軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

50話.vs『烈火チーム』②

舞台へと上がり、それぞれが配置につく。

こちらはいつも通り、剛毅とアインが前衛に配置し、中衛にリーシャさん、後衛に俺の配置だ。

対して烈火のチームは、前衛に烈火とゼウスさん、中衛に紅葉さん、後衛にティナさんという、俺達と同じような配置だ。

「それでは、はじめっ!」

審判の声と共に、始まる!

「『ダブルキャスト』『パワーエンハンス』『スピード……」

「読んでいますよ玲央さん! 『マジックキャンセラー・エンハンス』!」

「なっ!?」

「玲央さんは最初に味方に高確率で掛けます! それは私が受け持ちます! ティナさん!」

「はい西園寺さん! みなを癒せ、『聖女の祝福』」

「しまった……! 剛毅、烈火を抑えるんだ! アインはゼウスを! ゼウスの『暗黒』技は高火力だ、受けちゃいけないよ!」

「「了解!」」

ティナさんの使った聖女専用スキル『聖女の祝福』は範囲継続魔法だ。ティナさんは動けなくなるが、持続する回復魔法はゼウスさんの暗黒技を惜しみなく使えるようにし、耐久力の高い烈火もまたその恩恵を受ける!

「リーシャ! ティナを潰せ!」

「了解っ! 『エア・ブレイド』!」

「させませんよリーシャ! 貫け、一条の槍!『スピア・オブ・グングニル』!」

「!!……紅葉ッ……!」

ティナさんへと放った『エア・ブレイド』を、紅葉さんの放った魔法、『スピア・オブ・グングニル』が相殺する。

これは遠距離技は実質封じられたに等しいか。

「おらぁぁっ!!」

「なん、のっ! 行かせは、しない!」

「くっ……! 剛毅、俺のパワーを柳みてぇに受け流しやがる……! 美樹也の当たらねぇのとは違うが、やりにくいなっ……!」

「ならば入れ替わりましょう烈火殿! 俺の『暗黒』は、受け流そうともダメージを受けます!」

「!! 分かった、頼むぜゼウス!」

「そうはさせるかっ……!」

「おっと! お前の相手は俺だぜアインッ!」

「くっ!?」

やるっ……!

ゼウスさんが剛毅の相手をする事で、間接的にダメージを蓄積するつもりか!

『暗黒』系の技は、自身にダメージを負う代わりに、爆発的な威力にするのと同時に、毒のような継続ダメージも発生する。

それは『暗黒』系を操る者にはダメージは無い代わりに、その耐性の無い者には継続ダメージになる。

攻撃を受け流す事に長けている剛毅には相性が悪い……!

おまけに相手にはティナさんの継続回復魔法が届いてるから、随時回復する。

このままいけばこちらが不利だ!

「はぁぁぁっ!!」

「くっ……! リーシャ……!」

「今だっ! 『ダブルキャスト』『パワーロウダウン』『スピードロウダウン』」

「しまっ……体が……!?」

「貰ったわよ紅葉! 『天魔連斬』!」

「させるかよっ……! ぐはぁぁぁっ!!」

「!! 烈火君……!?」

「ぐぅぅっ……! 耐え、たぜっ! お返しだっ! 『ガイアブレイカー』!」

「ッ……!」

俺のデバフで体の調子が狂った紅葉さんを仕留めるべく、リーシャさんは『天魔連斬』を放った。

それを、烈火が割って入り身代わりとなった。

斬り返しに『ガイアブレイカー』を放った烈火の攻撃を避ける為、リーシャさんは後方へと下がる。

「無茶をしましたね烈火君。『ヒーリング』」

「イチチ……助かるぜ紅葉さん。ティナの回復があれば、耐えきれると踏んだのさ。結果は見ての通りだぜ」

「『暗黒剣閃』!」

「くっ……! 厄介な技だね……!」

「アイン、剛毅! 一旦引け!」

「「!! 了解っ!」」

戦いの前の配置状態へと戻った俺達は、お互いににらみ合う。

「「「「……」」」」

「「「「……」」」」

「「「「「ワァァァァァッ!!」」」」」

強い。分かっていた事だけど、やっぱり強いな烈火達は。

俺が烈火達の事を分かっているのと同じように、烈火達だって俺の事を理解している。

俺がどう対処するのか、どう動くのかを考えて行動している。

皆が俺を見てくれている。それがこんな時だと言うのに、どうしようもなく嬉しいのだから困りものだ。

「皆、今は膠着状態だけど……長引けば俺達が負ける」

「……だね。こちらには回復する手段がないし」

「あ、あ。だが、中々に、厄介、だな」

「そうね。……皆、次は私が前に出て轟君と一対一の状況に持って行くわ。あの聖女は動けないのなら、水無瀬君とアイン君で実質二対二の状態に持っていけるはず。任せていいわね?」

「うん! 僕はゼウスさんを抑えてみせる!」

「なら、ば。俺、は、彼女を、抑え、よう!」

「皆……」

「玲央君は適宜指示を頂戴。バフデバフも利かなくても良い、その行動が紅葉の抑止力になるはずだから」

「了解。あっちも作戦は決まったみたいだ、やろうか!」

「「「おう!」」」

烈火達も全員がこちらを力強く見つめてくる。

そして……烈火は両手を前でクロスさせた。

「オォォォォオォッ……!!」

「「「「!!」」」」

これは、烈火の『ブレイブモード』!

出し惜しみは無しと言う事か!