軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

251、領都の夜 3

さて、四男を水壁に閉じ込めて目隠しをする。後は起きるのを待つだけか。ちなみにここは浴室だ。

待ちきれないので水をぶっかけ頬を打つ。

「おら、起きろ。」

「うう、ここは……」

さらに頭を殴る。

「うるせーよ。とりあえず魔力庫の中身を全部出せ。」

「何者だ! 私を誰だとおもっ」

またまた殴る。話をする気などない。

「出せ。」

「私にこんなことをしっ」

とにかく殴る。

「魔力庫の! 中身を! 全部出せ!」

丁寧に大きい声で伝えてあげた。

「出ず、出ずからっ、助げってくぶっれ」

「早く出せ。」

ようやく出てきた。何せこいつも仲間も懐に金を持ってなかったからな。全員魔力庫に入れてるんだろう。あの五人は惜しいことをしたかな?

どれどれ……

・服の着替え

・剣二本

・手帳

・金貨百二十五枚と銀貨三枚

・指輪やネックレスなどの宝石類

取り敢えず全部私がいただいておく。

「さて、約束だ。お前の命は助けてやる。だから今夜あったことは誰にも言うな、伝えるな。そしてこの宿にも二度と来るな、関係者に迷惑をかけるな。少しでも破った時、お前は口を開けなくなる。分かったな?」

「わ、分かっだっぐぼぉ」

「分かったな? 今のは契約魔法だ。お前はもう逃れられない。」

やれやれ、やっと終わった。まあ強盗じゃなくてよかったかな。後はこいつをどこかに捨ててこよう。

再び気絶させて窓から銀ボードで飛び立つ。

あまり遠くでも不自然だから領都内の治安の悪そうなエリアに捨てておいた。

宿に戻った私はベルを鳴らす。

すぐに案内係と亭主がやってきた。

「入れ。」

「し、失礼いたします」

「さっきのあいつは帰った。おそらくここに来ることは二度とない。だから今夜あったことは忘れろ。俺達が来たことを誰にも伝えなければいい。約束できるな?」

「もちろんでございます、うっ」

「できます、っあ」

「今のは契約魔法だ。約束を守ってくれれば何の不都合もない。」

「畏まりました。ご迷惑をお掛けいたしまして申し訳ございません。ご助力いただきましてありがとうございます」

「ありがとうございます」

「ところであいつは俺達の名前を知ったのか?」

「いえ、知られておりません」

「いいだろう。その言葉、信じるからな。では以上だ。行っていい。」

「失礼いたします」

「失礼します」

今度こそ本当に終わった。あー疲れた。

鉄湯船を収納してみると、アレクはよく寝ていた。やはり防音効果は抜群のようだ。

私はベッドの横にローブを敷いて寝よう。アレクが起きていたら同じベッドで寝るつもりだったが、寝ているから仕方ない。

大部屋だけあって従者用の部屋やベッドもあるが、せっかくだからアレクの近くにいたいのだ。

本当に疲れた。よく眠れそうだ。