軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

148、マリーとベレンガリアとカース

クタナツに戻りクランプランドに湯船の発注をしたら少し暇になった。そうだ、オディ兄の所に行こう。いるかなー。

「ごめんくださーい。」

「はーい。ああ坊ちゃん、ようこそおいでくださいました。さあどうぞ。」

オディ兄は留守か。平日だしな。

「お邪魔しまーす。これ、王都のお土産ね。」

「ありがとうございます。あの人も喜ぶと思います。」

「でね、マリーに聞きたいことがあってさ。この前ヘルデザ砂漠でね、クラウディライトネリアドラゴンを見たんだよ。いや、まあ黒い雲しか見えなかったんだけど。マリーなら何か知ってるかなーと思ってね。」

「それはまた……危なかったですね……」

「やっぱり危険なんだよね? 魔力もすごかったし。」

「ええ、地面で大人しく通り過ぎるのを待つ分にはあまり問題ないですが、ある程度近寄ってしまうと危険らしいです。」

おお、近寄らないでよかった。

「本来の姿ってやっぱりドラゴンなのかな?」

「かつて魔王はクラウディライトネリアドラゴンに挑んだらしいですが、黒雲を剥がすことすら出来なかったそうです。つまり見た者はいません。」

マジかよ……もしも倒そうとするなら、まずはあの雲を何とかしないといけないのか? 本物の魔王ですら手も足も出なかったと。さすがに生き残ることぐらいはできたのか……

「じゃあ結局クラウディライトネリアドラゴンってどんな存在なの?」

「分かりません。一説には神そのもの、破壊、時には恵みを与えるとも言われています。」

つまりさっぱり分からないってことだな。

「ありがと。マリーは詳しいよね。またあれこれ聞かせてね。」

「私の方も坊ちゃんにお願いがありますので、その時が来ましたら改めてご相談しますね。」

「もちろんいいよ。じゃあオディ兄によろしくね!」

意外だな。マリーが一体どんな? まあ楽しみにしておこう。

さて、用も済んだし道場に行こう。夕方まで頑張ろう。

「ただいまー。」

「おかえりなさい。」

「カー兄おかえりー。」

今日からしばらく三人暮らしか。奇妙な組み合わせだ。

「カース君、夕食だけどいつものように私が作っていいかな? メニューもお任せで。」

「いいよ。楽しみにしてる。」

それまでキアラと遊ぼう。でも魔法は使わせないぞ。

ベレンガリアさんの夕食は美味しかった。これも上級貴族の嗜みか。

その後いつものようにキアラと風呂に入り自室に戻る。今日もよく動いたなぁ。魔力放出してから寝よう。

そこにノックの音が。ベレンガリアさんだよな?

「開いてるよ。」

「お邪魔しまーす。」

「どうしたの?」

「うーん、ねぇカース君、一緒に寝ていい?」

「いいけど寝るだけね。僕の貞操を狙わないでね。」

「うっ、若いくせに……溜まってないの?」

えらくストレートじゃないか。

「女の子には不自由してないよ。ベレンガリアさんこそいきなり浮気?」

浮気なのか? もう訳が分からない。私はアレクさえいれば満足なんだから不自由してないのだ。

「だって……いきなり遠くに行っちゃったから寂しいんだもん……」

浮気は否定しないのかよ。

「まあいいや。寝るだけね。ちょっと待ってね。」

魔力放出をしてしまおう。ふん!

「うわっ、今のって魔力を放出したの? いっぱい出したのね。多過ぎよ。やっぱり溜まってるんじゃな〜い?」

何を誤解している。魔力はたくさんあるに決まっている。あっ、そうだ!

「この首輪を付けるとよく眠れるよ。」

「えー? カース君て歳の割にレベルが高いプレイをするのね。」

いいから付けてみろっての。ベレンガリアさんて、こんな下ネタ女だったっけ?

「きゃっ、何これ? 何もできないじゃない! 身動きできない私を弄ぶプレイをするのね!? いつか読んだあの本みたいに!」

「おやすみ。」

拘束隷属の首輪だ。普通はあれを付けると魔力は使えなくなるし、体も動かなくなるんだよな。それでもあれだけ喋れるなんてやっぱベレンガリアさんやるなぁ。

言った通り私の隣に寝ることぐらいは許してあげよう。私の貞操はアレクのものだからな。

カースが眠った横でベレンガリアは悶えていた。いつもならアラン達の行為を想像しながら一人で慰めているところだが、今夜は屋敷に三人だけ。キアラは寝つきがいいので消音をかけておけば起きてくることもない。

だからカースをつまみ食いしてみようと考えたのだ。若い男なのだから刺激的な衣装で誘えばホイホイ乗ってくると思ったら……妙な首輪を付けられて身動きが取れなくなってしまった。しかし欲望は高まっている。これが自室ならせめて自分で慰めることぐらいできたのに。下手なことをしてしまったために何もできなくなってしまった。かといって昂った体では眠ることもできず……朝まで悶々と横たわるハメになってしまったのだった。