作品タイトル不明
292、選択授業
朝から母上の機嫌がとても良い。きっと昨夜いいことがあったに違いない。顔色もいい。
少し疲れたような父上によるとアッカーマン先生はすでに王都を発ったらしい。現在地は分からないが、領都辺りまで来ていてもおかしくないらしい。ならば遅くとも今月中にはクタナツに到着するはずだ。
時々見回ってみようかな。どんな人なんだろう。ドキドキする。先生の先生かぁー、六十代半ばらしいな。小さいのに剣の達人なんだよなー。
ちなみに私の身長は百四十センチぐらい。同級生の中では平均ぐらいだ。スティード君より低く、セルジュ君より高い。
ちなみに父上とフェルナンド先生は百八十センチぐらいで母上は百七十センチないぐらい。みんなスラっとしてスタイルが良い。ならば私もいずれそうなれるはずだ。頑張ろう。
さて、二学期から学校の授業が変わってきた。選択授業というのが始まって、各自の進路に合わせて好きな授業を受けることができるというものだ。
私は魔法二、体育二、社会一の割合にした。
全部体育にしたら体力が持たなかったので、こうなった。
その上、授業時間内で質問も要望も自由。ここぞとばかりに魔法や剣術、槍術についてあれこれ聞いてみた。
質問一、対象の動きを止める魔法はあるか?
回答、ある。
重くしたり凍らせたり麻痺させたりすればいい。
『重圧』『氷結』『麻痺』など。
質問二、対象を眠らせたり毒を盛る魔法はあるか?
回答、ある。
しかし制御が難しいため使いにくいらしい。
『睡眠』『快眠』『安眠』『昏睡』『永眠』『微毒』『中毒』『瘡毒』『猛毒』『毒焔』
やたら充実している……まだまだあるらしい。
質問三、地震を起こしたり隕石を落とす魔法はあるか?
回答、?
地震って何? 隕石って何?
そんな概念も現象もローランド王国にはないようだ。雷はあるが津波はない。
質問四、物体を切断するのに適した魔法はあるか?
回答、ある。
職人が多用する魔法で刃物に魔力を纏わせる魔法。発動までの時間が平均三十分程度かかるが、一度発動すれば魔力が切れるまで継続可能。
『木切』『石切』『金切』『魔切』など。
勉強になるなぁ。帰ったら母上に教えてもらおう。