軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

20話.モブの共同戦線①

「うん、うん……凄いな。どれも頼んだ以上の数じゃないか。それに……一部、討伐難易度の高い素材も混ぜておいたんだけど……他の素材と変わらない量を集めてるね。……どうやら、本当に実力者のようだね」

先輩の言葉に、烈火とリーシャさんとで軽く手を叩く。

認めてもらえたようだ。

ゲームでは段階を踏んで、何回も依頼をこなして親交度を上げていかなければならないのだけど。

「ん? ……よく見たらその胸の勲章は、ロイヤルガードの証じゃないか! それに、その剣……大将軍藤堂誠也先生の愛剣、アメノオハバリ……! 一年生の剣聖と呼ばれる生徒を弟子に選んだと噂には聞いていたけれど……まさか君の事だったのか!」

烈火とリーシャさんが顔を見合わせ、苦笑する。

ああ、良いなこの感じ。

二人が認められてるのって、すっごく良い。

自分の事じゃないのに、すっごく誇らしく感じるのはなんでだろう。

推しだからか、間違いない。

「そしてこれは公にはされていないけれど……今年のキングは君だね、榊 玲央君」

「「「!!」」」

「ふふ、これでも二年で副リーダーを任せられる程度には人脈はあるんだよ。まぁ戦闘力は無いけどね!」

笑ってそう言う先輩だけれど、やはり只者じゃないな。

ちなみに錬金術部のリーダーの錬金レベルをはるかに超えているのだ、先輩は。

三年生が引退というか、軍部に行くようになれば、確実にリーダーになる。

「榊君。先ほどの提案、飲もう。素材を持ってきてくれたら、いつでも創ってあげるよ」

「「!!」」

俺は勢いでリーシャさんとハイタッチしてしまった。もうこの手を洗いたくない、無理だけど。

「それで、この集めてもらった素材なんだけど……超えた分はポイントで買取でも構わないかい? その、あんまりポイント持ってる方じゃなくて、正規の買い取り値段にしかできなくて申し訳ないのだけど……」

「烈火、リーシャさん、良いかな?」

「ああ、玲央の好きにしな」

「ええ、榊君の思う通りに」

「ありがとう。先輩、それは差し上げます」

「え!?」

「俺達が勝手に余分に集めただけですし」

「い、いやいや! これだけの量だよ!? かなりのポイントになるよ!?」

「ポイントはまた貯めれば良いですし。それに、錬金術部が創る物は、軍部の……国の為に使われていると知っています。役立ててあげてください、先輩」

「!! ……ありがとう。榊君、轟君、リーシャさん。君達なら、手数料なしの部内の人として、なんでも創ってあげるから、気軽に声を掛けてほしい」

「「「!!」」」

これは嬉しい誤算だ。先輩は錬金術部のエースだ。

そんな人が、ここまで言ってくれるなんて。

「へへ、流石玲央だな!」

「ええ、流石榊君ね」

「え?」

「「え?」」

お互いにきょとんと見合う俺達を見て、先輩が笑い出した。

「あはは。君達は面白いね。私はこれから錬金術に取り掛かるから、一人にさせてもらうけれど……君達ならいつでも歓迎だ。気軽に来ておくれよ」

「「「はい!」」」

こうして、最高の結果で関係を結ぶ事ができた。

後は残りの午後の時間をどうするかなんだけど。

「なぁ玲央、リーシャさん。この後予定が決まってないなら、俺にちょっと付き合わねぇか?」

「俺は良いよ?」

「私も予定が急に空いたから、榊君に付き合ってもらっていたわけだし。構わないわよ轟君」

「よっしゃ! ならついてきてくれ!」

そう言われて、烈火の後に続いて歩く事少し。

ついた場所は、競技場だった。

「強い! 強すぎる! 氷河、西園寺、百目鬼チームの圧勝だぁっ!!」

「「「「「ワァァァァァァッ!!」」」」」

「これで十連勝達成です! 賞品のポイントはここまでとなりますが、どうしますか?」

「フン……これ以上続けても、結果は……いや、待て。こちらから相手チームを指定しても構わんか?」

「それは、相手チームが了承すれば大丈夫ですが……今までの試合を見て、受けるチームがいるでしょうか……」

「その点は大丈夫だ。なぁ、烈火?」

「「「「「!!」」」」」

「へへっ、美樹也! 受けて立つぜ! チームは俺と玲央、それにリーシャさんだ!」

「ちょおぉぉぉぉっ!?」

「……聞いていないのだけど、轟君?」

「まぁ……烈火君に加えて、玲央さんにリーシャさんが相手ですか? それは……凄く、楽しめそうですね」

「あー! 烈火ァ!! どこ行ってんのかと思ったら、玲央とリーシャさんと何してたのよ!? ここにあがれぇ! ぶっ潰すからぁ!!」

ぶはっ! ちょっと待って、オールスターなんですけど?

ここに俺が居なければ最高だったのにどうしてこうなった!

「すまねぇ玲央、リーシャさん。俺もこうなるとは思わなかったんだけどよ。けど、美樹也に挑まれて逃げちゃ男が廃るぜ!」

「うぅ……仕方ないね……」

「ふぅ。ま、ロイヤルガード達の実力を知る良い機会ね」

「おおっとぉ! 相手チームも承諾をしましたっ! 次の試合は、氷河、西園寺、百目鬼チームVS轟、リーシャ、榊チームだっ!」

「「「「「ワァァァァァッ!!」」」」」

うう、俺さえ居なければ素晴らしい試合が見れたのにっ……!

けど烈火のチームに選ばれた以上、無様は晒せない。

本気で行かせてもらうよ。美樹也、西園寺さん、美鈴さん……!