哀想にな。なぜ俺を狙ったのかは知らんが、人を殺そうとしておいて自分が死んだからって文句を言われる筋合いはないぞ? ふふ。」

「テメー、殺してやろうか?」

「無能のテメーが俺らに勝てると思ってんのか?」

「どうせ女のスカートに隠れてんだろ?」

おや、珍しいパターンだ。

「やるか? 俺一人で相手するぞ? 今日はご機嫌だからよ。手加減してやるぜ?」

「やってやらぁ! 謝ってもおせぇからよぉ!」

「おお! 一人で俺らに勝てると思ってんのかよ!」

「こっち来いや! ぶっ殺してやらぁ!」

今まで頑なに私との対戦を避けていたこいつらが、珍しく乗ってきた。私も今までの鬱憤があるので、容赦なくやってしまおう。

ギルドの訓練場に着いた。

「おらぁ! もう謝ってもおせぇからよ!」

「女に助けを求めんじゃねぇぞ!」

「おらおら、掛かってこいや! 無能ちゃんよぉ!」

「いいのか? じゃあ行くぞ?」『狙撃』

久々に使った魔法。同時に六発。

あっさりと奴らの大腿部を貫いた。

これだよ、これ。

息をするように魔法を使える感覚。

無敵だ。エクスタシーだ。

「アレク、お待たせ。行こうか。」

「グスッ、カース……本当に、魔力が、戻ったのね……」

「うん。そうみたいだね。本当に心配かけたよね。もう大丈夫だよ。アレクも魔力も絶対手放さないから。」

「うん、グスン、カース。嬉しいよぉ、大好き。」

そう言ってアレクは抱き着いてきた。私も嬉しい。失ったものを取り戻す。なんて感慨深い。泣きそうだ。

「おぉ、元気そうじゃねぇかぁ。」

「あっ! ゴレライアスさん、お疲れ様です。ご無沙汰しております!」

「お疲れ様です。」

「おめぇの狼が受付の女を殺ったらしいじゃねぇかよ? 本当かよ?」

「本当です。だよな?」

「ガウガウ」

「事情はだいたい聞いてるぜぇ。受付の女がオメーを狙ったらしいな。闇ギルド絡みだとかよぉ。」

「ご心配ありがとうございます! 僕もよく分かってないんですが、今日は超ハッピーです。」

「ありがとうございます。」

「まあそんならいいがよぉ。組合長がピリピリしてるからよぉ、説明に行っといた方がいいぜぇ。」

「ありがとうございます! 今から行きます!」

「ご心配ありがとうございます。」

ゴレライアスさんも久しぶりだよな。そろそろ引退するって噂だけど、惜しい人だよな。組合長か、行くだけ行ってみるか。組合長と面会するのもいつぶりだろうか。