軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

136、執事ゴーレムとメイドゴーレム ※

久々にマーリンが作ってくれた昼食を堪能した私達は領都を散策する。辺境伯家に立ち寄ってダミアンとセバスティアーノさんへのお土産を渡したり、マイコレイジ商会に顔を出したりと。

すると、注文していたカムイ用の小屋が出来ていた。カムイの奴、喜ぶかな。それから執事ゴーレム一体とメイドゴーレム三体も用意されていた。

やはり執事と言えばロマンスグレーな渋いおじ様でなければならない。メイドと言えば気品あるケモ耳お姉様でなければならない。せっかく注文できるのだからやってしまった。猫耳、犬耳、狐耳を持っている。顔が無表情なためそれはそれは不気味だが。

「ではマーティン様、ゆっくりと魔力を込めていただけますでしょうか」

この手の魔道具に魔力を込めるのは慣れたものだ。もちろん込め過ぎて壊すなんてことはない。

「さすがに素晴らしい魔力をお持ちのようで……」

『名前を登録してください』

ぬおっ、執事ゴーレムが喋った!

「マーティン様が名付けてあげて下さい」

「うーん、じゃあバトラーで。」

『登録しました。私はバトラーです』

この調子でメイドゴーレム三体にも名前を付けた。猫耳のアン、犬耳のドゥ、狐耳のトロワだ。尻尾はついていない。たぶん耳の触り心地もよくなさそうだ。見て楽しめれば十分だろう。

「ではこれにて初期設定は終了です。これからしっかり教えてあげて下さい」

「ありがとうございました番頭さん。また何かありましたらお願いしますね。」

代金を払いゴーレムを連れて店を出る。魔力庫に入れることはできるが、汚銀や魔剣と同じようなものなので入れたくはないな。

そして再び辺境伯家。

今度はセバスティアーノさんを呼んでもらう。

「カース様、アレクサンドリーネ様、先ほどは過分なお土産をありがとうございました。そちらが例のゴーレムですね。」

「そうです。執事がバトラー、メイドがアン、ドゥ、トロワです。」

我ながら安直なネーミングだ。しかし、分かりやすいのが一番だ。

「かしこまりました。厳しく育てると致しましょう。こき使います。」

「ありがとうございます。よろしくお願いします。」

「お願いしますね。」

「ピュイピュイ」

これで数年後には有能な執事とメイドになるだろう。楽しみだ。それまでは料理だけが問題か……

最後にギルドだ。コーちゃんの 塒(ねぐら) 用に依頼を出した汚銀が届いているか確認するのだ。

届いていた! これで全て揃った! 安心して楽園に行けるぞ。後はカムイへのお土産をたっぷり用意しておかねば。いや、道中で寄り道をすればいいか。

今夜からはアレクと二人だけ、と思っていたら……

「ようカース、王都に行ってたんだって? いい酒ありがとよ!」

ダミアンが来た。さっき寄った時は居なかったくせに。

「お前のことだ、どうせ王都でも暴れたんだろ? 聞かせろよ?」

隠すほどのことではないので、話してやった。アレクサンドル家上屋敷のこと、ニコニコ商会のこと。

「ギャハハハ! 賞金掛けられちまったのかよ! 間抜けだよなー!」

「うるせーな。それより偽勇者の捜査はきっちりやってんだろうな?」

「あ? やってんじゃねーのか? どこに逃げてんだろうなー?」

やっぱりスパラッシュさんがいないとだめか。どこかに二代目スパラッシュさんはいないのか?

結局今夜は楽しい夕食となった。ダミアンはお土産の酒をコーちゃんと仲良く飲んでいる。美味そうに飲みやがって……コーちゃんが喜んでいるからいいか。