軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

329、祭りの後

お昼ご飯。校庭では各学校のみんなや見物客が思い思いに昼食を食べている。何と屋台も出ている。

「サンドラちゃんの問題はどうだった?」

「意外と簡単だったわ。でも面白い問題も出たわよ。『十七頭の馬を長男に二分の一、二男に三分の一、三男に九分の一となるように分けなさい』ですって。一瞬困ったわよ。」

一瞬しか困ってないんかい。

ちなみに学校で分数は教えられてない。

「ええーそんなの無理だよ。十七は素数じゃん、分けられないよ。」

「おっ、セルジュ君は素数を覚えたんだね。でもこれ半分算数じゃないからね。むしろトンチが必要な問題だよ。」

「ええーカース君もう分かったの!?」

いや、知っていたのだ。ふふふ。

「そんな問題も出るのね。私には分からないわ。カース教えなさいよ。」

「また今度ね。今日の所は宿題ってことで。もちろんサンドラちゃんは解けたんだよね?」

「もちろんよ。十七は分けられない時点で他の解法を考えたわ。」

さすがだ。前世でこの問題を聞いた時には十五分かかってようやく解いたものだ。

さて、昼からはエキシビションマッチのような催しがある。希望者は会場にいる先生達に挑戦したり魔法の見本を見せてもらうことができる。

校庭のあちらこちらではそのような光景が見えている。

そんな時、何人かがこちらにやって来た。あれはフランティア本校のみんなかな?

「アレックス。そちらの皆さんを紹介してくださる? 優勝校クタナツの皆さんと交流したいらしくて。」

「いいわよ。みんな、彼女は私の幼馴染のソルダーヌよ。名前の通りフランティア辺境伯家の四女。そしてソル、この男の子は私の…………カース・ド・マーティンよ……」

アレクは顔を真っ赤にして私を紹介してくれた。なんて可愛いんだ。私なんか紹介する必要ないのに。

「僕よりスティード君とサンドラちゃんを紹介してあげてよ。」

「そ、それもそうね……クタナツ最高の頭脳、サンドラちゃんと最強の剣士スティード君よ。それからセルジュ君だって劣るものではないわよ。」

最高と最強か。でも五年生の中で、の一言が抜けているぞ。

それから交流は進み、剣術部門の代表バラデュール君はスティード君をライバルと見なしたらしい。学問部門の代表、イエール・ド・ファフネーズちゃんもサンドラちゃんをライバルと見なしたようだ。

私とセルジュ君は相手にされてないので二人でお喋りに興じている。

そこに……

「カース君は僕のライバルだ! 君より強い!」

どうしたどうした!? 珍しくスティード君がムキになっているぞ?

「カース君は私よりすごいのよ! 取り消しなさい!」

サンドラちゃんもどうした!?

「じゃあついでだから私も言っておくわ。私のカースはクタナツ最強の魔法使いよ。別に信じなくてもいいわよ。クタナツには魔女様がいらっしゃるしね。」

アレクまでどうした? こちらはムキになってはいないようだが。

「つまりそちらの男の子がクタナツの切り札って訳ね? 大会にも出ないなんて余裕ね。」

話がおかしい。クタナツの切り札な訳ないだろう。

「ソルダーヌ様、何おっしゃってるんですか。」

「優勝した三人を全部門で上回るって無理でしょー。」

当たり前だ。スティード君にもサンドラちゃんにも勝てる訳ない。一体どう話が転がったらそうなるんだ。